ゴシップ記事が絶えない理由

1.ゴシップ記事に興味がない私

日課でYAHOO! JAPANニュースを見ていた時のこと。
・○○が結婚!/結婚していた!
・○○が離婚!/離婚していた!
・○○が浮気!
・○○と○○がお忍びデート!
など、有名人のゴシップ記事が目に付く。
私自身、有名人のゴシップ記事を見かける度にうんざりしており、なぜ、「自分とどうこうなるわけでもない、言ってしまえば赤の他人」に関する情報に興味を持てるのか不思議でならなかった。有名人の私生活くらい好きに過ごさせればいいじゃん。と。
「需要があるから供給がある」
「数字が取れるから記事を書く」
というのは知っているが、「なぜ需要があるのか」「なぜ数字が取れるのか」が私には理解できない。ので、軽く調べてみた。

2.ゴシップ記事が絶えない理由

※参考元は末尾に列挙します。

理由① 日本は平和すぎる
日本は他国に比べて犯罪率が低く、事件の報道が少ない分、芸能ニュース(有名人のゴシップ系)が多くなっている。日本が平和である象徴。
...というもの。

理由② 「ウチ(内)、ソト(外)」という分け方
日本には「よそはよそ、うちはうち」という言葉があるように、「ウチ(内)、ソト(外)」というコミュニティの分け方、考え方が根底にある。
ウチ(内)は、「自分の考えや気持ち、あるいは置かれている状況が似ている人または集団」を指し、家族や友人、会社などが当てはまる。
そして、ウチ(内)以外のコミュニティをソト(外)と分類するのである。
日本含む集団主義の国にはこの考え方があり、ソト(外)の噂話をすることで、ウチ(内)のコミュニティを害する情報を共有することにより、それらを排除するとともに、コミュニティの結束を強めることができる。
こうした考え方の根底にある「ウチ(内)、ソト(外)」のコミュニティの分類が、有名人のゴシップ、言い換えれば「他人叩き」が絶えない理由なのではないか。
...というもの。

理由③ 広く浸透している「公正世界信念」という考え方
世の中には、
生前に善い行いをした人は天国へ。生前に悪い行いをした人は地獄へ」「努力は報われる」
「信じる者は救われる」
などの考えが浸透している。
これは公正世界仮説、または公正世界誤謬と呼ばれる「この世界は公正世界であり、良いことをした人には良いことが、悪いことをした人には悪いことが起こるものである」と考える認知バイアス、または思い込みである。
また、この世界は公正世界であるという信念を公正世界信念という。
こうした考え方が根底にあるがために、「悪いことをしたのだから罰を受けて当然」という考えになり、有名人のゴシップ、言い換えれば「他人叩き」が絶えない。
...というもの。

3.まとめ・感想

・日本は犯罪率が低く、事件の報道が少ない分、芸能ニュースが多くなる
・日本には「ウチ・ソト」「公正世界信念」という考え方が浸透している
以上のように、有名人のゴシップ記事が絶えないのは、人々の考えの根底にある定義や信念、環境が関係しているということがわかった。
自身の属するコミュニティ(ウチ)を守るため、また、そのつながりを強固なものにするために、害となるソトの情報を収集・共有すること。これが、有名人のゴシップを知りたい、となり需要が生まれる。
悪は裁かれるべきであるという考えが、需要につながる。
特に、公正世界信念という考えは、こうした有名人のゴシップ好きに深く結びついていることが分かった。
調べてみると面白かった。
理解はできたが、私の有名人のゴシップ嫌いが治ったかといわれるとなんとも。私個人の考えとしては、有名人はソト(外)のコミュニティの人過ぎて興味が持てないということが改めて分かった。
有名人が何かしたからと、自分に害があるわけでもないしね。

・参考元

Quora「日本には、なぜ芸能人のゴシップに興味を持つ人がたくさんいるのでしょうか。理由を教えてくださいませんか?」
美女読書「なぜ日本人は他人叩きが好きなのか?「不寛容社会」の原因を解き明かす一冊!」
合宿制語学学校ランゲッジ・ヴィレッジ 代表のブログ「なぜ人は噂話がたまらなく好きなのか」
Kindai Picks「過激な不倫報道はなぜ多いのか?社会心理学の先生に聞く日本の報道のあり方」
ウィキペディア「公正世界仮説」

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