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好きなものと似合うもの

美容室で希望するイメージを伝えたら、「かわいい系は昔から好きじゃなかったんですか?」と聞かれました。そうですね、と答えると「じゃあ、好みと似合うものが一致しててよかったですね」と言われました。

私は昔からかわいいもの、ふわふわしたものが苦手でした。だからかわいいの象徴だったピンクを選ぶことはなかったし、服装もシンプルで素朴なものばかりでした。背が高いので、かわいいものは似合わない、持ってはいけないと思い込んでいました。

20代後半のとき「このままピンクを経験しなかったら後悔するかも!」と思って、職場で使うマグカップをピンクにしたことがありました。毎日使うものをピンクにするのは勇気が要りました。でもピンクを手にすることができた自分は自由を手に入れた気分でした。それから、服装もふわふわのスカートやフリフリの襟に挑戦することもできました。久しぶりに会った人に「何かあったの?」と聞かれて、「気分転換です」と答えながらも、自分自身の既成概念に打ち勝った誇らしい気分だったのを覚えています。

結局、今は寒色系を選ぶことが多いし服装もシンプルなものが心地いいです。でもいつでもピンクを選べる、持てるんだぞと思いながら選ぶ寒色系シンプルなものには昔よりも愛着を感じています。あのピンクの経験があったからこそ、自由な選択の末の今のスタイルなんだと思います。

「好きなものがこれなんじゃなくて、選ばされていたものを好きと思い込んでいたような気もしますよ」と続けて話したところ、「どういうことですか?」と聞いてくれたので、そこからいろいろと話しが盛り上がりました。

似合うとか好きなものとかを一度全部取っ払って、その瞬間にコレ!と思ったものを自由に選びたいねと話し合って帰ってきました。


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