ヴイアライブ・エピソード 最も熱かった7月「ボーカルレッスン」 私がヴイアラにハマった理由



◎初めに

最初に自己紹介を。クラインPと申します。アイマスPであり、ヴイアライブ(以下ヴイアラ)ではレトラを担当している者です。

この小文は「私がなぜヴイアラを真剣に追うようになったか」、その契機となった7月の放送を中心に紹介する記事です。

あらかじめのお断りですが、ヴイアラの候補生は3人おり、今回はそのうち2人を中心とする記述になります。灯里愛夏についての記載は少なめになりますのでご了承ください。

また、筆者はレトラ担当ですがなるべく記述には公平性を保っているつもりです。引用などの間違いがあれば全責任は筆者にあります。もしお気づきの点がありましたらご指摘をお願いいたします。



それでは始めます……。


◎登場人物紹介、2人の候補生

まず1人目。
レトラ。本名サラ・レトラ・オリヴェイラ・雅楽川。当時19歳。バンドのボーカル経験があり、その歌唱力は圧倒的といっていいレベル。2023年7月の段階で電音部歌枠リレーやカバー等でその歌声を披露済みであり、ヴイアラPにも候補生の中でも「歌はレトラ」というコンセンサスができていた。この1曲と絞るのは難しいが、まずは下記の配信の「Love me harder」を聞いていただきたい。
【初歌枠】#ヴイアラ歌枠リレー のトリは私!電音部で盛り上がろ!【レトラ #ヴイアラ 】 (youtube.com)

2人目。
上水流宇宙(かみずる・こすも)。当時16歳。レトラとはまた違った歌唱センスの持ち主。いわゆる青系統の曲など、のびやかでクールな歌声が特徴。筆者のおすすめは電音部カバーで「トアルトワ」。
【初歌枠】#ヴイアラ歌枠リレー 大好きな電音部、心を込めて歌います!【上水流宇宙 #ヴイアラ 】 (youtube.com)



◎2023年 7/12 オフィシャル「ボーカル」レッスン、そして課題の形式発表


ヴイアライブのアイドル候補生は、毎月課題を与えられ競争し、約1か月後の審査回において最優秀者、「マンスリークイーン」を決定する。クイーンにはご褒美として様々な特典が与えられるが詳細は後述する。

7月12日の公式配信で発表された課題は「ボーカル」。
【Official Lesson】アイドル育成プロジェクト vα-liv 7月前編【特別講師:渡辺量 さん】 (youtube.com)

筆者はこれを聞いた時、勝つのはレトラだと思った。他の二人の候補生に比して飛び抜けた実力を持っているのは周知の事実、容易な戦いではないが最後に勝つのはレトラだ、と。

余談ながらこの時点の筆者の立ち位置は「レトラの歌声を聞いて興味を持って、ささやかながら応援している」だった。

◎講師・渡辺量先生のレッスン

ヴイアラでは毎回特別講師を招いて公開レッスンを行う。今回の講師は渡辺量氏。バンダイナムコスタジオ・サウンドクリエイター。作曲家として実力はアイマスにおける楽曲を一部紹介するだけで理解してもらえるだろう。
「Dazzling World」「 Destiny」「 アマテラス」「MUSIC♪」……

特に律子Pである自分は、いやそれを抜きにしても「アマテラス」をAS曲において屈指の名曲と評価している。

レッスン内容は実際に配信を見ていただきたいが、アイマスPなら必見の「濃い内容」になっている。

レッスン内容は上記動画を見ていただくとして、余談ながら幾つか記述しておく。
・渡辺量先生へ宇宙が発した質問。
「自分のキャラ・持ち味とは違った曲を歌う場合の心構え」
渡辺先生の回答(筆者の要約)
「二つあるが、一つは自分の持ち味を弱めてでも曲に寄り添う。もう一つは自分のキャラを貫き通す事。しっかりとした準備を持って収録に臨めばそこに説得力が生まれる」

・レトラの質問。「アーティストとアイドルのボーカルテクニックの違いはなんですか?」
渡辺先生の回答(筆者の要約)「アイドルソングとはメッセージソングでもある。テクニックはもちろん世界観・言葉の表現が重要になる」

以上レトラと宇宙のそれぞれの質問、特にレトラの歌に対する悩みが後々分かるのだがそれを踏まえると興味深いものがある。余談と言ったが実はこの質問、後の楽曲選択に影響を与えたのかもしれない。


◎課題の楽曲選択 それぞれの候補生の決断(レトラの場合)

7/15、レトラの課題曲選択の配信が行われた。レトラは二つの楽曲を選び、配信中にどちらかを選択する事にした。
その2曲は「Twilight Sky」「アマテラス」である。

