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125/8サイクル目を前に思うこと

2023年8月22日(火)
がん告知から125日目
※2,267文字


こんばんは。

夜寝る時の「冷房」か「除湿」か?の答えを、
いまだに持ち合わせていません。
誰か教えてください!

ちなみに「除湿26度」で寝ています。


さて、
今日は治療のことを書いていきます。
「抗がん剤治療8サイクル目」です。


▼告知日と今


入院治療が始まる前には、
必ず4月20日のことを自然と思い出します。

告知を受けた時の感覚や、
同席していた親のことや、
先のことを考えられなくなったことなど…

抗がん剤の影響で脱毛すると思い、
髪を思い切り短くしたことや、

身の回りの靴や服を処分したり、
定期購入していたものを全て解約したり。


(思い込みで)
先のことは考えられず、
そんなに長くない残りの時間をどう過ごすか?

そんなことを、
告知の10日前から告知後2日間は考えていました。


告知の頃は、
ちょうど桜が咲いていて、
「来年は桜が見られるかな…」と、
センチメンタルになっていた自分も懐かしいですが、
その時は本気でそう思っていました。

先は長くないと思い込み、
靴や服を友人に売ったりあげたり、
(その後に新しい靴を買いました笑)

もう必要ないやと、
定期購入やフェイスケアなども辞めました。
(その後に再開しました笑)


残りの人生をどう生きるか?

この答えが出るまでは、
頭の中はグルグルしてて、
心の中はモヤモヤしていました。

(自分の体験をもとに)
『伝える人になる』と、
自分の中で整理ができた頃から、

生き方が楽になったように感じます。

(今はまだ企画検討中)
お話会やインスタライブも、
内容や進め方を探っていますが、

これらは、
告知日あたりでは、
考えられなかったことでした。
(先が見えなかったから)


▼次(先)があるって当たり前じゃない


(これから)
やることや、
やりたいことって、

先があるから考えられることであって、
「近いうち死ぬかも」と思っていた時には、
考えられないことでした。

なので、
今色々考えていることって、
すごく楽しくて、
明日がある。来月がある。って、
とても幸せなことだなぁと、つくづく思います。
(次の予定を立てられるのは当たり前じゃない)


これは、
腫瘍マーカーの数値が安心材料になっていて、
「まだ大丈夫」と確信できているからこそで、
治療がうまくいっていなければ、
先を見ることはいまだにできていなかったと思います。

なので、
「数年先」のことは、
今は考えられなくて、
考えられるのは「2,3ヶ月先のこと」までで、
それ以上先のことは考えられないのが現状です。

あまり考えないようにしていますし、
書くのもあまりしたくはないのですが、

がんの進行や、
治療薬が効かなくなることも、

今後考えられることなので、
そのあたりの不安もあったりするのが事実です。

現実にはさせたくはないので、
考えないようにしていますが、
今は元気ではあっても、
「がん」であることは事実です。

今は元気だし、
会った人には驚かれるくらいだし、
(がんであることを感じさせない)

その状態がこれからも続くことが望み。

要は、
「普通に生きられている状態が、僕の望み」

普通に仕事ができて、
普通に遊びに行けて、
普通に生活できているのが、

どんなに幸せなことなのかは、
「死」を覚悟した人にしか分からないかもしれないし、

僕自身も「がん」になる前は、
『そんなことが幸せ?』って思っていたけど、


(体調が思わしくなかったり、不調になる不安があって)

仕事をしたくても出来なかったり、
遊びに行きたくても行けなかったり、

朝起きて体温と血圧測定から1日が始まり、
それから1日3回薬を飲んで、
隔週で点滴をして、
冷たいものが持てなかったり飲めなかったりして、
むせやすくなったり、
しゃっくりが出やすくなったり、
手足の動きが鈍くなったりピリピリしたり、
高血圧で頭がモヤモヤしたり、
微熱が出て鼻血が出て、

こういうことが何もない生活を、
今まで39年間はしていて、

普通に生活できるのが当たり前だと思って、

週1回休みがあるかないかで仕事をして、
夜は酒を飲んで時々飲みに行って、

それが当たり前に出来ていた生活が、
今年の3月後半からの不調によって、
当たり前に出来ていた何もない暮らしが、
「がん」とともに生活することになって。

それでも、
「生きられている」ことが幸せなことで、

薬を飲もうが、
血圧が高かろうが、
酒はドクターストップされようが、

生きられるのなら、それでいい。


「もう少し生きたい」
「まだ死にたくない」

4月20日の告知日に、
泣きながら強く思った自分に言いたい。

『そろそろ秋になるけど、まだ生きられてる』って。

来年の夏がどうなっているのか?は、
想像つかないし考えられないけど、

39年間“当たり前に生きてきた1日”より、
来ることが“当たり前じゃない1日”を積み重ねて、

また来年も、
「冷房」か「除湿」かを悩める夏の夜を迎えられたら、
めちゃくちゃ幸せ。

その前に、
来年の正月を迎えられたら、
こっそり泣くと思う。

告知された時には、
来年のことは考えられなかったし、

(後で分かったけど)
BRAF遺伝子変異があって、
発見や治療が数ヶ月遅かったら、
手をつけられなかったかも。

って状態が、

5月6月だったから、
心の隅で『年越せるかな…』って思ってた。

今となっては、
年越しも当たり前じゃなく、
幸せなことだし奇跡的なこと。

『あ〜早くおせちが食いたい』
『餅もたらふく食べたい』

あと4ヶ月?5ヶ月?あるけど、

それまで数値も下がり続けて、
今の生活を維持できたら嬉しいな。

自分を信じて、
「がん」になったことを感謝して、
8サイクル目行ってきます!

2023/08/22
熊谷翼


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