『プラスワン問題集』を使う理由

算数の定番教材は色々とありますが、その中でも代表的な教材の1つが『プラスワン問題集』(東京出版)です。
実際に使用していなくても、存在は知っているという方は多いのではないでしょうか。

ただ、2000年の発売ということで扱っている問題自体は古く、その点で不安を感じる方も少なくないかと思います。
最近の入試傾向に対応していないことを指摘し、使用効果に疑問を呈している受験指導者もいます。

教材の使用効果を正確に測ることは難しいのですが、私は生徒に実施している実力テストの結果からデータを取り、使用教材を選択する際の判断材料にしています。

例えば、5年生の終わりに実施している実力テストでは、次のような結果となっています。
プラスワン問題集を使用した受験者の平均点:62点
プラスワン問題集を使用していない受験者の平均点:38点

母集団の諸々の条件は同じではありませんので、このデータから単純に結論付けることは難しいのですが、プラスワン問題集の使用効果を測るための指標にはなるかと思います。

私自身はデータを判断材料として、5年後期の難関校受験生にはプラスワン問題集を必須課題としています。
ただ、今後、プラスワン問題集をデータで上回る教材が出た場合には、そちらに変更する可能性もあります。

余談になりますが、私が書いてきた教材本の内、過去の生徒さんの間で使用率が最も高かったのは『場合の数・入試で差がつく51題』です。
特に難関校合格者が早い時期に使用していたケースが多く、筑駒合格者の63%、灘合格者の67%が5年生5月以前に使用していました。

これも母集団が限定的(過去の生徒さんのみ)ですので、結論付けることは難しいのですが、使用時期も含めて判断材料にはなるかと思います。



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■著書「場合の数・入試で差がつく51題」
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