必要に迫る再婚婚活サイト

藤「なあ、熊谷。お前今年で三十九歳だろ。結婚しないのか？」
熊「するよ。頭の中に聞こえる"声"の主と」
藤「お前が幼なじみだと思っている相手とか？
　多分、もう結婚して子供もいるよ。もう少し現実を見ろよ」
熊「まあ、本当のところをいうと、出来ねえなというのが実情かな。
今は月収23万前後だからできないよ。
結婚して子供が生まれたら、その子の学費のために昼も夜も働いて…って人を
多くみてきたからこのままの収入じゃあ、結婚してもなという気もする」
藤「お前、高校中退なんだから、
子供にも高校いかなくてもいいと思っているのかと思ったけどな」
熊「僕も大学なんてもう行かなくてもいいと思っているけど、
結婚相手がどう思うかはわからないしな。
僕はもはや低学歴すぎて底辺を這うしかないから
一発逆転を狙って生きるしかないと思っているから、
子どもにも大学行くお金がある様ならば
お前も一発逆転を目指す生き方をしろというけど、
それは一般的ではないからなあ」
藤「まあ、お前も底辺這っているうちは結婚できないか」
熊「シングルマザーの人とか
50を超えた女の人とか、
しようと思えばいくらでもできるとは思っているけど、
そこまでしてしたくないというのが現状かな。
彼女がいたことがないせいか、まだ夢見る年頃なんだよ」
藤「うわ、だっせえ。アラフォーなのに」
熊「何とでもいえ。
　しかし、結婚を失敗して一人で子育てしている人はかわいそうだ。
　働きながら子供の面倒も見なくちゃいけないんだからな。
　長時間働いて、その上で子供も育てて行かなきゃいけないんだから、
いつ寝るのって感じになるよな。
　そこで思うのは、そこまで辛い思いをしてシングルマザーやシングルファザーをやるんだったら、どういう条件でもいいならすぐに結びついちゃえばいいんじゃないかと。
例えば、辛い状況で時間がない人だったら15分のお見合いでも、そのままくっついて、結婚とかってできるんじゃないかって」
藤「は？　さすがに15分はないだろ」
熊「わからないぞ。少なくとも、世の中のお見合いにありがちな、ここがこの人のいいところだから、この人と結婚しようという考えよりかは、自分は今ここがきつい状況だ、でも、ここを補えることができるから、もしお互いに補える様な関係になれる人があればすぐにでも結婚して協力し合いたい。そんなお見合いサイトがあってもいい様な気がする。
　必要に迫る再婚、だ。で、15分でお見合い、と。
　そこまで少ない時間でオンラインとかだったら、お昼の休憩でできる。そこでお互いにある程度話したら、後はSNSとかでお互いの様子を確認していけばいい」
藤「そんなにうまくいくかな？」
熊「うまくいきそうにないなら、自分たちの子供が中学を卒業するまでとか、高校出られなかったから高卒認定を取るまでとか期限を決めてもいいだろう。それにシングルマザーとシングルファザーの関係が嫌ならばシングルマザー同士とかでもいいだろうし、アパートを借りるのに保証人が必要ならば、その保証人を探すサービスを一緒にやればいい。あくまで今きつい状況をすぐに改善できるサービスを作ってあげるべきだと思う。
　一回のオンラインお見合いを1000円くらいのリーズナブルな値段に設定すれば、お金に困っているシングルマザーでもある程度払えるんじゃないかと思う。
　困っている人をアイディアで助ける。これが僕がやりたいことだ」
藤「なんかまともだな」
熊「僕はいつもまともだけどな」
藤「そうかな」