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地龍・天龍

ふわふわしているのが好きだった私

一年前
「りゅう」が突然やって来たのがとても嬉しくて
上昇していく高揚感がたまらなくて
一気に駆け抜けて、そして、スルンと落ちた

落ちた後もりゅうはずっと一緒にいてくれたけれど
じっと静かに横たわって黙っていた

そんなりゅうが
ウルルで教えてくれた名前

ZUISUI 瑞翠

降りて来た漢字の意味は分からなかったけれど
調べて見たら

瑞(ずい)…天が善政に感じてくだす、めでたいしるし。
翠(すい)…草や木の葉のような色。青と黄との間の色。

スクリーンショット 2021-08-04 22.30.01

ウルルから家に帰ると、
ベッドルームの壁が一面この色だったことに気がついた
そして、私のワードローブにもこの色の服がたくさん入っていた

名前が分かっても
りゅうはじっと眠っていることが多く
私も内に篭ってじっとしていることが多かった

陰極まれば陽に転じ、陽極まれば陰に転ず

それならば
極限まで暗闇を見つめ続けよう、と
暇さえあれば横になり、目を閉じた

数ヶ月後
弱り切った体に気付かされ
体と心の回復に愛を注いで1ヶ月
また少しづつ光が差してきた

「さぁ、今度は穏やかにいこう」

ゆっくりと首を持ち上げたりゅうが言った
そして、
私はりゅうのエネルギーが地にしっかりと根付いているのを見た
気がつくと、私の根っこもしっかりと根付いていた

じっとしていたのは
ぜんぜん無駄な時間じゃなかったんだ
根っこを伸ばし続けていた時間だった


私のりゅうは地龍

地龍がしっかりと私の中に根ざした時
真っ白な天龍がやって来た

地龍と天龍は
私の下と上から入ってきて
お腹辺りでぐるぐるダンス
混ざり合って地球の水色を作りだす
そして螺旋を描きながら、天と地へ抜けていく

グラウンディングできました。

大地に根付いた私は背筋が伸びて
また見える景色が変わった

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