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株式会社エーアイ 代表取締役 吉田大介さん

音声合成AI技術で、世界をリードする
1)AIによる音声合成を15年前からビジネス化
2)基礎技術を元に起業。死の谷を渡るための判断とは。
3)ペッパーもマツコロイドの声も担当する画期的AI商品
4)気づかないうちに進んでいるAI音声合成の実態と商機
5)海外ベンダーとの連携で、外国語対応は時間の問題
6)業務用AIスピーカー3つの用途を実現して独自の地位へ

1)AIによる音声合成を15年前からビジネス化
藤沢:藤沢久美の社長Talk、今日のゲストをご紹介します。東証マザーズ上場企業です。証券コードは4388の株式会社エーアイ代表取締役 吉田 大介さんです。吉田さん、よろしくお願いします。

吉田:よろしくお願いします。

藤沢:株式会社エーアイは、よくこの社名が取れましたねと、びっくりします。AIブームですからね。

吉田:そうですね。ただ、会社はもう15年になります。ですから、15年前当時は、名刺交換したときに、「エーアイとはどういう意味。何これ?」と言われていました。そのときには、もうちゃんと「artificial intelligence人工知能です」とお話したんですが、それが今、こういう時代になるとは全然思っていなかったです。

藤沢:すごく先見性があって。上場されたときも、初値が付かないぐらい大人気で、社名もドンピシャですし、やっていらっしゃるお仕事も、本当これからどこまで行かれるのかと。音声合成エンジンの開発やソリューション提供ということで、「OK Google」や「Alexa」や「LINE Clova」など、色んなスピーカーが出てきて、この音声の時代で、すごく先取りを。

吉田:そうですね。スタートしたのは非常に単純な理由なんです。というのは、以前ATRという研究所にいたときに。

藤沢:ATRというのは国際電気通信基礎技術研究所という国の研究所ですよね。

吉田:半官半民と言う方が正しいかもしれないです。基礎技術研究所ですから、基礎研究です。特に、情報通信系の基礎研究をする研究所だったんです。そこで生まれたのがコーパスベース音声合成技術です。これは人の声を使って、人の波形を最終的につなぎ合わせて文字を音声にする技術なんです。それに出会ったときに、あまりに面白くて、これを世の中に普及したい、広めたいというのが、きっかけです。

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