「薬袋」さん、読めますか?
Yudaiです。
大学時代の後輩で、薬袋くんという子がいた。
苗字が「薬袋」。
皆さん、読めますか??
正解は、「みない」くん。
同じ苗字で、他に読み方があるかも知れないが、その彼は「みない」くんといった。
何だよそれ?!自己紹介から即食いつく。
何故なら僕は「山田」です。何の変哲もない。珍しい苗字に興味があるのです。
説明しろと言うと、「少し時間かかります」と言うので余計に気になる!
「薬袋」、そして、読み方が「みない」の由来はこうだというのだ。
昔々、薬袋くんのご先祖が、苗字がまだない頃。
ある日道端で、大層立派な「印籠」を拾った。
印籠といえば、水戸黄門で、助さんが葵の紋を見せつけるアレだ。
相当偉い方、きっとお殿様のものに違いない。
詳しくは分からないがご先祖はそれを拾い、大事に持ち帰った。
そして後日、それをお役所に届けると、畏れ多くもお殿様からお呼び出しが。
殿「印籠を届けてくれたのはそなたか」
ご先祖「左様でございます」
殿「大事な印籠なのだ、よく届けてくれた」
もちろん、印籠そのものも大事だが、中に大変高価な薬草が入った袋が入っていたらしい。
殿「そのほう、薬草を抜いたりしていまいな」
ご先祖「滅相もございません!恐れ多く、中を見てすらいませぬ!」
開けると確かに、無事薬袋が。
殿「よくやった。褒美をつかわす。その方、今日から苗字を授ける。薬袋を見ないお前は、『みない』と名乗れ。『薬袋』で『みない』だ」
ご先祖「ははー!有り難き仕合わせ」
ということで、それからと言うものの、ご先祖は『薬袋』で『みない』と名乗ったそうな。
いやいやいやそんな噺みたいなことあるかよ!!よく出来たネタだなおい!!
とツッコむも、本人は至って真面目だ。
へーーーーそんなすごい由来があるのかと、びっくりしたものです。
日本人の苗字の種類は、世界一の多さだそうです。一説には、30万種類もあるとか。
これは多い。多すぎる。こんなに空気を読んで、同調する民族なのに、何故か苗字だけは個性重視だ。
韓国など数百種くらいしかないんだって。キムさんめちゃくちゃいるらしい。
欧米だってそうだ。苗字どころか、子供に自分と同じ下の名前をつけたりするから、同姓同名だらけだらう。
多様な苗字になったら理由の一つには、「家柄」というのを大変重視したからだろう。
〇〇といえば、何処そこの偉い方だろう、とか。
××といえば、何処そこ出身かな?とか。
〇〇家というのを、主権者をトップに非常に重視した歴史がある。
もう一つ考えられるのは、「苗字許可例」だ。
明治以降、平民でも苗字を持つのを許可された。
つまり、国民みんなが苗字を持とうと。
逆にいえば、江戸時代までは、苗字が無いことは珍しくない。
今日から名乗れと言われても、何すりゃいいのか。
「うーん川の近くで田んぼやってっから、川田かね」
だの、
「お寺様の近くの野っ原に住んでるから、寺野だ」
だの強引に決めていったのだろう。
かくいう僕も「山田」。
絶対に山と田んぼがあるっていうだけだろ!
識字率も高くないはずだ。
サイトウさんは日本に沢山いるが、ちょっとずつ書き方が違いますよね。
斉藤、斎藤、齋藤…
何と85種類も「サイトウ」あるらしい。
しかも、ルーツは基本同じ。
いやいや、嘘だろ?
届けを役所に出す際に、書き間違えや、誤記もそのまま色んな「サイトウ」になったのも理由だというから驚き。
以前会った「斎藤」さんは、「斎藤」ではなく、「斎」をよく見ると謎の点があった。
でもそれが、正しい表記なのだという。当然、文字変換では出ませんよ。
奥深き苗字の世界。来週も書きたくなって来た(笑)。
【 kukatachii / Say Oh 】Official MV
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?