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ネットクイズ四半世紀の散歩道 ~はじめに~

 この記事は1990年代から2020年にかけてインターネット上で行われたクイズ企画の変遷を、自らの運営や裏話を交えて綴っていくものです。

 私が2001年にインターネット上でクイズ企画を初めて10年後の2010年頃。オンライン上で行われるクイズの歴史をまとめておかなければならないと思いっていました。

それをさらに10年近く放置。今回、重い腰を本当に上げて書くきっかけとなったのが、2020年7月に刊行された『ユリイカ 特集=クイズの世界』のイベントとして2020年9月に生放送で配信された伊沢拓司×田村正資×徳久倫康「クイズ王は本当にいなくなるのか――『ユリイカ』クイズ特集刊行記念&大反省会」になります。この配信でパネラーの伊沢拓司さんは

「クイズと一口にいっても、テレビのクイズショーから競技クイズまでその範囲は広い。とくにマイナーな「競技クイズ」の歴史をたどろうとすると、個人サイトやSNSの書き込みなど、散在する資料に頼らざるを得ない。時間の経過とともにアクセスも困難になる。結果として、クイズ史について語ろうとすると、どうしてもマスメディアでの観点が先行し、本来の多様性が歴史の記述から漏れてしまうのだ。」

伊沢さんが語ったクイズの多様性からクイズ史の資料や証言を探る場合、オープン大会やアーケードゲームよりもインターネット上で行われてきた、いわゆる『ネットクイズ』の資料が前の2つに比べて格段に少なく絶望的な状況となっております。
オープン大会やアーケードゲームに比べて、ネットクイズ経験者の母集団が少なく、2010年代になり数多くのネットサービスが終了したことにより、過去のログを発掘するのが危機的な状況。
今できることは参加者の証言、ネット上のアーカイブ、企画者のログしか頼るものがありません。

本来はきっちりと年代別に推敲を重ねてきっちりしたものをnoteに公開する予定でしたが、そうも言ってられず。誰かにとってのオンラインクイズの資料の一つとして、将来きちんとまとめるための種として思いつくままに書くことを決心しました。

偉そうなことを書いてはいますが、私自身がネットクイズのすべてを抑えているわけではなく、知っていることは1割にも満たないでしょう。その断片を埋めるためにも当時を知る皆様の証言や訂正などご協力いただければと思います。

もう一つ、重い腰を上げた理由として伊沢拓司×田村正資×徳久倫康「クイズ王は本当にいなくなるのか――『ユリイカ』クイズ特集刊行記念&大反省会」において『ユリイカ 特集=クイズの世界』から漏れた話について

伊沢「2000年代序盤のネットクイズ史の話をしましたね。SAKUGEの話とかしましたけど対談で。SAKUGEの話は載らないだろうなと思って」
徳久「使えるわけない(笑)ここで話すのも小声になる(笑)」

SAKUGEとは「くげ」と通称おてもやんの「SAKU」さんの二人で全国高等学校クイズ選手権やアメリカ横断ウルトラクイズの大型クイズ企画をインターネット上で行った大会となります。
カットされた話にはどのような内容か気になりますが、数あるネットクイズの中でSAKUGEの名前を出していただいたことへの感謝の意味合いも込めて不定期ではありますが私が知る限りのネットクイズについて書き記します。

2020 11/02

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