秘密にしておきたくないご馳走 - 餃子の会

何事もギャップなのだろうか。
猛暑が続いた後に訪れた、30度前後の気温で湿度も抑えられた気候は秋の訪れを予感させる過ごしやすい日だった。先月仲が良い店の常連さんたちに誘われたことがきっかけで、先日、『餃子の会』なるイベントに参加した。

乃木坂にひっそりと佇む餃子割烹
その店、亜細亜割烹 蓮月は、青山霊園の隣の住宅街にひっそりとたたずむ店だった。貸し切りの会と聞いていたが、14人入ると店の収容人数とピッタリといったお店のサイズ感である。

最初に紹介を受けたのが、店主の川上さんが世界中華料理チャンピオンに輝いたということだった。飲んだくれたちとビールを飲みながら餃子を食べるだけと想像していたので、そこで二回目のギャップが生まれた。

少し涼しい日ではあるが、休日に飲む冷えたビールはとてもおいしい。
料理が次々と出てくるが、前菜で出てきたサラダ・また私がこよなく愛するザーサイまで全く隙がないと言っていい。

そして、お目当ての餃子が出された。焼きと水のひとつずつのラインナップ。最初に出された焼き餃子は思わず美味しいという言葉が出てきた。タレも出されるのだが、それがなくても十分味のついた中の具。また、それ以上に、皮がモチモチしてそれだけでおいしい。それなりにいろいろな店をいったりしているが、そんなに餃子の店を歩き回っているわけではないのでそれを差し引いて考えてほしいが、自己ベストを記録した。素晴らしい肩書と出てくる料理にギャップはなかった。

水餃子もすばらしかった。ラムの水餃子だが、独特のクセと黒酢の入ったタレのバランスが絶妙。もちろん具から皮まで楽しめる逸品である。また、ほかのツマミ的な料理から締めの麵まですべてが素晴らしかった。

店に入って最初にびっくりしたことは、中華といえば強いガスの厨房で鍋を振っている印象だが、ここでは電気の家にもありそうなコンセント式のIHと、大きなIHでどちらも電気を使用していた。店主曰く、電気の方が意外と火力が強くなったり、何よりも掃除が楽というとても合理的な理由だった。

こういう店に来ると、どうしてもカウンターに座って店主の方といろいろな話をしたくなる。彼はかつて大量の皿洗いを経験したらしい。『店のお皿を見回してごらん。丸い皿しかないでしょ』食洗器を使わないと、四角い皿は洗うのが面倒。だから丸い皿を使用するのだ。こちらもとても合理的。素敵な一貫性。

壁にはカレンダーがあり、予約者の情報が平日・土日問わずびっしり敷き詰められていた。せっかくなので、一か月後のカレンダーに私の名前も追加してもらい、会を終えた。

今回訪れたお店
亜細亜割烹 蓮月
住 所:東京都 港区 南青山 1-23-7 Grange南青山 101
営業時間:17時~
定休日:不定休

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