見出し画像

巡礼

二海の波 重ねる 糸波
二見の鳥 色とりどりに踊る 物語
白波の知らないところ
白痴の果ての白紙の水平線に
ぽつり ぽつり 呟きながら 歩く砂の上

凍てる五十鈴の底に 見えぬ時空の尾途を掬い
沈黙と言葉を禊ぎ 流し
忙ず 生き 吸い込み 吐き出し
歩を止め 孤を求め
慈悲深くありたいと 息深く

問い重ねる甲斐もなく
解求めれば遠く離れ
それでも 問わずして解はなく
また自問自答繰り返し
お前は誰だ と自らに問う

頭上の空 目前の海
私事も他人事もない
ありのままの赤子の眼に溢れた
ひと雫に息づく 物象/仏性

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?