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垂直の詩

26
空       言 間 に 立てる 葉
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2021年12月の記事一覧

巡礼

巡礼

二海の波 重ねる 糸波
二見の鳥 色とりどりに踊る 物語
白波の知らないところ
白痴の果ての白紙の水平線に
ぽつり ぽつり 呟きながら 歩く砂の上

凍てる五十鈴の底に 見えぬ時空の尾途を掬い
沈黙と言葉を禊ぎ 流し
忙ず 生き 吸い込み 吐き出し
歩を止め 孤を求め
慈悲深くありたいと 息深く

問い重ねる甲斐もなく
解求めれば遠く離れ
それでも 問わずして解はなく
また自問自答繰り返し
お前は

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沫いの歌

沫いの歌

永遠 に 問わずして
永遠 なれ と 成れの果てに 果てた
?の旗を月
    立
    て
    る 宛名のない 果て名

足し算した資産が可視化する不確かな死産
濡れ手で掴む 粟 は
淀みに浮かぶ 泡 沫の夢のごとし と
         い
         歌を語る

  正しさ(Right)を証明する
トーチの灯(Light)は
未来を透視する投資家たちが統治する
凍死者たちの死の標

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白痴の果て

白痴の果て

とにかく 金を稼ぎたい
とにかく 資産を増やしたい
とにかく 得をしたい
とにかく 他人より損したくない
とにかく 勝ちたい
今より もっと 良い暮らしをしたい

もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっ

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波の記憶

波の記憶

霧  /  夢

立  /  断
ツ   

海  /  生み
no     (sense)
皮膚    感覚

荒レ    狂ウ
 ル    
      デ
      ン
 風が 波を運
    の

    記
    憶

はじまりの 歌

はじまりの 歌

 まわる
 わ
 た

 の ちらちら と
 降
 る

 四
 十
 六
記憶 ーphotonー 乳の匂い
 年        白
 の        色
          の
 歌(う) は   海
  sing       カイ に 届く

 脈       波
     打
     つ
     beat
     鼓動   は 孤独に

喉の奥 濡らし
振るえる簧

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雫く Riddimの残響を

雫く Riddimの残響を

途端に雫く 静けさに
世界が逆さまにぶら下がっている
世界が
  剥
  が
  れ

  落
  ちる 瞬間 の
  散る
  chill

  ーgravityー
    ↓

世界が 滴る
    下
    た
    る

世界が ゆっくりと 沁みて
    逝
    く

土のなかに 木霊する 沈黙
 痕跡と予感
 その時 世界を ーmuteー して
          未夢 と

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magic hour

magic hour

火と
人々 の
日々 焚く
釜戸 の 煙

彼の音 はぜる
canon

ケテ 灯
   ル テラス
    逆らうよに
 重力に

火 to i-u 現象
火の粉 散らして

神も 肉体も

生 to i-u 火
燃やして



鳥の歌と樹の根の 間に
(陽) (碑)
   火を灯す
   ヒ
   ト
   ビ
   ト
   の
   夕 暮れ ーmagic hourー

舟

ちいさなもの 忘却のてっぺんに
穴をあけて 覗き込む宇宙の色
不確かな一瞬の






櫂を握る掌の内側
音のない闇のなかに 舟を浮かべる

funeral

 浮
不音






曖昧な世界の手触りを
海の記憶を

奥へ 奥へ と
   億  土 へと

漕ぐ 音 -oto- 尾途
虚空


火 -homura- 焔



boat

鳴る 汽笛