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悪いことがいいことになる

京都に帰って、御池通を下がったところの
たけうちという料理屋さんでごちそうになった。

ご一緒した方から、
易というのはどういうものかと聞かれので、
明日の私にメッセージをくださいと
算木で卦を立てた。
地沢臨だった。
大きな雷をあらわしていて、
今すぐ動くといいと感じた。

日本酒を何杯もいただいたら、
酔ってしまって、
どこかでカーディガンを落としてしまった。

しまったな、と思った。
ものをなくすのは、ショックだし悪いことに思える。

きっと電車のどこかに落としたと思ったので、
翌朝京阪電車に電話したら、
電話が込み合っていてかからない。

なぜかというと、正午を過ぎると前日の落し物は
すべて京橋駅の忘れ物センターに移動されてしまい、
落とした駅にあるのは、午前中までだからだ。

アナウンスで、午後からはつながりやすいとのことだった。
午前中は法事でかけられなかった。
電話をかけたのは、夕方だった。

私のカーディガンは、あった。
見つかってよかった。
三条駅の改札で落としたらしい。

午前中に電話がつながれば、
京都の三条駅でよかったのに、
大阪の京橋駅まで取りに行かなくてはいけなくなった。

すぐに特急に30分乗って、取りに行った。
せっかく来たのだからと思って、
京橋駅のお店をぶらぶら見たら、
私好みの花柄のスカートが店頭にあって、
引き込まれるようにお店の中に入った。

私はなかなか大好きと思える服に出会えなかった。
だから、ずっと気に入った同じ服を着ている。
古くなるけれど、代わりの次に気に入る服に
なかなか出会えない。

着てみて、かたちも気に入った。
安くないけれど、買った。
好きと思えるものに出会えたら買う
と決めていた。
スカート以外にカーディガンもあったけれど
入ってきてすぐに完売したとのこと。

このブランドは、オンラインの販売以外に
お店に置いているところは少ないとのこと。

オンラインのショップを見てみたら、
同じデザインのカーディガンもかわいい。

買おうと決めた。
他のハートのデザインのスカートにも
心惹かれて、それとセットアップできる
ブラウスも買うことにした。

3点カートに入れて、買おうとしたところに
損得勘定が働いた。

オンラインでの購入にポイントがたまれば、
次回の買い物から使えるとあった。
いっぺんに買わなくて、
2回に分けたらポイントが使えると思った。

それで、最初にハートのデザインの上下を購入して、
次にカーディガンを買おうとしたら、
ポイントがまだ使用できない。

問い合わせのメールをした。
返事に時間がかかるかもしれない。
とにかく翌日まで待ったら、メールが届いた。

ポイントは商品が届くころなので、
お急ぎなら手動でポイント加算します
とのことだった。

カーディガンが売り切れると困るので、
ポイント加算してほしいとメールをすると、
タッチの差で、たった今売り切れてしまったいう。

ショックだった。
あのとき、損得勘定せずに、
すぐにまとめて購入すべきだったんだ。
後悔してもしかたがない。
メールに、商品取り扱い店舗に聞いてみてはどうかと
3店舗の連絡先があった。

上から順に電話をしてみた。
1つめのお店も、2つ目のお店も完売したとのことだった。
そこで、東京駅に着いた。

新幹線から丸ノ内線までの乗り換えで
すれ違った目の前の女性が、
思わず嬉しくてひとりで笑みがこぼれてしまった
という表情をしていた。

いい兆しだ。
外に起こることは、私にも起こると思った。
その場で、3つ目のお店に電話したら、
カーディガンがあった。

私が好きと思える服に出会えたのは、
カーディガンを落としたからだ。
あのとき、悪いことだと思えたし、
大阪まで落し物を取りに行くはめになったときも
もっと早く見つかればよかったのにと思った。

不運が重なったかに思えた出来事も
いいことだった。
そうでなければ、服に出会えない。

そう考えると、いいとか悪いとかというのは
判断できないもの。

人生塞翁が馬。

すべてのことはうまくいっていると
いつも思えたら、
心おだやかに幸せに生きられる。

そんなことを実感できた出来事だった。

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