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【週間DSAL vol.2】第2Rデータ総評&第3R 徹底解説!!!

はじめに

 はじめまして、Digitus Shadowverse Amateur League(以下、DSAL) 運営委員会副代表のClara(くらら)です。前節に引き続き、DSAL第三ラウンドの注目ポイントについて解説していきたいと思います。今回は、前回の記事内容に加え、各チームの成績や現状分析、軽い投げ順考察についても書いてみたので、そういった部分も楽しんで読んでいただけたら嬉しいです。そんなわけで今回の記事は前回に比べてとんでもなく長いですので、「マッチアップ紹介だけでええわ!」という方は是非、目次の項目をクリックすると先の記事に飛べるので、「第三ラウンド 見どころ解説」をクリックして本題にすっ飛んでください。

 また今回から、ちょっとした試みとして投げ銭システムを取らせていただいております。noteで稼ぎたい!というわけでは無く、目に見える形で労っていただけたら今後の励みになると思い、このような方式を取らせていただきました(お金がないのは事実)。皆さんのご支援でラーメン1杯食べさせてくれたらとんでもなく励みになります...。おまけとしてDSAL裏話を書き添えて置いたので笑ってやってください。それでは早速内容に移りたいと思います!

BO9についての解説

 まずBO9のデータを見ていく前に、BO9に関する知識があまりない方のために、どういう所に注目すべきかざっと解説しようかと思う。筆者はBO9に関しては一応の実績があり、  

 Shadowverse University League season1 プレーオフ進出

 Shadowverse University League  season2 3位タイ

を経験している(強いチームメイトに恵まれただけ)。とはいえ、一応の心得はあるので、はしがきとして私なりにBO9の面白さとデータの見どころについて解説させていただく。

 ①団体戦の緊張感 通常のShadowverseだとBO3の個人戦が主だと思われるが、このBO9というフォーマットは自分ひとりの戦いではなく、仲間との共闘が要求される。そのため自分の試合にかかる重圧がBO3とは異なったものとなり、他人の結果に影響することの重圧に耐えうる必要がある。

 ②下位リーダーの選択 BO3であれば、2クラスのデッキを選択すればよいため、多くのプレイヤーが概ね上から3つくらいのデッキで悩むことがおおい。しかしながら、このBO9は5クラスのデッキを選ばなくてはいけないため、多くのクラス、アーキタイプを研究しなくてはならない。加えて、ただ強い5個をもっていけば勝てるわけではなく、「役割を持ったデッキ」がカギを握る。前環境のSUL season2での私のチームのデッキを例に挙げると、「機械W:とりあえずどの対面でも勝ちが見込める」「エイラB:Tier1」「潜伏R:AFNmや機械Wに勝つ」「復讐V:エイラBや潜伏R、AFNmと見れるデッキが多い」「AFNm:領域のないエイラであれば優位で機械Wにも微優位、たクラスとの練度の問題」といった形で、ひとつひとつのデッキに役割があった。役割の無いデッキがあると、どこで投げたらいいのか、なにに勝てばいいのかが分からず、プラン立てが難しくなる。

 ③投げ順の読み合い 筆者はこの点が一番の難しいところだと考える。なぜなら投げ順は、勝負を左右する需要な部分のひとつとなる。というのも、5デッキを投げ合うため必ずその中には有利不利が生まれてくるため、いかにして有利マッチを生み不利マッチを回避するか、という点が勝負を分けるのだ。この点がBO3と大きく異なる。BO3であれば、相手のデッキ選択に不利対面があっても当たって1回で済むため残り2戦で巻き返せばいいわけだが、BO9はその有利不利が5デッキそれぞれに存在するため、試合の中で何度有利対面を踏めるかは投げ順次第なのだ。そのため、相手の残りクラスから通りやすそうなクラスを投げるか、こちらの残りクラスから相手が投げてきそうなデッキに狙いを定めるのかの駆け引きがとんでもなく重要なのだ(一部でじゃんけんとよばれてしまう点でもあるが...)。また、相手の過去の出し順から読み解くという作戦もあり、そういった意味でもこれから紹介するデータが生かさればと思う。

すこし前置きが長くなったが、データを見ていこう。

Group A ここまでのデータ

 1位 EvK

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   現在Group A首位に立つEvK。注目すべきはバトル勝敗差で、ここまでBO1単位でわずか2試合しか負けていない(このバトル勝敗差はDSAL内トップ)。まさに今一番波に乗っているチームだ。使用クラスを見てみると、第一ラウンドから第二ラウンドにかけてNc(自然)→W(機械)に変更している。NcのBO9での立ち位置を考えての選択だと考えられるが、変更先がWなのは驚きだ。変更した機械Wは全環境のTier1であったものの、今環境ではなかなか見る機会が無かった。第1ラウンドでPaR所属の三番弟子が持ち込んだことでも話題になったが、その爆発力は健在のようだ。さて、第二ラウンドまでの投げ順を見てみよう。

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  第一ラウンドの1バトル目にはNc(自然)、第二ラウンドではE(リノ)と2試合で投げるデッキを変えている。Ncに関しては、第二ラウンドでクラス変更している点から、通りにくいデッキとして認識されているようだ。Eに関しては、まんべんなくどのデッキにも勝ちを拾える可能性がある点とNc一番手投げが第一ラウンドを通じて多かったところからの選択だろうか。Eを一番手に投げたチームが第二ラウンドを通じて最も多かった。当て先を見てみても、第2ラウンドでは3つの不利対面(リノvs自然B、自然Dvsリノ(諸説)、機械Wvsリノ)を抜いており、投げ順がうまいというわけではなく、腕の立つプレイヤーがしっかりと勝っているという印象である。対戦するチームは、有利対面であろうと油断はできないだろう。

 2位 W's

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  前節からの参戦ながら、2位につけているのがW'sである。結成からまだ半年ちょっとながら、多くの名のあるプレイヤーが所属するチームだ。前節はレート杯出場者やRAGEプレーオフ進出者を揃えた盤石の体制で臨んだ。使用クラスを見てみると(E、R、D、Nc、B)と、今季のBO9で一番多いで組み合わせとなった。

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  注目の投げ順であるが、vs Dots戦(Dots側の持ち込みは E、D、Nc、V、B)ではNc(自然)から投じている。NcはE(リノ)が専ら当たりたくないデッキであり、人によってはD(自然)もすこしきつめとみる人がいる。この持ち込みの中では明確な不利対面が多く、早めにNcを抜かせておく目的でNcを先に投じたと考えるのが自然であろうか(結果としてE(リノ)に当たりつつも勝利)。その後の2バトル目にはD(自然)が登場した。ここはEの連投無い読みだっただろうか。Nc、Dが抜けたことで残りデッキ的にも余裕が生まれたため、試行回数の必要なR(潜伏)を後ろに回すプランを取った形だ。今後、拮抗した試合ではどのような投げ順になってくるのかにも注目だ。とはいえ、投げ順に関わらずプレイングの上手い選手が多いため、有利対面を引いても侮れないチームだ。