(137) 【アイマス曲】Twilight Skyかアマテラスのどっちかを歌いたい! - YouTube


両曲とも説明は不要だろう。特にトワスカはシンデレラガールズ初期における名曲として知られており、アマテラスは数多いAS楽曲中でも人気曲として不動の地位を築いている。

レトラがアマテラスを選択した理由は、歌詞が面白い、そして7月なので夏曲!そしてトワスカを選択した理由はバンド風のサウンドであり、自身がバンドボーカルを務めた経験があるから惹かれる物がある。なにより「上手く歌うんじゃなくて……」から始まる歌詞がテーマに沿っているという物だった。

また、ここで「課題の楽曲は他の候補生と被っても構わない」という運営の方針もレトラから発表された。

筆者の当時の感想としては、正直悩んだ。レトラのパーソナリティに合うのは間違いなくトワスカだろう。だがレトラの歌うアマテラスを聞いてみたい!という単純な願望。悩んだ末、「勝ちに行くならトワスカ」だと思った。

配信では、視聴するプロデューサーたちと会話しながらどちらにするかを決めていった。(このあたりのリアルタイムな会話もヴイアラの魅力)レトラも悩んだようだが、選択したのは「トワスカ」だった。

後々振り返ると、もし曲選択の配信で宇宙が先だったら、そしてそこでトワスカを選んでいたらどうなっていただろうと思う。レトラは、やはりトワスカをえらんでいたのではないだろうか。


◎7/15 そして宇宙の課題楽曲選択。ここが分岐点だった。

レトラの楽曲選択から数日後、宇宙の楽曲選択配信が始まった。ここで宇宙が提示した2曲は「MUSIC♪」と「トワスカ」だった。

【ボーカルレッスン】さあ、どっちを歌いましょう #ヴイアラ (youtube.com)


これを知った筆者は正直驚いた。「課題曲が被るのは避ける」と思い込んでいたからだ。理由は二つ、同じ曲は運営的に普通に避けるだろうという思ってたし、なによりレトラとまったく同じ曲でぶつかるのは避けるだろう、と。

もちろん運営は被っても構わないとは言ったが、「まあ被りは避けるだろうな」とは思っていた。

繰り返すが歌の領域ではレトラの優位性は自他共に、周囲も認めるものだった。これは当時のPの反応を見ても間違いなくそうだった。


宇宙はトワスカを選ぶ理由を次のように述べた。要約になるがこの部分は配信動画をぜひ直接聞いてほしい。

「レトラがトワスカを選んだ配信をリアタイしていた」
「それを受けての決定なのでトワスカを選んだ場合、挑む形になるし比較される。正直すごく悩んだ」
「候補曲を変えようかとも思った。だけどそこで逃げるのは違うと思った」
「私は負けたくない」


筆者の感想は「面白くなった」だった。そして「ヴイアラという企画はガチだな」と思った。正直嬉しかった。

今思えばここが自分にとっての分岐点だったかもしれない。
「本気でヴイアラを追いかけてみよう」
そう思う契機となった瞬間だった。


その後7/19、そして7/23に宇宙、レトラの個人レッスンが行われた。

【アイマス】渡辺量先生とTwilight Skyの特訓!!【ヴイアラ/上水流宇宙】 (youtube.com)
 【アイマス】純真無垢に見えるけど・・・歌います!コラボゲスト:渡辺量先生【ヴイアラ/レトラ】 - YouTube

詳述は避けるが、これもそれぞれのパーソナルな部分が出ていて全然違うアプローチをしており必見である。
(一つだけ言うと、レトラは渡辺先生に聞かせるために3つもバージョンの違うトワスカを披露した。歌唱力、というか歌の表現力の恐ろしさをまざまざと見せつけられた)



◎8/12 オフィシャル配信、ボーカル審査開始。そして結果発表

そして、いよいよ成果披露と審査の配信が始まった。

披露の順番は、宇宙→レトラ→愛夏。
未見の方は実際にまず聴いていただきたい。

(136) 【Official Lesson】アイドル育成プロジェクト vα-liv 7月度後編【特別講師:渡辺量 さん】 - YouTube


筆者はレトラのトワスカが始まった時、いやレトラがコールを求めるように叫びだした段階で「勝った」と思った。そして聞き終わった時もそれは変わらなかった。やはりレトラの完勝だ、と。


そして採点。渡辺量先生から発表された審査員特別賞は……宇宙だった。
レトラと愛夏は1点差である。

続けて行われた「マンスリークイーン」の投票。ポータル投票と審査員特別賞の200ポイント、そして放送中のアンケート投票の総合で決まる。
結果は……レトラ。つまりボーカルレッスンの総合優勝はレトラとなった。


