2020.4.7.TUE 雲間ひらく
昨夜寝る前になにげにチェックしたメールを読んで眠れなくなった。
今週木曜に予定していたドゥジエムさんの花のレッスンに欠席しますという連絡だった。「換気や消毒に気をつけて開催されると思いますが・・・」
長々と、人が集まることへの不安や恐れが綴られていた。
いつもと違ってマスク着用、お茶お菓子なしでやるつもりだった。
花は閉じこもりがちな自宅内に必須なものだし、
楽しみにされている方も多いから。
しかし、悩みながらメールをくださった方の不安が心を暗く覆った。
これは中止しよう、明日朝一でみんなに連絡しなくては
と繰り返し思う夢を見て寝た気がしないまま目が覚めた。
今日から雲間は業態を変えてオープンだ。
喫茶はお休み、お茶のテイクアウトとお茶お茶道具の販売のお店になる。
久しぶりに鍵を開けて入った店はほぼ死んでいた。
たった一週間なのに。
休みに入る前、胃が痛かったし、ストレスでキリキリしていて
ろくに片付けずにとにかく閉めて帰宅した
その苦しい空気がそのまま澱んで固まっていた。
窓を開けて風を通し、掃除し、花を生け替え、湯を沸かし・・・
まだまだ
慣れないレイアウト、新しい導線、看板書き換え、メニュー書いて
届いたお茶や道具に値札をつけて
お茶を淹れて
やっと息を吹き返した。ぐっと居心地のいい、いつもの雲間に戻った。
店って簡単に死ぬんだな。
いつまでも準備中で胸張ってオープンできず半シャッターにしていたら
そのシャッターをくぐって、近くから、遠くから、お客さんが覗きに来てくださった。
「新しいスタートですから」と
お花をいただいてしまった・・・ちょっと泣きそう。
「家族にじゃなくて、自分のために食べて!綺麗だから!」
と季節の和菓子を差し入れてくださった方もいらした・・・
なんだか準備もぐだぐだなのに
「雲間らしいね」と笑ってくださって
いつのまに
こんなにお心遣いいただける店になっていたんだろう。
久々にアップしたInstagramにも「応援してるよ!」というメッセージが届いたりして・・・
ほんとに嬉しかった。ありがたかった。ありがとうございます。
美味しいお茶淹れますね。
心地よい時間がお手元に届きますように。
ざわざわ不安でこわばる日々に、やっぱり湯気が必要です。
場末の小さいお茶屋ですけど、明日からも淡々と開けております。
いい湯沸かしてお待ちしてます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?