 3位 BFF

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  開幕戦配信卓を務め見事勝利を収めたBFFだが、第二ラウンドでは絶好調EvK相手に3バトル差をつけられ敗北した。現在1勝1敗でバトル勝敗差はマイナスではあるものの、勝ち点が拮抗するGroup Aで3位につけている。個人成績で2勝以上の選手がおらず、プレーオフに向け個人成績も安定させたいところだ。使用クラスは、2戦を通して変更なく(E、R、D、Nc、B)となっており、今季の一般的なBO9の組み合わせでここまでの2戦を終えている。投げ方を見てみよう。

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  第一ラウンドではE(リノ)、第二ラウンドではNc(自然)を1番手に選んでいる。vs GOSは(E、D、Nc、V、B)が対戦相手の持ち込みであり、無難に勝てるEを投げたとみられる。vs EvKは(E、R、W、D、B)の持ち込みであり、相手の持ち込みを見て若干Ncが通りにくいことを考慮しての先投げだったであろうか。特筆すべきはB(自然)の投げるタイミングであり、2試合ともかなり序盤にBを投げる傾向にある。一本先に通した後に、さらに差をつけるために先に強いデッキを通してしまうというプランを立てている可能性もある。対戦する際は1戦目の結果が重要になってきそうだ。

 4位 Dots

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  惜しくもバトル勝敗差でBFFの後塵を拝しているのがDotsだ。第一ラウンドは強豪ARMにフルセットで勝利するも、第二ラウンドではW'sに惨敗を喫しバトル勝敗差に大きく差をつけられた。バトル勝敗差も考えるとBO1単位でも負けられない戦いが続く。使用クラスをみてみると、第1ラウンドと第2ラウンドでR(潜伏)→V(機械)の変更があった。しかしながら、このVが3敗を喫してしまい裏目となった形だ。Rの戦績は1勝1敗と悪くなく、変更理由は使い手の不足か、あるいは投げ順の難しさが要因かもしれない。

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  さて、投げ順についてであるが、第一ラウンドではNc(自然)、第2ラウンドではE(リノ)を一番手に起用している。2戦とも対戦相手は(E、R、D、Nc、B)であったが、一番手が変更されている。第一ラウンドから第二ラウンドにかけてで投げ順についてチーム内での認識が変わったのかもしれない。確かに第一ラウンドでは勝ててはいるものの不利対面が多く、第二ラウンドでは試行した部分があったかもしれない。E(リノ)の先投げは、前述したとおり第二ラウンド内で一番多く、最も無難な一番手となっている。機械V(R、B、E)の残りに対して投げている点も面白く、横展開のしやすさなどの点からE、Rに対して有利だという認識があるかもしれない。ただ、勝ち点も重要になってくるDSAL予選リーグでは、後の無い状況下では強いデッキから投げた方が良かったかもしれない。

 5位 ESV

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  第一ラウンドで屈辱のストレート負けを喫したESVだが、第二ラウンドでは持ち直して見事勝利しここまで1勝1敗の5位となっており、今節以降の巻き返しに期待がかかる。使用クラスは、第一ラウンドから第二ラウンドにかけてで、Dotsと同様にR(自然)が変更されW(機械)が起用された。Rは登録はされたもののここまで試合に登場したことはなく、Rの評価がチーム内で分かれているのかもしれない。投げ順についてみていこう。

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  第一ラウンドではNc(自然)、第二ラウンドではW(スペル)を一番手に起用している。どちらとも比較的抜け辛いデッキであるため、強いデッキを後に残す傾向がありそうだ。スペルWというデッキが環境でなかなか見ることが出来ないため有利不利について読みにくいところが大きいが、後半に回復や大型守護などを立てることが可能であるため自然Bや自然Ncに対する役割で持ち込まれた可能性が高い。また、第二ラウンドでは、相手のE(リノ)が抜けた後にすぐさまNc(自然)を投じたりと、相手の動きに合わせた投げ順を選択する傾向がありそうだ。第一ラウンドでは相手のNcが一番に抜けてしまい、Eの恰好の的が消えてしまったりとプランニングが難しかった印象を受ける。BO9に慣れてきた第3ラウンド以降に巻き返せるかに注目だ。

 6位 GOS(Gear)

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  開幕戦配信卓でBFFに敗戦を喫し一週間の休みを挟んだGOS。試合のない週ながらも練習試合を精力的に行っており、第3ラウンド以降の準備にも余念はない。使用クラスは、第1ラウンドは(B、E、D、Nc、V、B)とR外しの持ち込みで臨んでおり、V(復讐)を採用しているところからチーム内での評価はV>Rであるようだ。このクラス評価が1試合の休み期間を経てどのように変わったのかにも注目が集まる。

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  投げ順を見てみると、第一バトル目にV(自然)を出していることから、Vへの信頼度が厚いということが伺える。投げ方の傾向としては、下位リーダーと上位リーダーを負け数に応じて投げ変えており、相手に勝敗差で引き離されないような投げ方をとる傾向だ。とはいえ、一節の休みを経てBO9への意識が変わっていると予想される。今節負けると単独最下位に落ちる可能性もあり、負けられない試合となる。

 7位 ARM

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  開幕から思わぬ苦戦を強いられているのがARMである。ここまで0勝2敗とGOSと並んで最下位に沈んでいる(GOSは1戦未消化)。この後には暫定上位のチームとの連戦が控えており、厳しい戦いが予想される。使用クラスは、第一ラウンドから第二ラウンドにかけてで、R(自然)→V(進化復讐)に変更している。しかしながらこのVが第2ラウンドで3敗を生んでおり、裏目になった形だ。

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  投げ順はこれまで見てきたチームと似た形で、第1ラウンドではNc(自然)、第2ラウンドではE(リノ)を一番手に投げている。第1戦目で相手側(Dots)もNc(リノ)を一番手に投げており、NcをターゲティングしているEを確実に当てるために第2戦目では一番手として投じた可能性が高そうだ。実際に、この変更がGroup Aでは多く見られたため、ナーフ後もE初手投げが安定するのだろうか。相手の使用クラスにNcがいるかいないかでも大きく変わってきそうなこの一番手の起用方法は今後も見どころの一つとなりそうだ。一番手以降の投げ順については、優位な状況を利用して通りにくそうなデッキを投げており、投げ順についてはまだまだ改善の余地がありそうだ。

