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Base Ball Bear 20th Anniversary 「(This Is The)Base Ball Bear part.3」日本武道館公演

初めに

こんにちは、クマネキンです。
去る11/10にBase Ball Bear 20th Anniversary 「(This Is The)Base Ball Bear part.3」日本武道館公演に行ってきました。

とにかく素晴らしいライブで感想をどうしても書きたいと思っていたものの、前の記事の修正をしていたりで、日が少し空いてしまいました。

その間、他の方のnoteを拝読してたりしたんですが…….。
(明言はしないけど、みなさん超絶面白いです。noteだと、ハッシュタグでいっぱい出てくるのでぜひ!https://note.com/hashtag/BaseBallBear

いや〜〜〜〜、ベボベファン文才ありすぎな。
みんな、文章、ちゃんとしててすごい。
いや〜〜〜〜、とか書いてる人いねぇ。
なんだよ、いや〜〜〜〜って。

到底自分はその時の会場を正確に伝える、いわゆるレポート的な記事は書けません。

そう気が付き「セットリストの解釈」に、現在も続く私の「ベボベへの片想い」を重ね、記事を書き上げた。

てにをはのおかしい駄文と拙文、約5000文字連ねた与太テキストに乗せてお送りしたい。


というわけで、感想戦です。

今回のセトリ

1. 17才
2. DIARY KEY
3. LOVE MATHEMATICS
4. GIRL FRIEND
5. LOVE LETTER FROM HEART BEAT
6. short hair
7. 初恋
8. ポラリス
9. ホワイトワイライト
10. 海へ
11. changes
12. 海になりたい part.3
13. すべては君のせいで
14. 「それって、for誰?」part.1
15. 十字架 You and I
16. The Cut
17. Stairway Generation
18. ドラマチック
En1.風来
En2.夕方ジェネレーション
En3.ドライブ
https://www.livefans.jp/events/1426553

全体を通して思ったこと

一貫して「Base Ball Bearが3人であること」、その濃さが強いライブに思いました。

みなさんに感謝をしつつ、この20年で到達した今のBase Ball Bearをしっかりと披露して目撃してもらおうと、そういう気持ちですね。
https://talkingrock.jp/chief-voice/5193/

Talking Rockのインタビューでも小出さんが答えている通り、そしてライブのタイトル通り、
「「「それが俺たち!Base Ball Bearだっ!!!」」」
とガイナ立ちで筆圧強めで叫んでるほどの心意気を感じてしまいました。

特に、見せ方として、セットリスト全体をブロック分けし、様々な切り出し方によって、今のBase Ball Bearが3人であることを多角的に見せている印象を受けました。
もちろん、これは個人的な解釈で、まぁ、間違ってるでしょうね……、という感じですが、本記事では自分が思うブロックに従って、感想をしたためていこうと思います。

いうて、ただの妄想フィルターも入っていますけど、そこは武道館の熱に浮かされた、として多めに見てください。
よろしくな!

①17才〜GIRL FRIEND

1. 17才
2. DIARY KEY
3. LOVE MATHEMATICS
4. GIRL FRIEND
5. LOVE LETTER FROM HEART BEAT
6. short hair
の6曲。

序盤のこの6曲は「今のベボベの提示」を行っているように思いました。

今回、武道館ということもあり、ずっと追いかけていた方ばかりではなく、かつてBase Ball Bearと共に青春を過ごした方も来ていたはずです。
そうした方々に、4人時代から定番の楽曲、最新アルバムのリード曲を交え、今のベボベへの導入を行うパートに思いました。

特筆したいのは「こんばんは、Base Ball Bearです」と口にするのは「17才」ではなく、「DIARY KEY」だったんだよなぁ~~~~!
あくまで現在地は「DIARY KEY」にある、というのが、3人時代を追っているファンからするとうれしく思ってしまいます。

といいつつも、武道館公演を「17才」で始めたということについて、それはそれでエモい。

そういえば、3人になって最初のライブの最初の楽曲も、純粋なスリーピース初作品「ポラリス」でも扱われるのも「17才」だったなぁ……、という。
あと、「17才」のクラップをあおるドラムをたたく堀くんの目の優しさは遠くからでもすげーわかってしまい、最初から涙をこらえられませんでした。

