雛が卵の中のから殻をつつく音に耳を傾けているか
「生きていると不思議な事がある」
新たな挑戦や精進を繰り返していると
思いもよらない方面から
力を試すチャンスがめぐってきたりする。
実は、これは僕が与えた経験ではない。
ごく最近、与えてもらった経験から自分自身が強く感じた話である。
「啐啄同時(そったくどうじ)」
これもまた僕の好きな禅の言葉の一つ
これを、ふと思い出した。
「啐(そつ)」とは、卵の中の雛が「もうすぐ生まれるよ〜!」と内側から殻をつつく音のこと
「啄(たく)」とは、その変化に気づいた親鳥が「ここから出なさい!」と外側からその場所を示すためにつつくこと。
このタイミングが同時である事が師弟の理想という言葉である。
親鳥が雛が十分に成長する前に殻を破ってしまったらどうだろう。
おそらく雛にとっては
過酷な運命が待っているであろう。
逆に、親鳥がいつまでも殻をつつかなければ
自分の力で殻を破れない雛は力尽きてしまう。
早過ぎても遅過ぎてもいけない、同時であること
ここに学んだ事が「育む」第一歩であり。
究極の師弟関係、親子関係、仲間との信頼関係を構築するように僕は思った。
雛が殻を破りたい!
広い世界に出たいと!
自身の次のステップに進もうとする
「その推進力となる」
この役割がとても大きく感じた。
「そして把握して見守る」
常日頃、よくみて感じて察しておくことが大切だと。
雛が頑張ろうとしている
殻を破ろうとチャレンジしている
そのギリギリのラインの手助けを
迷わず判断できるように努めよう。
育む環境を整えたらよく察して。
必要なタイミングで外から殻つつく事を大切に教育にたずさわろうと振り返った出来事であった。
《終わり》
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