Group B ここまでのデータ

 1位 LiLy

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  開幕前にメンバーの ああああ(現G×G所属) がRSPL参戦を発表し、戦力ダウンが予想されたLiLyだったが、ここまで開幕2連勝と絶好調だ。メンバーも実に8人を起用しチーム総合力も非常に高い。使用クラスは第一ラウンドから第二ラウンドで、V(機械)→D(自然)の変更があった。いずれのクラスに関しても1勝0敗と、下位クラスの勝率安定が開幕2連勝の大きな要因のひとつだろう。

十戒LiLy

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  投げ順を見てみると、第一ラウンド、第二ラウンド共にE(リノ)から投じている。けだし、これは先にも述べた通りリノを当てたいNcを見た投げ方であろうか(そのほかに当たってもEであれば安定して勝ち抜けるだろうという話もあるだろう)。直近の第二ラウンドでは、2バトル目以降は、相手クラスの残りから通りやすいクラスを選択する傾向が強そうだ。主に、2バトル目のRや4バトル目、5バトル目、6バトル目にその傾向が強く出ている。全体的に当て負けは少なく、有利な対面をしっかりと勝ち切っている印象だ。しかしながら、対戦する際はLiLy側が投げやすいデッキを投げてくることを裏読みすることも出来るといえるのではないか。対戦するチームは、思考の部分で負けない必要性がありそうだ。

 2位 KBS

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  Group B 2位につけているのが、優勝候補とも称されるKBSだ。KBSにとっては初戦となった前節は、RAGE 2019 autumn準優勝者パズーを擁して盤石な立ち上がりを見せた。クラス選択は、今期のBO9における一般的な持ち込み方で、順当なクラスでしっかりと勝ち切った印象だ。投げ順を見てみよう。

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  一バトル目に登場したのはE(リノ)で、Nc(自然)、R(潜伏)、B(自然)の順に4連勝で抜けていった。おそらく2戦目のNcに関しては連投は無いとの読みで投じた部分があるだろう。E、Ncが抜けた段階で強いデッキで一気に押し切っており、投げ順のデータに関しては第3ラウンド以降に見えてくる部分が大きいだろう。

 3位 Zero

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  開幕戦 vs BGDを勝利で飾ったものの、新メンバーを多く起用した前節は vs LiLyは惜しくも敗れてしまい、暫定3位タイに位置する。使用クラスに関しては二試合共に特に変更はなく、第一ラウンドの勝利から変更を加えずに挑んでいる。投げ順について見ていこう。

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  ここまでのチームの中では珍しく、第一ラウンド、第二ラウンド共にB(自然)を一番手に起用している。その後の投げ順は、第一ラウンドでは相手の一番手がE(リノ)であったこともあり、連投は無い読みでNc(自然)を投じており、第二ラウンドでも同じく相手の一番手V(復讐)の連投が無いとみてE(リノ)を投じている。第一ラウンド、第二ラウンド通して、相手の使用したデッキや残っているデッキから着実に通しやすいものを選んでおり、対戦する際は意表を突く連投が効果的かもしれない。

 3位 LF

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  Ncの使い手が多く在籍するイメージが強いが、その他のクラスもしっかりと使いこなし、ここまで1勝1敗の暫定3位タイとなっているLF。クラス選択は一般的な5クラスとなっている。第一ラウンドで勝利していることから、ここの変更は特になかったとみるべきであろう。さて、投げ順に関してみてみよう。

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  第一ラウンド、第二ラウンド共にE(リノ)から投げており、無難に広く見れるデッキを起用した形だろうか(特に第一ラウンドはCord側がNc(自然)、Nm(AF)を採用しており当てたい対面が多かった)。その後の投げ方を見てみよう。第一ラウンドでは、D(自然)を二番手に登場させている。これは、1本目を取った後の余裕あるタイミングで、まだ相手に5クラスあることも考え一度投じた形だろう。その後は相手のデッキをみて通りやすいクラスから投げている。第二ラウンドでは2バトル目にR(潜伏)を起用し、LF側のE連投無い読みをしたKBS側の裏をかいた形となったものの敗戦した。KBS戦は負けた者の、投げ順としては悪くなく、BO9での慣れを感じさせた。全体として相手の残りクラスとの兼ね合いも見て、広く見れるデッキを無難に投げる傾向が強いと思われる。

 5位 BGD

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  RAGE ファイナリストを始めとする多くの実力派プレイヤーが在籍するいぶし銀なチームだが、ここまで1勝1敗の勝ち点3、バトル勝敗差でZeroとLFの後塵を拝している。唯一、第一ラウンドと第二ラウンドで選手の入れ替えがなかったチームでもある。クラス選択を見てみると、第二ラウンド時点で実に7クラスを使用しており、今後対戦するチームはクラス選択に惑わされそうだ。第一ラウンドから第二ラウンドにかけて、Nm(AF)とNc(自然)がV(復讐)とR(潜伏)に変更されている。第一ラウンドでNcが負け越しており(R(潜伏)に敗北)、リノE潜伏Rが採用されやすい環境下ではこれらに弱いNm、Ncは採用を見送られた形だろう。

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  投げ順はLF同様、相手の抜けクラスを鑑みた投げ方をする傾向がある。第一ラウンドではE(リノ)、第二ラウンドではB(自然)を一番手に起用しており、まずは1バトル目を制するという意図が感じられる。第二ラウンドでの一番手クラス変更は、前回の投げ順が見られていることを考慮してのきようであろうか(第一ラウンドと第二ラウンドの一番手起用クラス変更は多くのチームで行われている)。第二ラウンドはCord側のE(リノ)を4タテする珍しい試合の流れとなっただけに、投げ順に関しては改善の余地はありそうだ。

 6位 十戒

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  珍しい漢字のチーム名とアルファベットを冠したモチーフでお馴染みの十戒だが、第一ラウンドをフルセットの末落として暫定6位とここからの巻き返しに期待がかかる。クラス選択はこちらも一般的な5クラスだ。

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  投げ順は、一番手にE(リノ)を起用。第一ラウンドではEミラーで敗れている。続いてもEを連投し、微不利対面ともいわれるR(潜伏)を撃破している。その後試合終了まで一貫して連投する姿勢を見せており、連投傾向が非常に強いチームだ。なお、この試合はB(自然)が三タテを食らってしまったが、うまくTier1が最後に残っていただけに、投げ順に関してはうまくいっている印象だ。

