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贅沢懺悔(焼き肉の食し方)
(2013年12月15日に書いた焼き肉感想文、千葉市の焼き肉店「大将軍」にて)写真でかみさんが食べているのは、うどんです。本分の内容とは全然関係ありません。
さて、今日は千葉市にある焼肉店「大将軍」で昼食であった。千葉市に構えられた某党の選挙事務所までボランティアとして通っていた際に、凄く気になっていた店なのだ。外観は古色蒼然とした古城のようで、夜な夜な吸血鬼やオオカミ男なんかがパーティを開催しているような建物である。しかし…この建物、どこかで見た記憶が…。
焼肉を食べるというのは、なかなかに難しい。何が難しいって肉の量とご飯の量の食配分が難しいのだ。うーん、何度も言ったと思うけれども(誰に?)牛丼の牛肉とご飯の食配分と同じくらいに難しいのだ。
肉が余ってもご飯が余っても悲しくなるではないか?
肉が余れば、主食(焼肉店の主食は肉である)の肉の味を楽しめばよろしい。しかし、ご飯だけが残ってはいけない。肉がなければ追加注文して肉を増やせばよろしい? そんなの無理じゃん? もともと金がないのに無理して焼肉を食べに来ているというのに肉の追加など僕が死んだあとに保険金が入ったかみさんにしかできない芸当だ。
中略…さて、注文した肉がやってきた。
かみさんには特上カルビに同ロースセットを、僕はランチの普通のカルビとロースセット。しかし、見るがいい。値段の差はあっても肉の数は同じ…たった6枚である。いいのか? それでいいのか? 僕はご飯を大盛りで注文してしまった。僕は少食で普段はご飯を食べないほどだが、たまたまの久しブリーフ、時々ドキドキ、サムタイムの焼肉だ。しかも千葉焼肉の殿堂「大将軍」の焼肉だぞ。大盛りご飯を注文したのにはワケがある。こないだの安楽亭とはちょいとだけレベルアップな肉なのであるから、きっと美味いに違いない分、ご飯も多めに食べられると思ったからである。しかし、これでは肉が少なすぎる。ご飯が余るのは明白である。
仕方がないから僕は少ない肉と大盛りのご飯に見合うような食べ方を考えた。その方法としてはいくつかあるので以下に挙げてみる。
①肉1枚をいくつかに分割譲渡して食べる方法(1枚の肉を3分割し3口のご飯を食べる方法)
②ランチセットには、野菜サラダとこれまた少数のキムチとナムルが付属しているからこれで「肉食たまにはベジタリアン」風に自分をごまかしながらご飯を食べる方法
③肉とご飯を同量ほどに食し、余ったご飯を付属のスープにぶち込んで雑炊風にかっ込む方法
僕はすこぶるノーマルな①の方法をとることにした。はい、堅実無難でございます。
ところが、肉をナマナマに半焼きしてからポイッて頬張って、それを前歯でちょいとアマガミすると上等な肉なのかジュンジュワーーンと豊かな肉汁が口中に広がっちゃったのである。これは意外だった。そこで僕は方針転換した。肉を1枚食べる、ご飯をひとくち食べる、口中に肉汁が広がった余韻でもうひとくちご飯を頬張ってカミカミしちゃうという書いてないけど④の方法に切り替えたのである。
これはいかん遺憾に思うよ。愛国を口にして実は売国奴だったというほどの方針転換である。でもこれでいいのである。肉を1枚食べる、ご飯をひとくち食べる、口中に肉汁が広がった余韻でもうひとくちご飯を頬張ってカミカミ…以下コピペで…肉を1枚食べる、ご飯をひとくち食べる、口中に肉汁が広がった余韻でもうひとくちご飯を頬張ってカミカミ…肉を1枚食べる、ご飯をひとくち食べる、口中に肉汁が広がった余韻でもうひとくちご飯を頬張ってカミカミ…。
この方法で僕は至福のひとときを過ごせたのであるが、実を言うと、かみさんのセットには野菜がついているので「あたしは野菜があるから、あんた、あたしの肉1枚だけ食っていいよ」というお許しが出たので、彼女の肉を1枚余分に食しているのである。だから肉もご飯も存分に堪能できたというわけである。
寂しいけれど、あっという間の食後である。デザートタイム…セットにはマンゴープディングと烏龍茶(それぞれ好きなソフトドリンクを発注してね)が添付されているので、食後のデザートな至福のひとときを過ごせちゃったのである。
そういえば、どこかで見た記憶があると思ったら、昔、会社の同僚女性が結婚披露宴を行った会場であったことをムシャムシャクチャクチャ食ってるときに気がついた。以前はこの洋風な建物全体がおしゃれなレストランだったかビアホールだったか忘却しちゃったけど、確かにこここだった。
払いたくないけれど、そりゃ食ったからには金を払うのは人として常識じゃないか?このまま食い逃げするわけにはいかない。足の遅いかみさんをかばいながら逃げるのは不可能だ。
なぁーんてね、精算時に「ここは元から焼肉屋さんだったのけ?」と伺ったら「いいえ、昔は地下の馬酔木(アシビ)さんだったんです。私たちは上の階をお借りしているんですよ」
ああ、なるほど…あの同僚女性、結婚してから佐倉で焼き鳥屋をやっていたが、不運にも店舗を火事で全焼させてしまって、路頭に迷うかと思ったら、あっという間に京都のマルチ商法企業に勤務したと聞いているが、離婚したのか夫婦で一緒にやっているのか…うーん…どうしてるかなぁ?
なんて考えながら店の外に出ると、体中にまとわりついた焼肉の匂いが身体から離れて冬の外気に放出された。
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