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わたし日本語教師なんです

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日本語教師としての悩みや気づきについて書いたnoteのまとめです。
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2022年8月の記事一覧

相手を傷つけるのではなく、気遣うことがアドバイザーに必要な資質

わたしの仕事はアドバイスすることです。 例えば、他の教員の授業に参加して気づいたことを伝えます。また作られたテキストや教材を確認し、意見を述べます。 意見される方も気を遣うでしょうが、意見する方も気を遣います。むしろ誰かに提案したりフィードバックする側は、アドバイス受ける側よりもはるかに時間も気も遣うべきなのです。だってわたしだって教師であり、自分を喜ばすわけにはいかないのです。 この記事で書いたとおり、少しでも偽善や欺瞞を相手に感じさせると、相手はこちら側の提案を受け

「大学を卒業しました」と「大学から卒業しました」のお話 - 言語転移と反応のこと

毎日のように採用担当者が録画した面接のビデオを確認しています。 就職希望者の自己紹介からはじまり、HRが指定した内容で模擬授業で終わります。だいたい30分から1時間くらいの内容です。 自己紹介の部分が終わったら、いつも早送りで内容を確認します。わたしの時給は安くありませんし、他にもたくさんの業務がありますので仕方がありません。 さて、採用試験に臨む中国人日本語教師たちのほとんどが言い間違えるフレーズがあります。それは「わたしは 2022年6月に 北京大学 から 卒業しま

授業で「どちらでもかまいません」とか「簡単ですね」と言える日本語教師が嫌いなお話

日本語教師をしていて使わないように気をつけている言葉がいくつかあります。 例えば「どちらでもかまいません」とか「簡単ですね」とかは使うのも嫌ですし、言われるのも嫌いです。他にもいくつかありますが、どうして「どちらでもかまいません」と「簡単ですね」が嫌なのかについて説明します。 「どちらでもかまいません」って無責任だろ妻がわたしに「知らんけど」って口癖やめてと言います。 なぜなら無責任な感じがするからだそうです。こちらは口癖なので無意識に使ってます。まさに知らんうちに知ら