見出し画像

親の自己肯定感

長きにわたり、お子さまとご家族のご様子を拝見する職業のため、不思議な能力がだんだんついてくるのですが、その中の一つ。

初めてお会いする人でも、親子の関わり方の濃度みたいなものが感じ取れたりしてしまうわけなのですが、

以前のブログでもお書きした公文式でしっかり伸びていかれる子を見ていると、保護者のキャラ、性格がかなり影響していることを実感します。

一言でいうと、『前向きな人』のお子さんは前向き、そして自分の力で伸びていく子が多いです。

最近は、そこから一歩進んで、『前向き』さってどこから来るのかな?と思うようになりました。

また東郷が変なことを言っていると思われているかもしれませんが、もしご興味あれば、お読みください。

前向き』って何でしょう?
能天気なことでしょうか?
上手く行っているときの話でしょうか?
いや、そうではなく、上手く行っていないときほど、発揮されるもの。
きっとそれは、
[粘り強さ]
[長い目で見通しを立てて軌道修正していく力]

成功かどうかは別として、失敗や挫折があってこそ、次につながるものだとしたら、常に正解とは自分で決めることなのですが、その正解に自信が無いよという場合、この『前向き』さは失われる。

これまでの努力や今を認めて、これからどうして行こうかという希望を見つける。これが『前向き』さ。

一方で、ああ、全部だめだった、無駄だったと、破滅的に考えてしまう癖のある人を『後ろ向き』と言う。

じゃあ、この違いってどこからくるのでしょう。私は性格と一言で決めつけるのは乱暴だと思っています。
一人の人間がどういう風にこれまで生きてきたのか、そこが影響しているのではないかと。

お子さんが結果が出ないとき、どうしますか?ということなんです。頑張ったけど、どうしても結果が出なかった、そういう経験をされたことがあれば、残念だったね、でも、頑張ったことがえらい!と言えますよね。

結果が全て、結果が出ないと意味が無い、とシンプルに考えるだけの人は、何でダメだったの!!?と子どもを叱ってしまうかもしれない。人生終わるわけではない、その後のチャレンジにつなげるしかないのに、何で親は怒るんだろうか。

きっと、原因は二つ。

①人生経験の中で努力と成功が結びついていない、たまたま上手く行った
人、もしくは頑張ったけど上手く行かなくて挫折した人
②子どもを別の人格として見れていない、自分の一部として捉える傾向が強い、子どもをブランド化したい

こういう親としての姿勢のまま、子どもへの接し方を見直さないと、子どもはただできないことを叱られるだけの存在になる、そして、子どもも、自己肯定感が低くなる、そのループにはまってしまう。

日本人は、自己肯定感が低いそうです。口うるさい親が多いということなのでしょうか。

ぜひ、なんとなく子育てにネガティブな雰囲気を持っていると感じていらっしゃる方は、子どもの努力を、そして失敗すらを認めるという意識を持ってみてください。
結果だけを褒めるというのは止めてみてください。
意識を持っても簡単には変われません。でも、まずは意識を持つこと。
そして、もし、少しでも子どもに誉め言葉や、子どもが頑張ったことを認める言葉を掛けてあげられたら、そんな自分を心の中で褒めてあげてほしいのです。

立派に子育てされています、毎日ご飯を食べさせてあげています、お金をかけて子どもを教育しようとされています、家事やお仕事も頑張っていらっしゃいます、

これ以上、親として何もネガティブになる必要はありません。
立派に親の責務を果たそうとされています。

それで、良いのではないでしょうか?

何か親が小さい時に経験した苦しい思いがあるならば、それを開放してあげてください。
いつも言いますが、子どもは自分で自分を育てる力があるんです。その力を信じてあげてほしい。

子どもを褒め始めると、自分に良い流れが戻ってきます。

先日、思春期まっさかりの男の子のお母さんが肩を落として、『自分の子育ては失敗だったのかも』と仰いました。またお子さんが多いと、常に全員を大事にしてあげられていないかも、という悩みが尽きないようです。
そんなことはありません。しっかり自分で考えられる子に育っていますよ。

先日、年中男子のお母さんが、私の前で涙を流されました。これまで関わることに必死だったけど、子どもが自分で頑張る力を奪っていたのかもしれない、子どもが泣くことで動揺してしまって、いつも泣いて逃げようとする雰囲気になってしまったことを。
これまでは一生けん命に関わってきた自分を認めてあげてください。
でも、これから、その子に大事なのは、自分でやる力、自分でやって認めてもらう力、もっと大きな強いもので包んであげてほしい。お母さんが揺らいでいると、子どもは賢いので、そのサインを感じ取っています。

まだいらっしゃいます。立派にお仕事をされているお母さん、細かく学習の内容を色々言ってしまう、生活面でも色々。
子どもを自分と同じ生き物と思っていませんか?と。
私も分かる、同性の子どもは自分の分身と思ってしまう気持ち。
でも、別の人格ですよと。そこを切り離すことから、やってみましょうと。

結論、子ども自身の力を信じること。
そのためには、小さなころから、自分で歩かせ続ける、いきなり遠い距離で無く、短い距離でいいのです。
突然手を放そうとするから、子どもは不安になる、愛情を失うのではないか、自分で歩けないのではないか。
小さい時から、少しずつ、自立させながら手を放していく。

これが、公文を通じて大事にしたいこと。
自学自習をする子が強い理由です。

子育てのゴールは『自立』であることを信念として持つこと。

大人が、手を掛けることが子育てではありません。お子さんは立派に育とうとしていますよ。親御さんも自信を持って笑顔で子育てしてくださいね。私はいつでも悩み相談にお付き合いします。東郷

※教室HPのブログにこれから予告版を書いてまいります※


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?