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帯状疱疹ワクチン接種した

最近テレビなどで「帯状疱疹ワクチンを接種しましょう!」というCMを見かけることが、ちょっと増えた?と思ってる人が多いのでは。

別にそのCMを見たから、というわけではないが、齢50をとうに越えているので、そろそろ打とうかと考えていたところだった。

CMを見る前から私は帯状疱疹のワクチンがあることを知っていた。町医者には、製薬会社の宣伝ポスターなるものが、大概貼られているが、健康診断で訪れたクリニックで、ワクチンを提供している会社の啓発ポスターを見る機会があった。

「50歳になったら帯状疱疹ワクチンを打ちましょう」といつような、文言。そこには、帯状疱疹になると、疱疹がおさまっても長く苛まれる痛み、顔に発症すると視神経や聴覚神経に悪影響があるとか、神経痛で生活の質が低下しますよ、というほとんど脅しに近い内容だった。

実は、帯状疱疹の実態についてはむかーしから、子供のころから知っていた。
私の父が働き盛りの頃、三叉神経の帯状疱疹でひどく苦しんでいたのを目の当たりにしているからだ。三叉神経(さんさしんけい)とは、顔の感覚を脳に伝える抹消神経で顔面の皮膚にくまなくある。

その頃仕事がとても忙しく、睡眠時間もあまりとれない状態だったと母は後に語っている。
人間、重篤な疲労によって免疫力が低下するのはもう常識だろうが、それが案外、帯状疱疹には結び付かなかったりする。

ところで、帯状疱疹ウイルスは水疱瘡ウイルスと同じであることはあまり知られていない。
口周囲にできる単純ヘルペスウイルスと同じと考えている人もまだ多いが、別物だ。
だが、いずれも一度感染すると一生涯その人のからだの中に潜んで住み着き、疲労やストレスなどで抵抗力が低くなると暴れだす厄介なウイルスなのだ。

私は今でも覚えている。父が仕事から帰ってきて倒れ込み、熱、頭痛、ビリビリとした痛みを訴えていたときの、あの姿を。
「お父さん、かわいそう」
子供ながらに百科事典や家庭の医学書なんかを引っ張り出して調べた。皮膚病の中でも、「かなりヤバいヤツ」ってのは理解していた。
場合によっては入院も必要だとも書いてあった。

しかし、父は入院せず、通院しながら顔の片側に白い軟膏をぬりまくり、処方薬でどうにかおさまった。
おっと、肝心なことを言い忘れた。からだの片側に帯状疱疹は発症するという特徴がある。身体の、特に上部の左右どちらかの神経に沿って帯状に水疱ができる。これが名前の由来。

父はB5サイズのノートなどで、白い軟膏だらけとなった部分を隠しながら道を歩いたという。
なにせ、ブツブツと無数に突起している水疱が頭の上部半分くらい占めていたので、軟膏もそれなりに塗る範囲が広くなる。罹患部は耳の後ろにまで達していたのだから、見た目がえらいことになっていた。

さて、その数年後、私は水疱瘡に感染した。ウイルス保持者となったのである。水疱瘡はおでこ、背中など水疱ができ、かなりの高熱を出す。治るのも一週間くらいかかる感染症だ。
ただ、水疱は身体の片側だけではなく、痛みより痒みが強い。かきむしって瘡蓋になったあと、クレーターになることがあるので、要注意だ。特に顔にできたら、とにかく触らないこと。しかし、だいたい子供に多いため、掻いてしまう。私は母に何度も注意された。
注意されたものの、無意識に手がそこにいってしまうので、後にその部分はしっかりクレーター瘢痕となってしまった。
現在、その瘢痕は大人になって美容皮膚科のレーザー施術をし、どうにか目立たなくなっているけれども、約15万円かかった。
母の忠告をちゃんと聞いていればよかったと心底思った。

はなしを帯状疱疹に戻そう。
そんなわけで、私は帯状疱疹の恐ろしさを知っている。これから、60代に入ってさらに、いろいろストレスのある出来事に遭遇し、自分の身体も衰えるし、そんな人生の下り坂に追い討ちかけるような病気を発症したくない!という気持ちが強く、ワクチンを打つことにした。
今、そのワクチンの副反応、倦怠感、微熱、関節痛と闘っている最中だ。コロナワクチンより倦怠感が強いように思う。

ちなみに、ワクチンは2ヶ月の間を置いて2回目を打つ。1回21000円だ。効果は9割くらい。しかも持続性がかなりよい。なんと約10年!これはもちろん治験がちゃんと行われている。4万円払っても価値ありと思う。

あ、私は製薬会社の回し者ではございません!念のため。
とにかく、帯状疱疹のことを知ってほしい。それだけだ。


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