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韓国映画「茲山魚譜(チャサンオボ)」

以下、映画.com「茲山魚譜」より転載。

朝鮮王朝時代(①)の韓国で発表された海洋生物学書「茲山魚譜(チャサンオボ)」(④)に記された史実をベースに、同著を記した学者のチョン・ヤクチョン 丁若鏞(②)と彼を支えた漁夫チャンデの師弟関係の行く末を描いた映画です。

キリスト教が迫害されていた19世紀初頭の朝鮮王朝時代、熱心な天主教(西学)の教徒だった学者のチョン・ヤクチョンは最果ての島(全羅南道康津郡)に流刑になる。豊かな海と自然に恵まれた島での暮らしの中で、チョンは海の生物たちの魅力にとりつかれていく。庶民のための海洋学書を書き記したい欲望が生まれていったチョンは、海の生物に詳しく、教養もある読書好きな若き漁夫チャンデと出会う。初めはチョンを疎ましく思い(本当は学問を学びたいと思っている)、近づかなかったチャンデだったが、やがて2人は師弟となり、友である関係となる。

チャンデは、教養を活かして両班となったが、夢の両班の世界は彼が理想した者とは大きく異なっていた。

実在した学者チョン・ヤクチョン役を「殺人者の記憶法」のソル・ギョング(大杉漣さんに似ている)が演じ、チャンデ役には「太陽は動かない」(日本映画の駄作)のピョン・ヨハン、「パラサイト 半地下の家族」のイ・ジョンウン(個人的にはドラマ「他人は地獄だ」の下宿のおばさん役が好き)、「エクストリーム・ジョブ」のリュ・スンリョンらが顔をそろえる。監督は「金子文子と朴烈」「王の運命 歴史を変えた八日間」のイ・ジュニク。個人的にはチャンデの妻役のミン・ドヒが好きである。

全編モノクロだが、後半の青い鳥と、ラストシーンの茲山が見えるところでカラーになる。

個人的には韓国映画の名作であると思う。

①「朝鮮時代」

②「チョン・ヤクチョン」

③「両班」

④「茲山魚譜」


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