②初恋〜海になりたい part.3

7. 初恋
8. ポラリス
9. ホワイトワイライト
10. 海へ
11. changes
12. 海になりたい part.3
の6曲。

ここでは、「過去vs現在」という構造にて、今のベボベの地肩を見せつけるブロックに思いました。

それでも、なぜ、そう感じたかというと、まず直感的に、
「奇数曲:あまりスリーピース体制でやらない曲」
「偶数曲:スリーピース体制でやる曲」
では?と思いました。
が、そこから拡大して、もしや「3人時代と4人時代のコントラストを見せようとしているのでは」と思った次第です。

例えば、「ホワイトワイライト⇔海へ」。
「ホワイトワイライト」は高校時代に作った曲、「海へ」はDIARY KEYの最新のモードで作られた曲です。
前者は将来の自由度を、後者は予感を歌っていると思うのですが、未来について取り扱っているという共通点に思います。
どちらもいい曲ですが、「ホワイトワイライト」は視点が少年に思える一方、「海へ」は喪失なども内包した、よりレンジの広い歌詞に思え、作詞の成熟ぶりを感じさせます。
ちなみに、「「キャリア全作品10年目のセルフライナーノーツ by 小出祐介」part.2」 の「ホワイトワイライト」の項のシンクロニシティ。

「初恋⇔ポラリス」「changes⇔海になりたいpart.3」も、過去少年の恋慕を扱っていたバンドが現在どういうムードで音楽に臨んでいるのか?、変わりたいという気持ちに突き動かされていたバンドが現在どういう気持ちに突き動かされているのか?を見せているように思わされ、対比関係に楽曲を置いていったのではないか?と思いました。

もちろんこじつけっぽいというか、まぁやや安直とわかってはいるんですが、それでも過去と現在を対比で見せ、そのコントラストからベボベが何年も進んできたことで得られた成長・地肩を印象付けられたのは事実です。
(もう少し考えるけども。)

それはそれとして、話がそれるんですけど、今回の武道館公演は「海になりたい part.3」を引っ提げているところもあるわけで、そこに「海になりたい」「海になりたい part.2」ではなく、「ホワイトワイライト」を持ってくるベボベ、マジで何、という話。

ホワイトワイライトの”白”って、未来の可能性を表現しているモチーフに思うわけで、「描かれていく」という歌詞とかも出てくるわけで、
一方、「海になりたい part.3」や今回の武道館公演前に明らかになったアー写も白いキャンバスがあるわけで、、、とかいろいろ考える余地を提供されてしまい、
いや、マジで、「ベボベ先生のトップオタ・ベボベ先生説」
ベボベのベボベに対する理解が深すぎる。


③すべては君のせいで〜ドラマチック

13. すべては君のせいで
14. 「それって、for誰?」part.1
15. 十字架 You and I
16. The Cut
17. Stairway Generation
18. ドラマチック
の6曲。

ここは「3人時代で超えるべきもの、そしてその先に待っていたもの」を表現しているように思いました。

本人たちはなかなか明言しなかった、といいつつ、武道館のMCで3人時代を認められたいと思う気持ちがあったことは認めており、強い不安や壁にぶつかったことを推測します。

そうした当時の葛藤やフレストレーションを「すべては君のせいで」~「The Cut」にて暗喩的に感じました。
4人から3人に変わり、中には離れてしまう人もいるはずで、それも少なくないはずで、そうした現状の中で「誰のために歌うべきか悩んだのではないか?」、
芸を見せなければ、とアトロクで小出さんが話していたのが記憶に新しいですが、ギターが一本いなくなったことで音が薄くなるのは間違いなく、「それを3つの楽器で、時にラップで、代わる何かを提示してきたのではないか?」
などと、4人→3人になることで生まれた壁、そこに対するあがきの痕跡を見ました。(ファンの妄想なわけですが。)

