※ドラゴン桜を見て分かった!公文式の学習法のなぞ※

2021/7教室だより

公文のメリットでもあるのですが、時にデメリットでもある復習。

同じプリントを何度か繰り返すこともあり、「無駄なんじゃないか?」とか、思われることもあります。
実は習熟度を上げることで、次のステップでつまづきにくい状態を作りたいという意図で復習を入れることがあるのですが、ご理解いただけない場合もある、というのは、私もこれまでの経験で感じてきました。

公文式では、「標準完成時間」というのを設けています。
どんどん進みすぎて、子どもが自分で進む力がないまま、先生や親に頼り何とか進むという状態を避けるためです。そういう状態で進んでも、自分でできることとは程遠い状態であり、結果、あまり賢くはならないため、無理やり伸ばすようなことを避けたい、そのために習熟度を測る一つの物差しとして、「標準完成時間」というのを設定して、その時間内に収まれば、次の教材に進んでも大丈夫だろうと考えます。

この時間がすべてではありません。私は子どもの意欲が進ませるために一番大事だろうと思っています、ただ、時間が掛かれば意欲も失うのは当たり前ですので、先へ進ませるかどうかの参考情報の一つにはしています。

例えば、5枚の算数のプリントを1時間かけて解く、1回目はそれでも良いが、このままひたすら進ませると、5枚のプリントを解くのに何時間もかかるようになる。
そのため、5枚のプリントを完成時間内で解けるようにして、いったん楽々にさせてから、次のステップへ進ませる。
教室では、こういうことをお子様の学習状態を見ながら、日々考えています。完成時間の表は教室にあるので、必要な方はおっしゃってください。お家でも宿題でプリントを復習させるのか?進ませるのか?悩むときに、こういうことを知っておいていただいたほうが、良いのかなと思います。
詳しく知りたければ、いつでも教室に聞いてください。

さて、先日ドラゴン桜で数学の回を見られた方はまだ、ご記憶にございますでしょうか?
高校生なのに、簡単な計算問題を大量に時間を測って解いている様子が出ていました。
形は違っても公文式とやっていることは同じです。
その理由として、「小学校2年生で算数をしっかり勉強したかどうかが、勉強の出来・不出来のわかれ道、小学2年で十分な計算力(=スピード)をつけることが、全ての土台になる」という考え方を伝えていました。

まさにそうで、公文式も低い教材から始め、積み上げていく方式。
高校生だから、高校の数学から~、小学6年だから6年生の分数から~という教材の決め方はせず、一人ひとりテストをして、スラスラと自分で「できる」ところから始めます。
大体、勉強をしなくなる原因が「できないから」
だから、自分でできるという状態を最初は作り、習慣づけすることで、だんだん難しくなってきても頑張れる子にするというのが狙いです。

先日、ドラゴン桜を見て、なるほどと思われた幼児さんのある保護者の方からお伝えいただきました。
「今、足し算を学習しているが、ずっと繰り返しが入っていて、なんでだろう?と正直思っていたんです。でもドラマを見て、なるほどと思いました。公文でやっていることはこういうことだったんですね!」というコメントでした。

基礎の足し算がスラスラできなければ、繰り上がりのある掛け算ではもっと時間が掛かる、分数の計算の中にも足し算がある、その先の数学でも足し算は当たり前に使う。
どんどん難しさは積みあがっていくもの、基礎の基礎、足し算、引き算がパッと出なければ、どんどん苦痛になっていく。
ですので、しっかり十分な計算力を付けていくことを公文式の算数・数学の教材では続けていきます。頭の使い方のトレーニングをしているようなものです。

よく質問が出ますが、足し算は覚えるもの、九九のように考えずとも出るくらいに。
数えて出すレベルだと、のちのち絶対苦労します。
九九は覚えられるので、絶対覚えられるはずなんです。

引き算は、まずは足し算の逆で考える、3+〇=12、〇は何?と聞いたら、パッと出るように、その頭の使い方を繰り返せば、引き算もパッと答えが出るようになります。

ずっと、足し算は数え足し、引き算は数え引きをしているようだと限界が来るので、教室ではどう解いているのか??を観察しながら把握し、軌道修正が必要だなと思ったら、指導を入れています。
お家でも宿題をする際、やたら時間が掛かっている場合には、どういう風に解いているのか?聞いてみてください。覚えていないときは、一緒に唱えて覚えさせるようにしていただいても大丈夫です。クイズ感覚でパッと出るように練習するのも良いかと思います。

トレーニングの効果は、「質」×「量」で変わります。そこに向かう意欲も育てたい、楽しく習得していけるよう、周りの大人も声掛けや働きかけを工夫したいところです。
日々の学習で疑問が沸いたら、教室にいつでもご連絡ください。お子様の一番の応援団であるご家庭のご理解をいただくことが子どもを伸ばす近道と思っています。東郷


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