OMCで未定乗数法を使いたい!

はじめに

これは、AMC2022の20日目の記事です。まだ前の記事を読んでない方は下のリンクから読んでみてください。
https://adventar.org/calendars/7749

自己紹介

皆さんこんにちは。OMC水色の雲下あまるです。このように記事を書くのは初めてですが、頑張りたいと思います、と言いたいところですが、いまとっても体調が悪いです(12月18日現在)。さらに書く内容も内容なので質が最悪(舌足らずなため厳密でないこともあります)になっていますがご容赦ください。

未定乗数法って何?

未定乗数法(そもそも正式に言うとラグランジュの未定乗数法)はOMCでは最小値や最大値を求める問題で使うことができます。(例:OMC112(C),OMC132(E))
文字が2つの時はこんな感じです。

$${f(x,y)}$$が$${g(x,y)=0}$$の条件下で$${(a,b)}$$で極値をとるとき、ラグランジュ乗数を$${λ}$$として、$${F(x,y,λ)=f(x,y)-λg(x,y)}$$とおくと、特殊な場合を除いて、$${\dfrac{∂F}{∂x}=\dfrac{∂F}{∂y}=\dfrac{∂F}{∂λ}=0}$$

$${∂}$$がついてるものは偏微分、他の文字を無視した微分という意味ですが、この説明で未定乗数法がどういうものか分かりますか?僕は分かりません。なので、「僕みたいに数学初心者の人でも未定乗数法を理解できるように説明しよう!」と思って参加したわけですけども…

いや自分自身で理解できてないのに書けるわけないやん。


自己紹介のところで書いた「書く内容も内容なので」というのもここにつながるわけですが、次の項から説明?していこうと思います。

とっても簡単な考え方

まず、「$${f(x,y)}$$が$${g(x,y)=0}$$の条件下で$${(a,b)}$$で最大値をとる」が分からない方もいらっしゃるかもしれません。では、もしも「日本で標高が一番高いのはどこで何m?」と聞かれたらどうでしょう。これなら分かりますよね、「北緯35度21分39秒、東経138度43分39秒で3776m」ですね。細かすぎってツッコミは一旦おいて、この例を未定乗数法に当てはめると、
$${f(x,y)}$$が「標高」、
$${g(x,y)=0}$$が「日本(という条件)」、
$${(a,b)}$$が「北緯35度21分39秒、東経138度43分39秒」、
最大値が「3776m」になりますね。
これで未定乗数法は標高で考えたらよいことが理解できたでしょうか。
($${g(x,y)=0}$$をかくと曲線になるので日本(範囲)よりも赤道の方が正しいですが。)
さらに未定乗数法を標高で考えることの利点として、等高線を考えやすいというところもあります。

ここでは、見やすくするため$${g(x,y)=y(=0)}$$としています。ここで、「$${f(x,y)=[求める最大値]}$$という等高線の接線」と「$${g(x,y)}$$の接線($${g(x,y)=y(=0)}$$のときは$${y=0}$$です)」は平行なので、等高線の接線の最大値を取る点での勾配ベクトル($${\dfrac{∂f}{∂x}}$$,$${\dfrac{∂f}{∂y}}$$)と$${g(x,y)}$$の接線の最大値を取る点での勾配ベクトル($${\dfrac{∂g}{∂x}}$$,$${\dfrac{∂g}{∂y}}$$)が平行になります。この平行な関係を式に表すと($${\dfrac{∂f}{∂x}}$$,$${\dfrac{∂f}{∂y}}$$)$${=λ}$$($${\dfrac{∂g}{∂x}}$$,$${\dfrac{∂g}{∂y}}$$)となり、移項することで($${f-λg}$$)の勾配ベクトルが$${0}$$であることが分かります。勾配ベクトルは、登山に例えると「一歩進んだときに一番より高いところに行ける方向」と言えます。よって、$${f(x,y)}$$の最大値を求めるときは$${f-λg=F(x,y,λ)}$$の極値を求めたらいいので、$${\dfrac{∂F}{∂x}=\dfrac{∂F}{∂y}=\dfrac{∂F}{∂λ}=0}$$が出てくるという訳です。

あとがき

いかがでしたか?かなりひどいものとなってしまいましたが、未定乗数法について(一部ではありますが)理解でき、最後まで書ききることができたので、個人としてはいい経験になりました。この記事が未定乗数法が理解できてない人の手助けになれば幸いです。なるかな?
(もし本当に未定乗数法が初見な人がいたら、標高(高さ、z軸)で考えるところと、勾配ベクトルの例が分かれば十分です。)

参考文献とか

これ見ながら頑張って理解しました。出てくる言葉が難しいものが多かったので、噛み砕きながら記事を書いたつもりです。

OMCで未定乗数法が使える問題です。(上が600点の112(C)、下が400点の132(E)です)


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