その壁を越えた先にまっていた「ドラマチック」。
「Stairway Generation」から「ドラマチック」へと繋がる解放感は会場で聞いていて鳥肌が立ちました。
「ドラマチック」にこんな意味があると知った、と昨今のインタビューで話されているのを耳にするわけですけども、抑圧を超えた先に待っていたものが「ありがとうしか浮かばないフラッシュバック」なのだとしたら、こんなファン冥利に尽きることはないです。

あと、この一連の、開けて終わるみたいな組み立て方がとても映画的で、「C3」の「風来」、「(WHAT IS THE)LOVE&POP」の「ラブ&ポップ」といった、どこか解放感のあるアルバムの最後を想起しました。


このブロックを以上のように解釈しながら聞いた背景には、そう思わされるフックの存在が大きいと思っていて。
と、めちゃくちゃ野暮なことを今から書くんですけど、

いや〜〜〜〜今回の「十字架 You and I」さぁ……、という話。
「十字架 You and I」は初披露でこそないものの本曲を演奏時、ベボベが纏う緊張感がすごかったこと、前回の武道館にてダンス込みで演奏し会場を熱狂に巻き込んだこと、前夜祭では「SAYONARA-NOSTALGIA」を演奏していたこと、もろもろ考えると、

まぁ、そういうことなんだろうな…

っていうさぁ……。

「3人のBase Ball Bear」が「4人のBase Ball Bear」を超えるため、「4人のBase Ball Bear」から解放されるためには、どうしてもこの曲を武道館という場所で成功させなければならない、といった特別な意味は3人の中であったのではないか、と考えました。

つくづく自分は今の3人のベボベが大好きですし、「ベボベって今3人なんだよね」ではなくて、「ベボベって昔4人時代があるらしいよ」と認識されるバンドになってほしいと願っています。
なかったことにして欲しいわけではないものの、4人時代のとりわけ意味を持つ曲に真摯に向き合い、水たまりを越えるように更新していく彼らが見たいのだなぁ、と思いましたし、そう思ったことで今のベボベが本当に好きな自分を「十字架 You and I」から痛感させられてしまいました。

ちなみに、今回の個人的ベストバウトは「十字架 You and I」!!!

④風来〜ドライブ

En1.風来
En2.夕方ジェネレーション
En3.ドライブ
の3曲。

様々な形で今のBase Ball Bearを見せつけた最後、アンコールの3曲に「これからも活動を続けていく」というベボベの所信表明を見ました。
ベボベはいつだって変わり続けてきたけれどもこれからも同じ姿勢でいつづけないのでしょうし、でも、今も夕方ジェネレーションなのでしょうし、そうしてこれからもバンドを続けていくのだろうと思いました。

「ドライブ」、こんな好きになると思わなかったなぁ……!

アウトロと同時に会場が明転した瞬間、ふと非日常から日常に戻るような感覚を味わったりしました。
「ドライブ」を歌うことで、「続けます」という決意はただ言っているのではなく、体からにじみ出ているように受け取れてしまう、というか。
3人こそがBase Ball Bearである、と同時に、Base Ball Bearであることは3人から切っても切り離せえないことではないか、とステージ上の彼らを見て思いました。

終わりに

時に成長を見せ、時に乗り越えていった過程を見せ、これからもBase Ball Bearを続けていく所信表明で結ぶライブ。
ファンになってから10数年経つ自分としては、人生の節目節目で力をもらっている自分としては、ベボベがそう宣言してくれることこそが20周年の最大のプレゼントでした。
そして、今のBase Ball Bearを見せつけられ、「Base Ball Bearとは?」の答えは「3人がBase Ball Bearでいること」と強く刻まれました。

3人のBase Ball Bearがこれからもずっと続いていくことを願うばかりです。
本当に素晴らしいライブをありがとう。
一生応援するので一生バンドやってください。



ところでさぁ……。
それはそれとしてさぁ……。

WINK SNIPERとSAYONARA-NOSTALGIAはいつか聴けると思っていいんだよなぁ……?
(前夜祭ゾンビ)


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