 7位 Cord 

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  RAGE 2019 autumn で王者を輩出しており、今シーズンの躍進にも期待がかかったが、ここまで0勝2敗とGroup B最下位に沈んでいる。個人成績ではマイマイの調子がなかなか上がっておらず、今後の巻き返しに期待がかかる。クラス選択では、第一ラウンドから第二ラウンドにかけて、Nm(AF)をNc(自然)に変更している。

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  投げ順は第一ラウンドではR(二刀流採用の自然)を一番手に起用し、E(リノ)に敗北している。この有利対面をものに出来なかったのが響いた形であろうか。第二ラウンドに関しても、相手側の使用するB(自然)をB(自然)、D(自然)で抜けたところまでは良かったが、その後Nc(自然)がE(リノ)に当たり、味方E(リノ)が4タテ食らうなど、すこし予想外の展開が多かったか。有利対面で負けが付く致し方ない部分が作用しての順位だと思われるので、ここからの巻き返しに期待したい。

Group C ここまでのデータ

 1位  Fenrir

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  ここまで2勝0敗、安定したバトル成績と練習に裏付けされた確かな実力でGroup C首位に立っている。下位クラスを得意とする選手が多く在籍している点も、このBO9というフィールドでは活きやすいだろう。使用クラスは一般的な5クラスで、チーム内でしっかりとした情報共有がなされているようだ。投げ順を見てみよう。

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  第一ラウンドではNc(自然)を一番手に投じており、B(自然)に敗北している。Tier1のB(自然)に抜かれることは想定内であったか、そこから怒涛の5連勝を見せた。特に相手の持ち込みクラスのNをターゲティングした投げ方をしており、Nmをしっかりと有利対面で抜き去り見事勝利している。2戦目に関しては有利不利対面特に関係なく勝利しており、チームとしてなにかしらのデッキにターゲットを絞りそれをタテるプランをとっている印象だ。(※執筆者在籍チームだが、調整や試合には特に干渉していないのであくまで個人的考察。)

  2位 VoF

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  Group Cでは各チームの警戒の的になるであろう優勝候補VoFが1試合消化の少ない中で暫定2位に立っている。第一ラウンドでは元名古屋OJAベビースター所属へるんを起用し、5-1の快勝を収めた。使用クラスは一般的な5クラスだ。

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  第一ラウンドでR(潜伏)を一番手に起用し、こちらはE(リノ)に敗れた。しかしながら、ここからの当て勝ちが素晴らしかった。2バトル目では人によっては微有利と称するNc(自然)をB(自然)に当て勝利、その後RにE(リノ)、Nc(自然)にR、D(自然)にB(自然)、NcにD(自然)と、ほとんどの対面で有利マッチを当てた。2バトル目は相手のEが抜けたところにNc、Bが連投してこないことを読んでのE投げ、こちらのEが抜けた返しを読んでのR投げと、まさにVoFの手の上で試合が進んだ印象だ。しかしながら、第3ラウンドは各チームBO9の立ち回りを理解し始めた頃合い。この後も当て勝ちを続けられるかに注目だ。

 3位 REV

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  第一ラウンドでは、公募から参戦したRRSにフルセットの末惜しくも敗戦したものの、配信卓となった前節はメンバーを入れ替え強豪RTEに快勝し、現在3位につけている。使用クラスを見てみると、第一ラウンドで通りにくさが露呈したNm(AF)を外し、R(潜伏)に変更。この選択が功を奏して配信卓を制した。投げ順を見てみよう。

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  第一ラウンドでは、Nmを1バトル目、2バトル目に起用したがこれがB(自然)、Nc(自然)に抜かれ、やはりNmの相性の悪さが出てしまった。不利なBと有利なNcが抜けてしまった3バトル目に登場したE(リノ)は、ハルク採用のDに抜かれるなど第一ラウンドでは当て負けの影響がもろに出た結果となった。第二バトルでは改善され、1バトル目に前回投げ損じたE(リノ)を投じ見事勝利。その後も無難な立ち回りで勝利している。海外プレイヤーと日本人プレイヤーが混在するチーム事情なだけに、情報共有がどこまで密になされているかは不明だが、今後のチーム力にも注目だ。

 4位 RRS

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  まだ第二ラウンド終了段階ではあるが、強豪続きの中順調な滑り出しを見せているのがRRSだ。初戦は海外強豪チームREVにフルセットで勝利し、その後も練習試合に精を出すなど余念がない。使用クラスは特に変更がないが、Rの中身が第一ラウンドでは自然Rだったのに対し、第二ラウンドでは潜伏に変更されている。DSAL全体での流れに乗った形となった。

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  第一ラウンドではB(自然)を一番手に起用し、見事1発抜けした。やはりTier1クラスがしっかりと一回で抜けたのが大きかった。第一ラウンド、第二ラウンド双方ともとくに当て方がうまくいっている形ではなさそうだが、対面したマッチをしっかりとものにしていっている印象だ。しかしながら、BO9は投げ順の読みも勝負にかなり作用してくる。今後も強豪との闘いが続く中で、当て勝ちマッチをうまく作り出す必要がありそうだ。

 4位 Tartros

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  ここまで Fenrir、PROを相手に1勝1敗と悪くないスタートを切ったTartros。特筆すべきは2戦ともに起用されているNmだろう。ナーフ前環境でNmを見る機会はさほど多くはなかったものの、早くからNmの力を見出してBO9戦に持ち込んでいる。そのほかのクラスは第一ラウンドで使用したNc(自然)がR(潜伏)に変更されている。やはり、E(リノ)とR(潜伏)の有利対面の多さを重く見た形だろうか。

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  投げ順に関しては第一ラウンドは序盤にNmが相手のE(リノ)、R(潜伏)に当て負けてしまい終始後手に回ってしまった。続く第二ラウンドでは、一番手のR(潜伏)がD(自然)に抜かれはしたものの、Nmが微不利対面であろうB(自然)を撃破、B連投無い読みのE(リノ)投げが微不利対面V(復讐)を撃破するなど、不利対面をタテ続けて勝利した。今後の課題としては有利対面をどこまで生み出せるか、といったところだろうか。

 6位 RTE

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  第二ラウンドからの参戦となったRTEだが、配信卓となった前節ではREVに2-5と悔しい敗戦を喫した。クラス選択では、第一ラウンドの結果を受けてNcを外した。相手のNc、Nmなどにフォーカスしたデッキ選択となった。

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  投げ順は一戦目に定石通りE(リノ)を投じるも、R(潜伏)に敗戦。続くD(自然)、V(復讐)も特に有利の付かない対面に投げてしまい敗戦を喫した。相手にフォーカスしたデッキ選択をしたものの、当て方が悪く、狙ったデッキに投じることが出来なかった部分が勝敗を分けた印象だ。それでも、中盤には相手のE(リノ)、Nc(自然)に当て勝ちしており、第三ラウンド以降の投げ順を考える上で光明は得ただろうか。

