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パンチの効いた沖縄の伝統野菜 "フーチバー”

タレントのヒロシさんが那覇・首里を巡るTV番組が、おととい放送されていました。

辿り着いた食堂でヒロシさんがメニュー選びに迷っていると、お店のお姉さまが

「野菜好きですか?」

と、問いかけます。
「好きじゃないんだけど、健康診断で血液ドロドロと言われたので…」
と答えたヒロシさんに勧めたメニューが『フーチバーのぼろぼろジューシー定食』でした。

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フーチバーとはコレ。
「ニシヨモギ」という種類のよもぎで、お団子やお餅に使われるよもぎとは種類が異なります。

フーチバーぼろぼろジューシー

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ぼろぼろジューシーとは、いわゆる「雑炊」です。
ヒロシさんは「春菊のような味…」と仰っていましたが、春菊よりももっと苦かったかも?
ほろ苦さと爽やかさが混ざったような香りも個性的だったかしら??
でも、苦いだけじゃなくて、美味しいとも思ってくれたんじゃないかなぁ…とも思います。(願望)

ミネラル豊富な土壌で、太陽をたっぷり浴びて育つ野菜

フーチバーは食物繊維、ビタミンA、カルシウム、カリウム、鉄分を多く含み、ポリフェノールもたっぷり。
胃腸の調子を整えたり、女性の貧血・冷えの改善に良いことを体得していた沖縄の先人たちは、滋養食として重宝してきました。

沖縄はフーチバーだけでなく、民間療法的にに食される野草やハーブの宝庫。
私が幼い頃、道端に生えていてるフーチバーを祖母が摘んでくることもあって、

「苦くて雑草みたいなものをなぜ…?」

と思っていたんですが、これらの食物が体を整えてくれることが身についていたのだと、今は十分に理解しています。
(ばあちゃん、ごめんね…今は美味しいと思ってるよ 笑)

苦いはうまい、苦いはヌチグスイ(命の薬)

苦い野菜をどうやって美味しく食べるの?

体に良いからと我慢して食べるわけではありません。
「苦いはうまい」にきちんと変化させます。

・ 出汁のような「うま味」のあるものと一緒に煮込む(または炒める)
・ 油脂分のあるものと合わせる
(動物性油脂だけではなく、豆腐や味噌といった植物性の油分も含めて)
・ 塩もみする

シンプルなことなんですが、この3つを押さえておくと大概いけます。

フーチバー入りのぼろぼろジューシーは、豚と鰹の合わせ出汁で米と一緒に煮込み、豚肉が入ることで更にマイルドに。
「この苦味が美味しいよね〜」と思わず唸っちゃう、滋味深い味に仕上がります。

「県民熱愛グルメ」 フーチバー入り沖縄そば

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沖縄そば屋さんには大体あります。
生のままONされていることが多いですが、スープの熱とうま味でイイ塩梅に。
沖縄料理屋さんでそばを食べたい時にも、トッピング可能かどうか尋ねてみてください。
「苦いはうまい!」がクセになります。

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というわけで、ヒロシさんの目に映る首里の街と食堂ランチ、楽しく拝見しました! 
ヒロシさん、フーチバーを食べて、血液サラサラに近づいたかなぁ…

番組で訪れたお店はコチラです。
メニュー豊富でディナータイムにも良さそうですよ。

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「沖縄の出汁」について書いた記事も読んでいただけると嬉しいです。


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