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過去ブログの記事から「フリッツ・ラング“緋色の街”」

*過去ブログ「ヴェスペの巣」は、プラモデル製作ブログとして始めましたが、いつの間にか夢日記であるとか現在やっているTwitterのような過激な内容になりました。空気が読めない人ですから、当時から何も考えずに、時には「大丈夫かな?」と思えるような内容のものも投稿していました。アメーバブログには異なるアカウントで3つのブログを投稿していましたが、今はIDもパスワードも忘れてしまったので、投稿することはできませんが、昔の自分を知るということでは貴重な(笑)資料となるのです。

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フリッツ・ラングの作品が好きです。「メトロポリス」とか「ニーベルンゲン」に「マブゼ」に「月世界の女」など初期のサイレント映画も好きですが、彼がアメリカに渡ってからのトーキー作品にも良いものがたくさんあります。特に「緋色の街」という映画が好きです。悪妻に虐げられている純朴なるおとっつあんが、チンピラカップルに騙されて、その結果、救いようのない余生を送らざるをえなくなる自業自得の物語なのですが、そのままでは僕のような怪奇大好きな嗜好の人間は我慢できません。救いようのない余生に陥ってから、いつまでも脳髄の中の呪いの声に苦しまされ続けるだろうという点が好きなのです。

それから・・・もうひとつ好きなとこ・・・。このおとっつあんは平凡なサラリーマンを25年も続けてきたのですが、実は天才なる絵の才能があったのです。映画の最後のシーンで彼が描いた絵が1945年当時(映画公開年)の1万ドルで売れたりするのです。それを彼は目にするものの、もはやそんなことには興味がない、救われないどん底の生活を送り続けなければならない運命だったのです。

人は自分の中に隠された才能に気づきません。ほとんどがそんなことどうでもいいように人生を送るのです。もしかしたら類まれなる運動能力を備えているかもしれない、また絵や文章や歌に楽器演奏の才能があるかもしれない・・・。人は興味や好奇心によって才能が開花されるものですが、

ところが、めまぐるしく変化する人生の中では、忙し過ぎて、暇過ぎて、あるいは怠惰にテキトーに生き過ぎて興味も好奇心も抱かずに死ぬまで自分の才能に気づかないことが多いのです。

僕はこれからそういった才能の発掘を夢見ているのです。しかも世の中に置き去りにされる可能性が高い高齢者さんの中からです。もちろん機会があればお子さんの才能開花のお手伝いにも取り組みたいのです。

忙しく生きてからは、せめて余生を楽しく過ごす、遅過ぎるなんて言わせない才能の開花、それが人間にとって最高なのではないかと思っているのです。

アメーバブログ 2014年

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