bed

君のにおいは不思議と心地よかった
「たばこは吸っても何の意味もないよ」
「吸わない方がいい」
そう言っていた君は黒のPeaceを落とした
男の人のにおいと少したばこが混ざったにおい
それは彼の仕事場を想像させた
髪はくしゃくしゃとくせ毛で、
なんとなく分けていた前髪はとうに崩れていた
首筋に手首を添えてそっと抱き寄せると
ふわりと彼のにおいが降りてきて
ぎゅっと私を包んだ
こちらを見つめる目はいつも悲しげに見えた
何を考えていたんだろうか
今は永遠の謎になってしまった

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