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129/24時間テレビは嫌いです

2023年8月26日(土)
がん告知から129日目
※2,177文字


こんばんは。

今日の夕方に46時間点滴終えました。
これで8サイクル目の投薬期間が終わって、
明日から休薬期間になります。

点滴を終えてから調子が悪くなりやすいんですが、
今日のところは大丈夫でした。

微熱と高血圧と、
いつもの(副作用)冷感刺激と手のピリピリくらいです。


さてと、
今日は賛否ありそうな話をします。
あくまでも個人的な考えとして読んで頂けたらと思います。

▼「24時間テレビが嫌い」


僕は長らく、
介護や福祉の業界を中心に仕事をしてきました。

そこで関わるのは、
高齢者や障がい者(児)が多いです。

僕の友人にも、障がい者はいますし、
僕の友人の子供が、障がいを持っていたりもします。

障がいがある人のサポートとして、
募金を集めたり寄贈をしたり、

車椅子体験などの活動もしていました。

おそらく、
一般の人よりは、
障がいのある方との接点は、
多い方だと思っています。


まずは、
そのことを踏まえて今日のお話ですが、

「障がい者(児)が特別な才能を持っているように見せているテレビ」
「障がい者(児)の頑張りで感動を演出しているテレビ」

僕には24時間テレビが、
そのように見えてしまいます。


現実問題として、
車椅子で街に出たらほぼ全員に無視されます。

お店に行ってもスタッフが手伝うどころか、
来店拒否されることも多いです。

僕は車椅子で街を移動していた時に、
すれ違いざまに舌打ちをされたこともあります。

あからさまに、
距離を取られたこともありますし、
買い物に行って届かない商品があっても、
お客さんも店員さんも助けてはくれませんでした。

そういう経験をした、
障がい者(児)は怖くて街に出られません。

あなたが、
最近出かけた場所に、
車椅子の人は何人いましたか?

おそらくほぼゼロだと思います。

そのことが異常じゃないですか?

そういう現実があるのに、
障がい者を特別扱いするように演出して、
視聴者が感動する。

その前にやることあるよね?

僕らも募金をする前に障がい者のことを知る必要があるよね?って思います。

街に(外に)出られない理由として…

・手伝う人がいない
・他人の目が怖い
・バスやタクシーが利用しにくい
(タクシー券ももらえますが、通院をしたらほぼなくなります)
・車椅子で入れるお店が分かりにくい
・趣味や娯楽に繋がるような支援はヘルパーはできない等


もしも、
自分が事故などで障がいを負ってしまったら…

家にずっと引きこもりたいですか?
やりたいこと、
行きたいことを我慢して生活できますか?

障がい者や福祉のことを知ってもらう為に、
感動とか頑張りをテレビとして流すのは、
確かに認知には繋がると思いますが、

そもそもズレてる。

当事者は感動話なんて望んでいなくて、
今よりも生活しやすいように、
今よりも楽しめるようにして欲しいだけ。


▼募金って全額寄付されていない


これも問題だと思うんですが、
24時間テレビと言えば募金です。

番組の最後に、
募金額が発表されますが、

その下には、
「募金は経費を除いた分を寄付します」と、
書かれています。

募金した額全てが寄付されるわけでもなく、
出演している芸能人はボランティアではなくギャラあり。

歌は一曲5〜10万円、
次回は200万円、
ランナーは100〜200万円というギャラも、
一部では報道されています。

『え?ギャラは募金しないんだね』
って違和感あるのは僕だけですかね?


そして、
福祉車両などの寄付先は、
社会福祉法人となっています。

税金が免除され、
プール金(お金がストックされている)がある、
社会福祉法人に寄付されます。

株式会社や合同会社のような、
民間の福祉施設には寄付はされません。


これも不思議すぎて…

確かに社会福祉法人は福祉事業を行う法人(会社)です。

株式会社などの民間会社は営利目的です。
営利目的の法人には寄付はしないというのは分かりますが、

社会福祉法人の方が、
税金免除され、
同じ福祉事業をしているのに?なぜ?

「愛の共同募金」ができるのも、
社会福祉法人のみです。

民間会社は募金もできません。なぜ?


調べると調べるほどに不思議な番組が、
24時間テレビなんですよね。
(あくまでも主観です)


募金や寄付の話は置いておいて、

話を戻すと…
「障がい者(児)を見せ物にするな!」と思っています。

感動を引き出して、
サライ歌ってそれで終わりじゃないですか?

そこから、
障がい者の支援やサポートに繋がっていない。

24時間テレビに出てくる才能を持った人たちは、
最初から才能があったわけではなく、
(一部の人はいるかもだけど)

障がい者になったから、
残っている機能を努力で活かして、

目が見えなくてもピアノが弾けたり泳げたり、
口で絵を描いたり走ったり。

それって才能じゃなく努力。

その努力がなぜ必要だったのか?まで、
掘り下げて考えて欲しい。

そして、
その努力をしたとしても、
ほとんどの人が生活に困っている。

働く場所がないからだ。

就労支援事業所もあるが、
1ヶ月働いて数千円しかもらえない。

月給15万もらえる仕事に就くことすら厳しい。

そういう厳しい現実を取り上げないといけないし、
募金集めるくらいなら、
働ける場所を作らないといけないし、

感動を集めるなら、
当事者の声を集めてハンデがあっても、
可能な限り思い通りの生活ができるように支援をしていく方が重要だと思う。


2023/08/26
熊谷翼

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