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タイに行ってきたお話③

数日空いて、彼女から連絡が来た。「2、4、7日とお店のお休みとったから、ご飯行こうね!」

経済的に生活していくのが難しい中、夜のお店からお休みを取ることは収入が減るということになるにもかかわらず、快諾してくれた。その代わり、たくさんの色んな思い出を作りたいなと思った。

2回目のタイはPEACHを使った。今更だが、PEACHをアナグラムするとCHEAPなんだ・・・しらなかった・・・

スワンナプーム国際空港には深夜着、その旨を伝えると、「その日の晩も会えるよ!」正直、疲れてはいたが、彼女の優しい笑顔であのクラブでの粗相が幾分マシになったので、疲れている心には十分すぎる配慮だった。「セブンイレブン寄るけれども、なにか欲しいものある?」私は「サンドイッチと飲み物が欲しい・・・午前1時にはホテルについてると思う」といい手慣れたようにGrabでタクシーを配車し、ホテルまで直行した。

流石に夜中は渋滞ではなかった。スムーズに行くと空港まで30分ほど。スワンナプーム国際空港はバンコクへ旅行に行くには最高にロケーションが良い。

悲劇のヒロインのような姿勢で、窓越しの景色を眺めている間にホテルへ到着。コップンカップ。

ホテルロビーは高級感に溢れていて、場違いな気がしてしまった。夜の気温は28度、涼しくも暑くもないちょうどいいこの天気が、外で待ちぼうけしている私にはちょうどよかった。

ではでは、お待ちかねの客室



シャワールームとバスタブは別と書いてあったAg◯daのマッピングエラーだなぁとも思いつつ、正規価格より安く(4万円ほど節約)できたので、十分じゃないだろうか。私が所有している関東のマンションより全てにおいて良かった。ここに住みたいなぁ、と思うぐらい。

「ホテルの前についたよ!」と連絡があったので、ロビーへ直行、久しぶりの再開に苦しくなるような強いハグを交わした。その晩は、部屋でサンドイッチと、美味しいココナッツウォーターをおすすめされたので、それを飲んだ。めちゃくちゃ美味しい。ココナッツウォーターにも当たり外れがあって、私はハズレを引いたことによる極端な食わず嫌いになってしまった。

お互い言葉が通じない二人。翻訳アプリでお互い話し合ったり、読み上げたり、軽く異文化交流した。

「今日は泊まっていくね〜」と言われて「??????」となったものの、午前3時ぐらいにベッドで就寝。疲れのせいか全く入眠できない私を横目に彼女はタイ語で寝言を言っている。愛らしい。

朝日に照らされて起きる7時頃。全く眠ることができず結局寝不足の状態だった。ベッドの隣に誰かが居て寝ることなんていつぶりだろう。そんなことを考えていた。

休日だったので、二人でゆっくり二度寝をして、午後のために一旦解散、夕方あたりに落ち合うことになった。
その間にもう一回寝て、夜7時ぐらいに合流した。エンポリウム周辺は日本でいうとGINZA SIXのように高級店が立ち並ぶ。私の滞在しているホテルの向かいにはEmQuartierというレストランとハイブランドのお店があった。

「何が聞くの忘れてたから・・・」と日本料理屋さんにつれてってもらった。そこは新鮮なお刺身とチルドの近江牛が食べれるお店だった。振る舞ってあげたいという気持ちが強かったので、食べたいものを食べてもらった。調子に乗って小瓶の獺祭も頼んだ。

近江牛独特の脂と久々の日本酒に翻弄されながら、次はカオサンロードに行こうと誘われた。夜のカオサンロードはものすごく活気づいていた。

EDMが流れ、お祭りというより喧騒な、歌舞伎町のようなカオスっぷりだった。路上では怪しげな風船を売っている人や、客引きが多かった。特に、ファラン(タイ語で白人を指す・主にヨーロッパ系)が我が物顔でカオサンロードで夜を満喫している姿は少し滑稽に見えてしまった。

「ゆっくりお話がしたいから音楽が小さいお店に入ろう」と提案して、オープンテラスの飲み屋さんに。

彼女のことを一通りおさらいして、深堀りして聞いた。もちろん私も自分の話をして、自分の弱みや強みなどを話した。「わたしたち同じ世界の人間じゃないからこのままの関係が良い」と言われた。「このままの関係」というのは、この先何も発展しない関係。私はそれでも良いと思った。彼女に求めることはほとんど無い。ただ、滞在中はなるべく一緒に居てくれるだけで良い。そう思っていた。それを伝えると、「わかった、ありがとうね」と微笑む。

カオサンロードは治安が良いとは言い切れないほど様々なものが売り買いされていたので、怖くなったのでビール一杯でホテルに戻ることにした。彼女も普段の疲れが残っているのか、帰りのタクシーの中ですでに爆睡しちゃっていた。

ホテルに着き、お互いシャワーを浴びて速攻寝る。にしても彼女は寝るのが早い。入眠が早いのが羨ましい。手を繋いで、私の胸の中で寝る彼女は子どものようだった。

太陽がのぼり、日曜日になった。日中のOLの仕事はないが、夜の仕事をする準備と、一旦家に帰って子供の様子を見て、母親の面倒を見てから行くといい、10時ぐらいにホテルを出た。

私は、「もう会えないわけじゃないんだから、今日は一人でバンコクを満喫してみるか」と思い、灼熱の太陽に照らされた昼のバンコク観光へ向かう。

ではまた、次のお話で。

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