予習をしないから余裕がなくなる

新刊(難関校合格への99の戦術)にも書きましたが、予習(先取り学習を含む)を行う受験生ほど成績が伸びやすく、難関校受験の成功率も高くなっています。
大手塾の上位クラスでは、生徒の大半が予習を済ませているため、予習を前提として授業を進めているケースもあります。

ただ、この話をすると「予習が大事なのはわかるけれど、塾の復習(宿題)で余裕がない」「もう少し余裕ができたら、予習を始めてみたい」という答えが返ってくることもあります。

しかし、これは逆で「予習をしないから余裕がなくなる」というのが実情ではないかと思います。

塾の復習(宿題)にかかる時間は、塾の授業を「どの程度理解した状態で帰宅するか」によって、ほぼ決まります。

予習をせずに塾の授業を受けて、内容の30~40%しか理解できずに帰宅すると、復習(宿題)に膨大な時間がかかるだけでなく、理解を深めることも難しくなってしまいます。

また、その状態を改善するためにプロのサービス(個別指導、動画など)を活用すると、そこにも多くの時間がかかり、塾の復習(宿題)以外のことを行う余裕がほぼなくなります。

逆に、予習をして塾の授業を受けて、内容の80~90%を理解した状態で帰宅すると、復習(宿題)にかかる時間が少なく、その余剰時間を次回以降の予習に充てれば、さらに効率化を進めることができます。

算数が苦手だと「予習はハードルが高い」と思われるかもしれませんが、塾テストで偏差値40台前半から予習を始め、短期間で50台前半~後半になったという報告も多くいただいています。

例えば、個別指導を利用する場合でも、復習のみではなく「授業時間の3分の1を予習、3分の2を復習に充てる」という形で依頼できれば、十分に予習の効果を得ることができます。

予習を実践できるかどうかは、基本的には能力の問題ではなく、要領の問題になります。
復習主義で行き詰っている場合は、試してみる価値はあるかと思います。



※新刊『開成合格率79%の東大卒家庭教師が公開する 難関校合格への99の戦術』が6月19日に発売されました。
https://www.amazon.co.jp/dp/475393568X/

内容紹介(目次)
https://note.com/kumano_takaya/n/n0fabcc15c344


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