難関校対策の計算練習は「量より質」を意識する【中学受験・算数】

難関校入試では計算問題がほとんど出題されない学校もありますが、出題される学校は意外に多いものです。
例えば、2021年の首都圏の難関校入試では、聖光学院、桜蔭、駒場東邦、武蔵、海城、渋渋、豊島岡、女子学院、慶應中等部といった学校で計算問題が出題されていました。

拙著『難関校合格への62の戦略』の中でも、難関校入試の計算問題への対処法(1.5~2倍の時間をかける)を書きましたが、今回はより具体的な取り組み方をお伝えしたいと思います。

計算練習の題材としては、塾の補助教材(サピックス「基礎トレ」など)を日課として取り組んでいるケースが多いのですが、難関校向けの難度の高い計算問題となると、塾以外の市販教材を活用する方がいいかもしれません。

かなり古い記事になりますが、2009年にメルマガで「120回計算合格圏内テスト」(西北出版)という計算問題集を紹介したことがあります。
私自身は難関校対策として使用することが少なくなりましたが、難関校レベルの複雑な計算問題が多く、現在でも十分に有用な教材だと思います。

計算力強化のための教材(旧サイト)
http://tkn910.sakura.ne.jp/pg52.html

難関校対策として「中学への算数」がお手元にある場合は、その中の「計算と一行題」(2023年1月号ではP.2の大問2)にも複雑な計算問題が収録されていますので、そちらを活用することもできます。

私が難関校対策として提案することが多いのは、上記の複雑な計算問題を週に3回程度、1回2問、1問3~4分程度で行うという方法です。
特に時間については、短時間(1~2分)で雑に解くのではなく、多少時間はかけてもいいので、ミスをしないことに細心の注意を払うようにします。

特に、塾の通常模試(マンスリーテスト、組分けテスト、公開テストなど)のシンプルな計算問題には対応できるものの、難関校レベルの複雑な計算問題に苦戦している場合には、この方法で成果が出るケースが多いです。

計算練習については「短時間で量をこなす」という取り組みをしている受験生が多いのですが、難関校レベルの計算問題に対しては、上記のように質を優先する取り組みが有効だと感じます。


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