 7位 PRO

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  シャドウバース界ではかなり古参なチームだが、ここまでのDSALでは苦しい戦いが続いている。初戦となったVoF戦は1-5、つづくTartros戦では2-5と、ここまでBO1単位でも3試合しかものにできておらず、苦境から返り咲きたいところだ。使用クラスは第一ラウンドから第二ラウンドにかけてNc(自然)がV(復讐)に変更されており、こちらもRTE同様有利対面にフォーカスした持ち込みに変更している。

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  第一ラウンドvs VoFでは、1バトル目に定石ともいえるE(自然)を起用し勝利。しかしその後はVoFの部分でご説明した通り、ほぼ全試合で当て負けた。巻き返したい2戦目(vs Tartaros)は当て方こそ間違ってはなかったものの、有利対面で勝ちを拾われて敗戦した。運のなさも影響しての順位となったが、ここからの巻き返しに期待したい。

Group D ここまでのデータ

 1位 KoR

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  ここまでSRG、PaRと優勝候補との対戦が続く中、見事開幕2連勝を果たしGroup D勝ち抜け最有力候補に躍り出たKoR。使用クラスを見てみるとNmを2戦通じて起用している点が特徴的だ。また、第一ラウンドから第二ラウンドにかけてD(自然)からV(復讐)に変更されており、クラス選択の部分では他のチームとは異なる色が出ていることが分かる。投げ順を見てみよう。

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  衝撃の5-0スタートとなったvs SRG戦では、一番手に広く見やすいR(潜伏)を起用。その後B(自然)で余裕を生みつつ、Nm(AF)を三番手に起用し三連勝しており、盤石な試合運びで快勝を収めた。特に当て勝ちしたという部分は無いが当て負けもない形となった。配信卓となった第二ラウンドでは、E(リノ)が一番手に投じられることが多かった中で一番手にV(復讐)を起用し、ミラーを見事制した。その後微不利なVが連投されないことを読んでR(潜伏)をしっかりと通し、第一ラウンド同様Nmを投げやすい状態で登場させた。そこから立て続けに負けるも最後はD(自然)を2タテし勝利した。投げ順に加え、プレイングも非常に上手く、まさに隙が無い状態。このままの勢いでナーフ後も駆け抜けるか。

 2位 STY

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  ここまでKoRと並んで2勝0敗の勝ち点6で2位に付けているのがSTYだ。前節は大きくメンバーを入れ替えつつも、SRG相手に5-3と盤石な戦いぶりを見せ、チーム力の高さも見せつけた。使用クラスはDSAL内最多の7クラスを使用。メンバーも9人を起用し、非常にチーム力が高い。投げ順をみてみよう。

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  第一ラウンドでは、D(自然)から起用しE(リノ)に敗戦したが、リノに抜かれるのは最早想定内だろう。続くNcがR(二刀流採用の自然)を抜き、Nm(AF)がB(自然)を撃破、D(自然)がNm(AF)を突破するなど微不利系の対面をものにしたところが勝利につながった。第二ラウンドは定石通りのE(リノ)投げがNcにマッチング、その後のD(自然)ミラー勝利で一気に流れを引き寄せた。3バトル目に投じたのがV(アグロ)。これがE(リノ)やR(潜伏)を読んでの起用だったがNcに阻まれる。おそらくはSTY側の残りがB(自然)、V、Nc(自然)だったこともあり、はやめにE(リノ)、R(潜伏)を抜かないといけない相手の心理を逆手に取った起用だったが裏目に出た形だ。その後はBミラーやV、E対面をしっかり押さえて勝利した。相手の心理を逆手に取った投げ方をする印象だ。らくりまさんすいません、薬物依存症から回復させておきました...

 3位 PaR

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  前節配信卓にて、3-0の後半から追い上げるも惜しくもフルセットで敗れてしまったPaRが暫定3位につけている。使用デッキはSTY同様ここまで7クラスを使用している。1戦目のW(機械)の起用が話題を呼んだ。投げ順を見てみよう。

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  第一ラウンドでは、Ncから起用しE(リノ)対面を当てたものの、見事勝利を収めた。続く2戦目はE連投無い読みのW起用だったが、SoA側のE連投の前に敗戦。第3バトルではE(リノ)がNcとマッチアップできたものの、SoA側の特徴的な持ち込みの前にこのマッチを落とす形となった。しかしながら、続くR(潜伏)に対してWがしっかりと勝ち切り、Dが微有利のW(秘術)とのマッチを制した。その後はこのW(秘術)をターゲットにとる投げ方で試合をものにした。第二ラウンドでは、KoRの部分でも話した通り、序盤は当て負ける試合が多かったものの、後半からは巻き返した。しかしながらデッキの残し方が悪く、下位リーダーがE(リノ)、B(都市なし自然)に抜かれてしまった。当て方に関する精度が向上する余地はまだまだありそうだ。

 4位 SoA

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  一般公募からの参戦ながら、この死のグループでまずまずの立ち上がりを見せているのがSoAだ。ここまで1勝1敗のバトル差で4位に位置している。クラス選択では、こちらもPaR同様に7クラスを起用。クラス起用の多様性もさることながら、第一ラウンドの一貫した持ち込みは話題を呼んだ。

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  第一ラウンドでは、E(リノ)から投じたもののNc(自然)対面を落とす形となり誤算が生じた。その後は、Eを連投しW(機械)に勝ち切り、前寄せしたNc(ミッド)もE(リノ)を撃破した。しかしながら、全体的に有利なマッチアップアが作りやすいような持ち込みではあったものの、W(秘術)がなかなか通らず秘術を残しての敗戦となった。第2ラウンドでは持ち込みから刷新し、無難な持ち込み変更。一番手は広く相手のデッキを見れるR(潜伏)でこれがB(自然)を抜く活躍を見せた。2番手はD(自然)でミラーマッチを落としたが、継投しE(自然)を抜いて仕事を果たした。Dが抜けたことで、有利対面を狙った投げがよりしやすくなった第4バトルはSoA側のNmがターゲットのNcとマッチアップし勝利、続くB(自然)もV(機械)を順当に倒し、最後はE(リノ)を投げ続けた。全体的に論理的思考に裏付けされた持ち込み、投げ順をする傾向があり、対戦するチームはさらにその裏をかく動きが要求されてくる。

 5位 GOS

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  前節からDSALに登場し、初戦となった第二ラウンドでは前記のSoAに敗れた。勝ち点は0でバトル勝敗差で5位には位置付けるものの、次戦の結果次第では最下位も見えてくる。使用クラスはRを抜いたB、E、D、Nc、B構成だ。

