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きっかけ/【ひとり旅】すばらしきかなスリン島①

タイの“スリン島”にたどり着いた話を書こう。
スリン島について詳しく知ってる人や、実際に行ったことがある人に会ったことがない。スリン島はいわゆるリゾートである。タイのリゾートといえば、パタヤ、プーケット島やピピ島、サムイ島、タオ島が一般的だ。でもボクはなぜかスリン島へたどり着いた。


2010年。33歳だったボクはこの年に10年間勤めたブラックな会社を退職して、自由で退屈で少しの不安にかられた一年間を過ごすことになった。もし会社を辞めたら旅をしよう、と思っていたから、一人旅はとても自然な選択だった。
タイは学生の時に一度訪れたことがあった。もう一度タイに行こうと思ったのは、本屋さんで見つけた本がキッカケとなっている。

『イサーンの旅 梶原俊夫著』
首都のバンコクやプーケットなどの人気観光地ではない、タイの東北部(イサーン)のことが書かれた本だった。のんびりな旅に惹かれたのだと思う。


ニッポンを離れるのは、まずは10日間にしよう、と決めた。放浪の旅にでるにはまだ早い。当時ケータイは持っていたが、電源はオフにした。バックパックとちょっとした地図だけ持った。ふふふ。これでこそ自由だ。

14年前の本がまだ本棚にあった

大阪からバンコクへ飛んだ。バンコクは相変わらず騒がしかった。そうだ、この熱気だ。この湿度だ、と思った。バンコクに着いただけで、旅のことは何も決めてなかった。

とりあえずバックパッカーが集まるカオサン通りに向かい、安いゲストハウスを見つけた。おぉ、ボロい…。部屋のカギも頼りない。暑い。シャワーのお湯はぬるくもちろん水圧は弱い…。うれしくなった。ニッポンを離れたことがぐぐっと感じられた。これでこそ一人旅である。

街でもバンコクはガヤガヤしている。これをカオスというのだろうな、と思った。屋台で軽く食べる。ウマい。地元の人、旅人、人人人。人だらけだ。人が行き交う。
ドキドキする。楽しい。オモシロい。湿気で髪の毛がうじゃうじゃになっている。いい兆候だ。


さて、明日からは東北部(イサーン)と言われている地域にいってみよう。行き先は、今から考える。
ボクはオモシロがっていた。現在から14年前。2010年の2月。そんな10日間が、旅が始まった。


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