見出し画像

雲を消しに行く

私の尊敬するマッドサイエンティスト、ヴィルヘルム・ライヒ博士は、オルゴンエネルギー(人間の性エネルギー)を放出させて暗雲を祓うクラウド・バスターという機械を作った。

それはケイト・ブッシュが1985年に発表した「クラウド・バスティング」というMV(ケイト・ブッシュ本人と俳優ドナルド・サザーランド出演)に芸術的な姿を見せている。しかし、ライヒ博士が作ったモノは、金属筒を一列に数本並べただけの格好悪いものだった。

私の雅号の消雲堂は、そのクラウド・バスターからパクリ応用したものだ。私自身は、青空に浮かぶ雲が好きで、良い雲を見つけるとスマホでパシャリと撮ってしまう。空に飛行機なんかを見つけると我慢できないのだ。

暗雲といえば、昭和20年の敗戦直前の8月6日に広島に投下された原子爆弾のキノコ雲は、暗雲の最たるモノで、投下された広島では、街を破壊消失させ、多くの人間の命を奪った。

アメリカ人は、リメンバー・パールハーバー・・・「真珠湾を忘れない」と言うが、私たちも、「米国による広島や長崎への原爆投下と、東京や大阪および日本各地への大空襲によっての一般市民大虐殺を忘れてはいけない」のである。

「日本は原爆投下と首都圏への大空襲による大虐殺を忘れない」

今日は目黒まで出かけた。

午後には雷雨・・・という予報が出ており、不安だったが、空には大した雲がなく、雷雨という感じではなかったので傘を持たずに出かけた。

今日は「米国の原爆による広島市の大虐殺の日」であるから、自宅で黙祷して大人しくしていたいのだが、いつもの打ち合わせの日であるから仕方がない。そのあとに中国人の友人と出版社時代の恩人と会う約束していたしね。

都内は人でいっぱいで、目黒にもたくさんの人が満ちあふれていた。「目黒に遊ぶところなんかあるのかな?」なんて考えながら雑踏の中、人と人との間をすり抜けて歩く。が、高齢になって、なかなかそれも難しくなった。

広島大虐殺の日であり、都内での打ち合わせの日である今日は、何だか普段の自分にはない緊張感というか、言い表せぬ責任感というのを背負っている感じがした。それにしても死語と化してしまった「親友と恩人」という言葉の響きは、なかなかにいいものだ。

有害な暗雲は、完全に消滅させなければならないが、無害であり、情景として、その雰囲気を味わえる雲というのは、空になくてはならないものだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?