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  投げ順は、一番手からB(自然)を投げる強気なプランニングを仕掛けるも1バトル目を落としてしまう。その後も、R(潜伏)、D(自然)、Nm(AF)が抜けた段階でE(リノ)読みの横並べが可能なV(機械)を起用するも、B(自然)にあたり敗戦。その後は残ったE(リノ)に試行回数の差で敗戦した。序盤戦の投げ順にやや後手を踏んだ印象がある。とはいえ、まだ1戦目でありここから巻き返すチャンスは十分にある。先の練習試合では大敗を喫したとの情報もあり、第三ラウンドに向け不安も残るが、ここからの逆襲に期待したい。

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  初戦となったSTY戦を2-5で落とし前提6位に甘んじているAPG。いぶし銀な実力者を擁しておりここからの巻き返しに期待がかかる。使用クラスは、Ncを除いてNm(AF)を採用した形だ。このNmは横ならべがNcに比べてしやすく、ターゲティングされやすいE(リノ)に勝機が望める印象だ。さて、投げ順をみてみよう。

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  1バトル目では定石ともいえるE(リノ)なげでD(自然)に勝利。しかしそこからR(自然)が微有利そうなNc(自然)に敗戦し、Tier1B(自然)がNmに敗戦したのが痛かった。R(自然)の役割がいまいちはっきりしなかったところが、投げ順を考える上で難しかっただろうか。第二ラウンドはお休み期間を挟んでおり、大局観を得た上での第三ラウンドに期待がかかる。

 7位 SRG

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  第二ラウンド終了時点で、このチームがこの位置にいることをだれが想像しただろうか。開幕前は優勝候補と称されたSRGが一転最下位と、残留争いに巻き込まれている。ここまでの使用クラスは2試合通じて変わらず一般的な5クラスだ。

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  第一ラウンドでは、1戦目に定石ともいえるE(リノ)投げをするも、R(潜伏)に敗れた。その後、R(潜伏)がB(自然)に、固い一勝を狙ったB(自然)がNm(AF)に敗れ後がない状況に陥った。残りクラスE(リノ)、D(自然)に対しE(リノ)を無難に投じるもミラーマッチを落とし、そのまま5-0のストレート負けを喫した。再起を図る第二ラウンドでは、前回投げるタイミングを失ったNcから起用するも、定石に従ったE(リノ)にマッチし敗戦。続くD(自然)ミラーも落とした。D(自然)がいなくなったことで若干投げやすくなったNcをしっかり通すも、B(自然)ミラーで敗戦。つづくD(自然)が有利対面をしっかり抜くも、E(リノ)が不利対面V(アグロ)に敗戦となかなか波に乗れず第二ラウンドも落とした(ここでのE投げはNcに当てる必要があったので致し方ない)。ここまでまだ勝ちに恵まれないSRGだが、ここから常勝軍団の汚名返上となるか。

ここまでのデータ 総評

 ざっと、ここまでのグループのデータをまとめてみた。ポイントとしては、①戦績②使用クラス③投げ方の三点。特に②③に関してはBO9というフォーマットではかなり重要な要素となる。先にも述べたが、使用クラスに関しては、ただ強いから持ち込むというだけでなく「そのデッキにどういった役割があるか」という点が重要になる。例えば、第二ラウンドから採用が増えた潜伏Rというデッキは特にNc(自然)、E(リノ)対面に非常に優位に試合運びが出来る。下記の画像を見てもらいたい。※画像提供はよん/LF氏 (@Yon_necromancer)

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 これは第二ラウンドの対戦の全データである。これを見ると、潜伏RがリノEに大きく勝ち越していることが分かる。こういった役割を持ったデッキを適切なタイミングで投じることが要求されるのがBO9というフォーマットである。実際に、暫定上位にいるチームのほとんどが潜伏Rを採用しており、そうしたデッキ選択のところから勝負が始まっていることが分かる。また、初手に投げるデッキの総数を見てみると、リノEが9チームと非常に多く、Rと合わせると11チームでこの時点でNcを先投げしてしまうとかなり不利に働くと言えるだろう。こうした投げ順などのデータを甘く見ずに、しっかりと抑えて臨んだチームは、今後非常に厄介なチームとなるのではないだろうか。今節からは能力調整後初のDSALであり、能力調整からまだ日が浅く、デッキ選択の部分はチーム間で大きく分かれることが予想される。いろいろな部分に注目だ。

第3ラウンド 対戦見どころ

 さて、前置きが大変長くなってしまったが、いよいよ第3ラウンドのマッチアップ解説に移りたいと思う。DSALファンの方には是非とも今節注目のマッチを見つけていただき、試合結果を楽しみにしてもらいたい。

それでは一挙紹介!!

Group A 対戦見どころポイント

 GOS(Gear) (6位) vs EvK (1位) 11月2日(土) 22:00~

  開幕戦配信卓でBFFに敗れたGOSは、開幕2連勝で1バトル単位でもわずか2敗の絶好調EvKと対戦する。GOSは前節に休みを挟んでの2試合目、開幕戦のメンバーから1名を変更し能力調整後、初のDSALに臨む。注目は自然要素を盛り込んだVだろう。Group A首位を走るEvKは ひーちゃん を除く4選手が初出場となる。注目はRAGE 2019 winter ファイナリストの gantz だろう。フレッシュな面々で首位の座を維持できるかに期待だ。下記画像はアービング使用のV。

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 〇GOS(Gear)メンバー VARDIA(E)、ちえた(D)、なるみ(Nc)、アービング(V)、つかがみ(B)

 〇EvKメンバー しどらん(E)、gantz(R)、KinD(D)、きゃみー(Nc)、ひーちゃん(B) リザーバー 白狼、ピュア

 ESV (5位) vs Dots (4位) 11月3日(日) 21:00~

  2敗目を喫するとプレーオフ進出が厳しくなってくる中、ここまで1勝1敗同士のチームがあいまみえる。前節うれしい初勝利となったESVは前節に引き続き新戦力の Rei がメンバー入り。チームとしてNcを外したため今節はEを担当する。一方、DotsはShadowverse University League 準優勝とBO9戦に慣れのある ラムダ がメンバー入りした。双方負けられない一戦となるが果たしてどちらに軍配が上がるか。

