アプリで出欠連絡するのに、受ける側は相変わらずアナログな話
SNSやnoteで発信するようになって驚いたのが、先生間では「そんなことどこの学校でもやっているだろうし当たり前だよね」ってことが、意外と世間では知られていないこと。
例えば、児童生徒の出欠確認。
ここ10年くらいでアプリが導入されて、保護者はアプリで連絡するのが常識になりましたが…
学校では相変わらず下駄箱まで行って確認してます…
(きっと私だけじゃないはず)
こどもが学校に来てるかどうかって、今の時代、もはや人命に関わることなのでめちゃくちゃ大事です。
でも
って、おそらくみんな思っているのでは。
今日はそんな、知られざる出欠確認の裏事情について書いてみたいと思います。
そもそも出欠確認がなぜ大事なのか?
ずばり「学校に行ってくる」と家を出ても、学校に行っているとは限らないからです。
中学校ではたまに
と保護者が言っているにも関わらず、学校に行かず行方知れずになっている子が居ます。マジで。
(手が空いている先生たちで捜索に行ったりします…)
だいたいは自らの意思で、保護者がお仕事に出かけた後に自宅に戻っていたり、安全な場所で物思いに耽っていることが多いのですが(あくまでくま調べ)
もしかしたら事故に遭っているかもしれないし、事件に巻き込まれた可能性だってある。
あと、新人の頃に先輩の養護教諭(保健室の先生)から言われたのが、きちんと出欠確認しないで「どうせ後で来るでしょ」と思っていたら、生徒が自ら命を絶っていたというケースもあったらしくて。
とにかく朝のうちに、児童生徒が出席しているのか、それとも今日はお休みなのか、所在を明らかにしておくことってめちゃくちゃ大事なんです。
なんで下駄箱をチェックするの?
出欠はアプリで入力してるのに、なんで下駄箱をチェックしているのか?
そうなんです…欠席の連絡がなくても、来ない子が居ないか漏れなくチェックするために、下駄箱をのぞいているんです。
余談ですが、たまにお友だち(ではなさそうなケースもある)と下駄箱の位置を交換している子が居るので、騙されないようにチェックしています…(やめて欲しい)
え、アプリの意味は…?
出欠アプリは欠席・出席停止・忌引きなどの連絡として、しっかりチェックしています。便利な世の中になりましたよね。
ちなみに体調不良(感染症)ので欠席・出席停止の際には、学校等欠席者・感染症情報システムを通じて別途報告したり、出席停止は月毎に教育委員会に報告するお仕事なんかもあります。
なかなかデジタル化しない出欠確認
担任がタブレットで出席確認を行い、そのデータが職員室に飛んでいく…みたいな学校もあるみたいですが、平成初期の頃と変わらず紙で行なっている学校もまだまだ多いみたいです。
(くませんせいもタブレットは未経験)
すると
というプロセスを踏むしかないし、この仕事のために朝は遅刻できない。
しかもこれ、手間もかかるけれど時間もかかる。
採用されたばかり(独身)の頃は遅刻なんてしないので、それで朝の時間が潰れようが別に良かったのだけど…
ワーママ先生として働こうとすると、こどもが具合悪いからとか、園に送って行くからとか、そういった理由で遅刻することがほぼ不可能。正直、めっちゃしんどかったです。
でもこれって、なんかテクノロジーの力で解決できそうじゃないですか?
極端な話、私が退職する頃にはもしかしたらみんなが体内にICチップとか埋め込む時代になっていて、そしたらそれで出欠確認できるんだろうなって思っていました。笑
もしくは生徒手帳をピッとかざすと出席〜!みたいな仕掛けが導入されるとか。それくらいなら作ろうと思えばすぐ作れるんじゃないですかね…予算つかなそうだけど…
そんな訳で学校ではこの問題、ひっそり困ってます。
たぶん働いていた頃の私だけじゃないはず。
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