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間違いなくあなたは経営者である

記事:くろだ しゅんすけ 


「経営とは仏教の言葉なんです」

今から経営について書いていく僕は、経営者ではない事を先に宣言しておく
経営者ではないからこそ、この記事は書ける物だと思っているからである。
読み終えた瞬間から、誰かの毎日のキラキラが増せばもう最高である!

「経」とは、道筋や道理を通すこと
「営」とは、行動に現すことである

修行では「布」に例えられるようだ。
経は縦糸、時が経っても変わらないもの、変えてはいけないものとされ
創業の精神や理念、伝統や価値観をあらわす。
営は横糸、時代に合わせて変えていくもの、変えなければいけないものであり
変化しながら縦糸に織りかさなって布を繋ぎ続けていくのだ。

僕は偏った信仰心など一切持っていないのだが
最近、仏教という世界から学びを得る事がとても多い。

コロナ渦でありがたく仕事をいただけている現状こそあるが
緊急事態宣言があけて以降

「やっと世の中が元に戻ってきた」

という声を多く耳にする。
だが、未熟な僕にはすぐには理解できない多くの物事が変化を遂げているらしい。

「戻ってはいない、確実に何かが大きく変化しているはずだ」

ニュースでは、多くの経営者や従業員、消費者などの心境が日々報道されているが
この時期に
布を織る事をやめた会社、布を織る事ができなくなった会社
より丈夫な布を織りはじめた会社、より鮮やかな布を織りはじめた会社
様々であるように直感だが僕は感じている。

大好きな美輪明宏さんがされていた話に
「正負の法則」というものがある。
物事は表裏一体、善悪、陰陽、明暗のように相反するものが
必ず対になっており、人生それが必ず平等に訪れるという内容だ。

今は減ってきたらしいが、家を建てる際の「上棟式」のお話をされていた。
竣工後も建物が無事であるように願って行われるもので
お餅や、お金を撒き、ごちそうを振舞い棟梁や職人さん達の労をねぎらう。
家という財産を築く時には、先に損をしておく事で正負のバランスをとる。

説明下手で申し訳ないのだが
「負の先払いをする事」が大切だというように僕は受け取っている。
何かを受けるために、何かを与えるのではなく
何かを与えた結果、何かを受けるという真理に関わる話だと思う。

私たちは人との関係の中で生きており一人では生きていけない。
仕事も与えてくれるのはお客様である。
だから私たちは世のお役にたてるよう勉強し鍛錬する。
これには自身の時を費やする。
極端に感じるかも知れないが、先に「寿命」を捧げて営業にのぞむわけである。
これも負の先払いであると僕は捉えている。
さて、あなたの勤める会社の縦糸はどのようなものだろうか。

現代は、上棟式のようなものがなくなっていたり
意味を知ろうともせず形式だけ行う、そしておかしな世の中になってしまったと。

縦糸である、創業の精神や理念、伝統や価値観を忘れていたり
場合によっては知らずに働いている。
この状態で、横糸が織り重なる事はできるのだろうか。
この矛盾が生じる可能性はある。
日々そこまで縦糸を意識せずに働いているが、問題なく会社はなりたっている。
そんな時は、改めて人に目を向けてみるとおもしろい。

「誰か必ず負の先払いをしている人がいる」

今現在、会社に勤めて働いていない人でも安心してほしい。
これこそこの本文の一番重要な内容である。

さらに掘り下げてみよう。

「あなたの人生の縦糸は?」

以下は
中島みゆきさんの曲、「糸」の歌詞の一部


縦の糸はあなた
横の糸は私
織りなす布は
いつか誰かを
暖めうるかもしれない


この歌詞の、縦の糸を自分としたときどう生きているだろうか?

このようにして私たちは壮大な「縁」との巡り合わせの中で生きている。
善因善果、悪因悪果、これも禅の言葉だが。
善い行いをすれば善い結果に繋がる
悪しき行いをすれば悪しき結果に繋がる
このシンプルな法則は誰しも
なんとなく理解できるはずだ。

正を、受ける、得るとして
負を、与える、手放すとしたら

この順序を縦糸のどちらにおくかが大切なのではないかと僕は考えている。

まず、生き様や信念である縦糸を明確にする事で
命を営む横糸が、より明確になる。

このご時世、誰しも不安やストレスや不自由さを
少なからずとも感じているように思う。
そんな時は、ついつい与える事がおろそかになりがちだが
縦糸を明らかにしている人はどんな状況になっても変わらないように感じている。
変えるべきは横糸であり
不安に襲われている人には寄り添い
悩む人からは話を聴く
自身の命を世のため人のために
どう生きるか、どう活かすか
これを考えるようになってきた。

不思議なもので。
文章を学ぶことにより、最後まで読んでいただける事を目標に日々必死に向き合い
投稿文書をフィードバックしていただく事で客観的かつ明確に助言をいただける事
すでに人生が変わりはじめている今となっては
負の先払いとしても安すぎるようにすら感じてしまっている。

オンラインで発信する、未熟な文章ではあるが
思いもよらぬ多方面から、ありがたい反響をいただける驚きも
文章を学ぶ以前の僕では想像できなかった事である。

書く事で、人の心の声を聴くようになり、声にならない声にも感度が増してきた。
僕の縦糸は
僕との縁に意味を感じてもらえるような人のお役にたてる行いを追求し続けること。

改めて

「生きる事は経営である」

信念という縦糸に今という横糸を絡めていき、人生という布を織っていくもの
そう、あなたはあなたの経営者である。

《終わり》




 

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