 〇ESVメンバー Rei(E)、ゆーすけ(R)、エアー(D)、たみふる(V)、枝豆(B)  リザーバー 銀杏、johntaro

 〇Dotsメンバー ラムダ(E)、Jairo(R)、たけし(D)、パマ(Nc)、てっしー(B) リザーバー Mint、ことり提督

 ARM(7位) vs W's(2位) 11月2日(土) 20:00~配信卓①

  第三ラウンド最注目の試合だ。2日(土)20:00~よりDSAL公式openrecチャンネルにて生配信される予定(実況: 翼識 ESV、解説: Clara│Feinri)。2連敗でいよいよ後がない最下位ARMは、前節1試合目ながら5-1のスコアで快勝した強豪W'sと対戦する。ARMはここまで2敗ではあるものの全試合フルセットまで競っており、実力に疑いはない。今節は能力調整後台頭の兆しが見えるNmを採用し、大一番に臨む。対するW'sは、前節安定した試合運びを見せたメンバーに加えてインターネットモラリスト EURO を採用(W's談)。なにかと話題性に富んでいるが実力を兼ね備えたメンバーがDSAL2試合目に挑む。

 〇ARMメンバー まきな(E)、rezi(R)、クロ(D)、しろん(B)、二クロ(Nm) リザーバー ぜんじ

 〇W'sメンバー ラガルト(E)、ないふ(R)、ふく(D)、翔(Nc)、EURO(B) リザーバー suuuum、ふい

 EvKが一歩抜き出ている中、勝ち点で拮抗しているGroup A。今節は、1勝1敗で迎えたチーム同士の対決や0勝2敗と後がないARMの行方が気になるところ。配信卓でのアツい戦いにも期待だ。

Group B

 十戒 (6位) vs Zero (3位) 11月2日(土) 22:00~

  前節お休みの6位十戒が、1勝1敗とBO1単位でも負けられない3位Zeroと対戦する。十戒は前節が休み期間で能力調整後の今節が2試合目。まずは初勝利といきたい今節は、今環境地方大会優勝のseiru/十戒Rが第一ラウンドに続いて起用された。また、null/十戒Dが握る機械復讐Vの成績にも注目だ。バトル勝敗差を2位KBSと少しでも縮めておきたいZeroは、新加入の ぷーすけ ゆず KimyeongDDiが起用された。特に日韓戦に出場経験のあるKimyeongDDiには期待がかかる。下記画像はKiwyeongDDi使用のB。

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 〇十戒メンバー やさい(E)、seiru(R)、暇なサハクィエル(D)、null(V)、アルカンシェル(B) リザーバー はる、ぜろ

 〇Zeroメンバー nao(E)、ゆず(R))、らいと(D)、KimyeongDDi(B)、ぷーすけ(Nm) リザーバーbety

 BGD (5位) vs LF (3位) 11月2日 (土)22:00~

  ここまで1勝1敗同士ではあるものの、バトル勝敗差の関係で3位と5位に位置する両チームがあいまみえた。BGDは前節に引き続きRAGE ファイナリスト そーや に加えリーダー パンナコッタ が遂に参戦。今節を機に一気に上位進出を目指す。一方のLFは、能力調整後初となる舞台に新たに2名の選手を起用し、同じく上位進出を狙う。Ncの持ち込みにも期待だ(下記参照)。

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 〇BGDメンバー パンナコッタ(E)、Noah(R)、ブラボー(D)、そーや(B)、梅干し(Nm) リザーバー おぎゅ、あかぺこ

 〇LFメンバー rokune(E)、カタバミ(D)、ともなり(Nc)、かるろす(B)、サルエモン(Nm) リザーバー よん

 Cord (7位) vs KBS (2位) 11月3日(日) 22:00~

  ここまで0勝2敗とGroup B最下位に沈んでいるCordは、この負けられない大一番で、前節からの参戦で見事勝利でスタートした優勝候補KBSとの対戦となる。CordはUK以外が初出場という大胆な起用。ここまでなかなか振るわないメンバーを一挙に入れ替えてKBS戦に臨む。一方のKBSも、5-2と快勝した前回から全メンバーを入れ替える大胆な起用。レート杯常連の ココア にも期待がかかる。

 〇Cordメンバー チエン(E)、ねくすと(R)、ゆうまゆ(V)、ゆらりば(B)、UK(Nm) リザーバー Sim、MuGen

 〇KBSメンバー 壱登(E)、りんりん(R)、ココア(D)、ぴこ(Nc)、mooner(B)リザーバー ペテルギウス、Gラン大学マン

 今節は、ここまで開幕2連勝と首位に立つLiLyがお休み。能力調整後初のDSALをお休みということで相当なアドバンテージを得た形となった。となれば、今節試合のある6チームはプレーオフ進出に向け是が否でも負けられないだろう。Group Bの熾烈な争いにも期待したい。

Group C

 VoF (2位) vs Tartaros (4位) 11月2日(土) 22:00~

  第一ラウンドで強豪PRO相手にに5-1の快勝を収め2位につけるVoFは、こちらもPROに5-2と快勝したTartarosと対戦する。1試合ぶりの出場となるVoFはアーティファクトルーラー へるん が満を持してNmを持ち込んだ(下記参照)。もうひとりの僕にも個人的期待がかかる。対するTartarosは、能力調整前の段階から持ち込んでいたNmをこのタイミングで外す予想外の戦略に出た。Nmを握り続けた 赤坂 は今節Dに持ち替え強豪相手に2連勝を狙う。

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 〇VoFメンバー ハヤテ(E)、トゥーレ(R)、華蓮(D)、くらら(B)、へるん(Nm) リザーバー ねこ、べーなお

 〇Tartarosメンバー 陽乃(E)、遊銀。(R)、赤坂(D)、龍忌(V)、皆月(B) 

 Fenrir (1位) vs REV (3位) 11月2日(土) 21:00~

  開幕2連勝とスタートダッシュに成功したもののここから強豪との対戦が続く首位Fenrirは、前節配信卓でRTEを圧倒した3位REVと対戦する。Fenrirは新たにレート杯出場経験もある PCA を起用し、首位の座を維持するに万全の状態を整えた。能力調整前はTier1に君臨したBを採用していない点はどう影響するのか。一方のREVは前節の勢いを維持したいところ。Shimon Midnight Hishiro ら継続出場中の選手(Hishiroは前節リザーバーと交代)が主体となり2連勝を狙う。

 〇Fenrirメンバー PCA(E)、けとる(R)、ドル昭弘(D)、ひくひく(V)、kaori(Nc) リザーバー KGR

 〇REVメンバー Dr. pero(E)、Shimon(R)、 Midnight(D)、Hishiro(B)、Chiko(Nm) リザーバー Den、autoaim
 

