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ゲームデザイン超入門

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ゲームデザインなどを見直すきっかけになるメモを書いていきます。初心者向け。
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#ラストハルマゲドン

電子書籍『ゲームデザイン力を育てる50の講義』を出版しました。

noteを毎日更新したおかげで電子書籍がつくれました。メインの仕事以外に趣味とか副業で、なにかをアウトプットしたいなあと思っていました。でも、なかなか続きません。 そんな時『習慣づけをするには、細切れに小さくして・無理なく・毎日やれる範囲でやったほうが良い』という動画をみました。たしかに、これは思いあたります。 だったら、まずは一番好きなゲームでやってみる! そう思ってはじめたプロジェクトがゲームデザインやゲームシステムに関するエッセイ『ゲームデザイン超入門』です。 毎

パラメータで世界観を表現しよう。

今回は『ラストハルマゲドン』のパラメータを紹介します。 体力(H.P) 魔力(M.P) 攻撃力 防御力 気力 悪運 敏しょう性 ブレイン指数 独特のものが入っています。まず、システムとして面白いと思ったのは「気力」です。 ピンチがチャンスになる仕組みになっています。やられればやられるほど強くなるというのは、たしかにモンスター的です。 もうひとつの特徴は「ブレイン指数」で、モンスターの性格をあらわしています。 「ブレイン指数」内の5種類の明細(好奇心、殺

わかりやすい目標と進捗状況の可視化について。

これは『ラストハルマゲドン』の序盤に置いてある石板に書かれている文章です。ゲームクリアの条件に108の石版が大きく関わっていることが、すぐにわかります。しかもパッケージの付録として、大判の世界地図と石版の位置を記録するチェックシールまでついていました。 魔族が支配している謎に包まれた世界を大量の会話ではなく、石版のテキストで少しずつときあかし、プレイヤーに想像させながらプレイしてもらう構成です。 余談ですが高校時代の友人エム君は、このゲームをMSX2版で解きました。クリア

ビジュアル・ストーリー・システムの3大要素で世界観を表現するのがゲームデザインです。

『ラストハルマゲドン』では主人公である「魔族」を表現するために、独特なシステムが入っています。まず1つ面白いのは時間帯によって行動できるモンスターが変わることです。 10:00〜22:00(昼)はオーク、ハーピィなどが行動します。22:00〜10:00(夜)はガーゴイル、ゴブリンなどの夜行性モンスターが暗躍します。 そして月に一度、時間が10倍の遅さで流れる「サルバンの破砕日」がやってきます。この日は昼も夜もなく、ゴーレムやアンドロスフィンクスなどの特殊モンスターが終日行

キャッチコピーは「最強最後のRPG遂に登場!!」どんなゲームか想像できますか?

このゲームの12種類の主人公を紹介します。 オーク、ハーピィ、スケルトン、ガーゴイル、スライム、ゴブリン、サイクロプス、アンドロスフィンクス、ジャイアントスネーク、ミノタウロス、ゴーレム、ドラゴンニュートです。 なかなか大胆なパーティが組めそうですね。これは人類が滅亡した後の世界を描いた RPG『ラストハルマゲドン』の設定です。 しかも敵は宇宙からの侵略者・エイリアン。衝撃的な世界観で人気となり、たくさんの機種に移植されました。権利の問題なのか近年は移植やリメイクがあり