アンケート集計中、候補生3名が今回の想いをコメントしていた。レトラは溢れる思いをこらえきれず、涙しながら言った。

レトラ「次こそ勝ちます!」

ちなみに、その後の放送でもそれまでもレトラは滅多に泣かない。その彼女が生放送の投票結果を待たずして次は負けない、勝つと言ったのだ。総合優勝ではあったが、すべてを勝ち取りたかった、と。

レトラはかつて言ったことがある。「自分には歌しかない」と。今は断言するが、それは違う。今は候補生でもアイドルとして通用する多くの魅力を持っている。
だが絶対的な自信を持つ分野で、それも楽曲を作った当の本人に選ばれなかった悔しさは想像して余りある。いや、レトラ本人しか分からないだろう。

涙するレトラの姿を見て筆者も泣いていた。正直かける言葉が見つからなかった。その後のレトラの感想については細かく触れない。

ただ、自分がレトラの担当になることの覚悟が定まった回になったと思う。
レトラは必ずアイドルとしてデビューする。レトラのPになる、と。


◎その後の二人の、そしてヴイアラの物語は続く


レトラも宇宙も、その後アイドルデビューに向けて頑張っている。

余談ながら、後にレトラは宇宙に「リベンジ」を果たすことになる。それも宇宙が得意とする「ダンス」の課題において。細かい解説はしないが、是非興味のある方はご覧いただきたい。
【Official Lesson】アイドル育成プロジェクト vα-liv 12月前編 【特別講師:REAL AKIBA BOYZ さん】 (youtube.com)

(137) 【Official Lesson】アイドル育成プロジェクト vα-liv 12月後編 【特別講師:REAL AKIBA BOYZ さん】 - YouTube


ヴイアラはいくつかの転機を迎えた。
異次元フェスへの参加、オリジナル曲「リローディング」実装、そしてヴイアライブ最終審査「LAST STATEMENT」開催発表。

特に異次元フェスでは異次元ビッグバンのコール練習動画に登場し、暖かい拍手で迎えられた。東京ドームののぼり企画でデビュー前でありながら10本もの掲出を果たし、ヴイアラPの熱量の高さは驚きをもって迎えられたのは記憶に新しい。

そう、ヴイアラにおける候補生たちの物語は現在進行形で続いているのだ。


3/31、デビューをかけた最終審査ライブ「LAST STATEMENT」が行われる。私は最終審査に向けて決意表明するレトラに次の言葉を贈った。

「重荷を一緒に背負う覚悟はできている。共に頑張ろう」


◎「後の者、先にならん」。ヴイアラの未来、そしてアイマス3.0version=「MR」とは


もしこの記事を読んでヴイアライブを応援したいと思った方がいたら、3/31までにできることがいくつもある。公式サイトでの投票、そして最終審査のチケット購入だ。
XでつぶやけばヴイアラPたちが飛んできてやり方の詳細を説明してくれるだろう。良かったらこの物語に参加し、候補生たちを応援してほしい。


XユーザーのクラインP@足軽⚡さん: 「#ヴイアラ LAST STATEMENT(最終審査)が本日から開始となりました。アイドル候補生のデビューをかけた最後の戦いです。ご協力・応援よろしくお願いします。方法は下記の2種類 ・ポータル投票(バンナムIDがあれば無料で投票可能) ・ライブチケット購入 全員がデビューできる可能性があります https://t.co/axXGXOuJh4」 / X (twitter.com)


ヴイアラを追ってきて思うのは「アイマスにおけるプロデュースの原体験とはこのようなものだったのではないか」ということだ。

活動の多くを生配信という形態で行っているため、担当アイドル(候補生)の成長を毎週のようにリアルタイムで見ることができる。そしてチャットコメントへのレスポンスの即時性。(ボーカルレッスンの曲選択回は本当に悩んだし楽しかった)

XユーザーのクラインP@足軽⚡さん: 「アイマスMR化にかなりの速度で進めてる感じがする。ミリオンDG、やよい雪歩の配信、そしてSideМファンコンで見せたMRライブの見せ方(これは特に秀逸だった)。個人的に「大規模MRライブの実現」を夢見ているのでヴイアラにその先陣を切ってほしいと思ってる」 / X (twitter.com)

XユーザーのクラインP@足軽⚡さん: 「アイマス、今までは「二次元と三次元の融合」を見てきたが3.0 VISIONから「二次元が三次元側により進出してくる」方へ向かってきている感じがする。大規模MRライブの実現を楽しみにしてる」 / X (twitter.com)


なによりヴイアラの候補生たちはこの世界に実在している、ということだ。アイマス3.0で強調される「MR(モア・リアリティ)」プロジェクトの先駆けとして、デビュー後の活躍も期待したい。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。