 RRS vs RTE 11月2日(土) 23:00~

  Tartarosのバトル勝敗差で並んで4位につけるRRSは、前節が初戦ながら配信卓に上がった強豪RTEと対戦する。RRSは能力調整後初となるDSALの舞台にNmを持ち込んだ。ここまで個人成績で落ち込む Honey Hunterの活躍にも期待したい。一方のRTEは前節よりメンバーを大きく変更。ごみ山杯でお馴染みの ごみ山大将エラスムス に加え、RAGEプレーオフ決勝進出者の Ama にも期待だ。前節配信卓コメント欄をにぎわせた 加藤恵 は今節はリザーバーで控える。

 〇RRSメンバー れたす(E)、ねふさん(R)、すー(D)、Honey Hunter(B)、あうりおん(Nm) リザーバー 蓮兎、ヤマダ

 〇RTEメンバー さかちゃん(E)、ごみ山大将エラスムス(R)、ぬーちふ(D)、
Ama.(B)、くま(Nm) リザーバー 狩人、加藤恵

 今節は最下位に沈むPROがお休み。能力調整後すぐのDSALで相手の出方をうかがえるのは大きなアドバンテージだろう。次節PRO戦を控えるREVは気が気でないだろう。前節配信卓で敗れてしまったRTEの躍進にも期待だ。

Group D

 APG (6位) vs SRG (7位) 11月3日(日) 21:00~配信卓②

  今節注目の強豪同士のマッチアップが、配信卓アンケート1位に輝いた。本試合は、上記日程でDSAL公式openrecチャンネルより生配信が決定している(※無音配信)。しかしながらどちらもここまでのチーム状況は明るくない。今節が2試合目となるAPGは今節全選手が初出場。Shadowverse University League のフィールドで戦っている選手が多いだけに戦略にも期待がかかる。一方、ここまで0勝2敗となかなか波に乗れない最下位SRGは、今節もメンバーを基本維持。初出場となる 伊藤隼也ITS はアベレージのかなり高い選手なだけあって、チームの流れを変える役割を担えるか。

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 〇APGメンバー かさはら(E)、あっしゅ(R)、mikko(Nc)、ぽん(V)、rrrRoki(B) リザーバー XⅢ

 KoR (1位) vs SoA (4位) 11月3日(日) 21:00~

  SRG、PaRと強豪との対戦が続く中、見事開幕2連勝を果たしたKoRは、一般公募ながらタレント揃いで暫定4位につけるSoAと対戦する。KoRは開幕からの連勝に貢献している たいち(2勝0敗) を引き続き起用し、破竹の3連勝を狙う。立ち位置が上がったと噂される機械Wの採用にも注目だ。一方のSoAは、たいち と同じく2勝0敗の とうちゃ が引き続きメンバー入りした。この2勝0敗同士の個人勝率ランキング争いにも期待がかかる。

 〇KoRメンバー horohoro(E)、かえる(R)、たいち(W)、Saya(V)、Soraza(B) リザーバー あいさか どろんちょ

 PaR (3位) vs GOS(Gamblers) (5位) 11月1日 (金)21:00~

  前節配信卓の vs KoR戦をフルセットまで追い上げながらもあと一歩で敗戦したPaRは、初勝利が欲しいGOSとの対戦になる。PaRはここにきてリーダー log が初参戦となった。持ち込みの復讐Vは能力調整後に台頭が予想される様々なデッキにメタを貼れるだけあって、需要な立ち位置となりそうだ。対するGOSもリーダー kantya が初登場。こちらのリーダー対決にも期待がかかる。ちなみに、このマッチが唯一の金曜開催となる。能力調整後のBO9を占う重要な一戦となりそうだ。

 〇PaRメンバー 吉岡(E)、kii(R)、三番弟子(D)、log(V)、エアーマン(Nm) リザーバー bajan、Kei

 〇GOSメンバー kantya(B)、かるぴす(R)、ピュートーンのエサ(D)、ゆずりは(V)、ドボ(B) リザーバー みそしる、脳裏

 唯一2勝0敗のチームが2チーム存在するGroup Dは一方のSTYが今節はお休み。2位がお休みなだけあって、首位KoRはここで引き離しておきたいところ。逆にここまで1勝1敗のチームは、今節の結果を受けて動けるSTYに抗うためにもなんとしても今節勝っておきたいところだ。

今節の分析

 それでは今節のクラスの内訳を見てみよう。

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 能力調整後初のBO9なだけあり、採用クラスはまちまちとなった。能力調整前圧倒的Tier1に位置したBが全チーム採用とはならなかった反面、能力調整の影響を受けなかったEを24チーム全員が採用した。また、ここにきてD、Nmの採用率も調整前と比べて増加した印象だ。NcはE、Rのあおりを受け若干採用が減った印象を受けた。では、詳しいアーキタイプも見てみよう。

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 リノセウスEが圧巻の採用率を誇った。また、第二ラウンドまで見えていた自然Rがここにきて0になり、潜伏Rが台頭した。Vが最もアーキタイプが割れており主に3つのアーキで分かれている。中でも機械Vがここまで数を増やしてきたのは意外だ。今節の結果に期待したい。情報修正で強化されたAFNmを採用するチームも増えた。こちらも今節の結果次第で爆発的に採用が増えるかもしれない。そして、調整前Tier1に君臨した自然Bは、エイラとBの勢力図を分け合う形となった。どちらのアーキがBO9に適するのかも注目だ。能力調整後初の試合だけあり、注目度は非常に高い。今節の戦いぶりが次節以降のクラス選択や投げ順に大きく影響するため、今節の結果には要注目といったところだ。

今節のデッキリストは下記参照↓↓

https://documentcloud.adobe.com/link/track?uri=urn%3Aaaid%3Ascds%3AUS%3A47eaa187-95d2-4f6e-8bae-9d3e1aed1d81

おわりに

 いかがでしたでしょうか。前回の記事よりかは内容の濃いものが出来たのではないでしょうか!前節から順位が公開されたことで、より一層競争意識がましたのではないでしょうか。首位争いも楽しみですが、入れ替え戦対象となる最下位争いも見逃せません!

 以上で第3ラウンドのマッチアップ解説は終わりです!私Claraは今節も配信卓にて解説の大役を仰せつかる予定ですので、是非そちらのほうもご覧ください(下に前回の配信URL貼っておきますのでよかったらそちらもご覧ください)。また、冒頭にも申し上げましたが、今回から投げ銭システムを取らせていただいております。もし、「この記事良かった!」「また見たい!」と思っていただけたら、是非ご支援頂けると僕の今後の励みになります!おまけにDSAL裏話も添えておきましたので、そちらもプチシリーズ物としてお楽しみいただけたらと思います。

では、第3ラウンドもお楽しみに!

DSAL Official site   http://dsal-official.jp/

DSAL 公式Twitterアカウント @DSALmanage

配信URL https://www.openrec.tv/user/24no44yuki

作成協力 よん/LF(@Yon_necromancer)


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