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#146 ASDとADHDの男達【恋活日記】

【前回までのあらすじ】

2023年8月10日(木)の日記

マッチングアプリといつものSNS経由でゆる〜くメッセージ交換している数人以外で、1人だけ彼氏候補に近い人がいた。
8月5日にマッチングしてメッセージのやりとりを開始したその人は、千葉県在住の37歳の未婚男性ケイタ(仮名)。
彼から「いいね」がつき、自然のあるところや自転車が好きというところに関心を持ち「いいね」返しをしてマッチングした。顔は目と鼻だけ出ているが口元が隠れているアップの写真が1枚と、自転車に乗っている後ろ姿などが数枚。目元はなんとなくシャ乱Qのつんくに似ていた。これといってタイプではなかったが、拒絶するほどでもないのでまぁいいかと思ったのだが…。37歳…さすがに年下すぎ?でもこの際、もう年齢のことをとやかく言っていられない。

メッセージ交換の中で、特に下ネタが出るわけでもなく、返信に心が折れるほどの長文というわけでもなく、2〜5行程度の適度な文章量で、内容的にも特別盛り上がるということではないが不快なものはなかった。
このアプリを始めて1ヵ月らしいが、まだ誰とも直接会っていないという。アプリに疑心暗鬼だとか…。理由はあるあるな話だが、勧誘とか投資とか営業とか…そういう人が多くて、なかなか普通に出会いを探している人とやりとりができなかったからだそうだ。

お互いが好きであれば年齢は関係ないという考えのようだったが、さすがに20歳以上離れてるってどうなのかなぁー?ちなみにケイタの両親は65歳…。私ともほぼ親子といってよいだろう。でも、私も将来性のある「最後の恋人」より、今を楽しめる恋愛にシフトし始めているので、もう細かい条件やこだわりは捨ててとりあえず先に進むことを優先することに。

わりと慎重なケイタは、LINE交換や会うことも特に急いでいる様子もなく、「お互いに自然と会いたいと思った時に会えばいい」という考えだ。私は一定期間やりとりしたらとりあえず顔合わせしたい方だったが、ケイタの意見を尊重して同意した。
するとわりと早くケイタの方から「通話で話したいからLINE交換したい」と申し出があった。メッセージ交換の時点で特に嫌な印象もなかったし、私も次のステップに進みたいと思っていたので了承した。

問題はここから…。
8月8日の夜、お互い寝る準備や家事を済ませて、22時半ぐらいからLINE通話を始めた。メッセージの交換では絵文字なども入っていたので柔らかい雰囲気だったが、実際の彼はかなり言葉の圧が強かった。
私も、過去に付き合った恋人や関係の近しい人からは同じようなことを言われたのであまり人のことは言えないが、何しろ今日初めてしゃべる人なのだから、もう少し柔らかくてもいいのになぁ…。
それに、お互いに好意を持ってるから通話に切り替えたわけだし、女性としてはちょっとは甘い言葉を言ってほしかったなー。

先にケイタのいいなと思うところを言っておくと、自転車が好きだったり、神社仏閣や自然のある所などアウトドアが好きなので、お互いに一緒に遊びに行けると思ったところ。もう一つは、千葉県在住だけれど限りなく東京に近い場所なので、電車で行ったとしても1時間ちょっとの距離。東京の真ん中でデートもできなくはない。
そして何より信頼できたのは、恋愛に対して一途なところ。
お互いが初めての相手だったらしいが、19歳から付き合い始めた8歳年上の元カノとは、同棲期間を含めて13年間付き合っていたらしい。
元カノと別れてから今日までの5年間は、誰とも付き合いがなく、エッチのほうも自分で処理していたとか。浮気もなさそうだし、おそらくこの人だったら私の性交痛にも気遣いしてくれて、将来を見据えて大事にしてくれそうだと思った。

しかし実際に会話を始めると、会話が噛み合わない。
一度だけ顔合わせした(ASD疑惑がある)国家公務員のように、デリカシーなく一方的に自分のことをしゃべりまくるタイプではなく、ケイタは屁理屈をこねるタイプだ。理屈攻めにして、相手を論破するような…アキヒコも似たようなところがあったが、彼はO型だったのでまたちょっとタイプが違う。アプリのプロフを見ると、ケイタはAB型だった。付き合った経験のない未知の人だ…。

1回目の通話では、クールで頭の回転も速く、年のわりには考え方がしっかりしている印象だったが、なんだか人に対するジャッジが厳しいと感じた。
また、これも彼のこだわりだろうが、何度も通話で会話をして関係性が構築できていれば、初めて会った時も(好きという)気持ちは変わらないし容姿などは関係ないという考えだ。
でも私は、会ったときのファーストインプレッションやフィーリング、身だしなみや匂いや容姿も重要視しているし、所作とか会話中の表情だとか、通話ではわからない肌感覚は直接会ってなんぼだと思っている。いくら顔合わせする前に気持ちが盛り上がっても、会った瞬間イメージが崩れたことは、過去に何度かあったから。

1回目の通話の後は、なんとなくきつい人だな…という印象が残り、その日は眠りにつく。翌朝目覚めると、背中の痛みと腹痛が・・・。
ストレスだ!
すぐにぴんときた。背中の痛みは自律神経だなぁ、腹痛と下痢は過敏性腸症候群の症状だ。ケイタに対して既に体が拒絶反応を示しているのか?それでももう少しトライしてみようと思い、彼が帰宅するこの日の夕方の通話を少し楽しみにして待っていた。2回目に話せば、またちょっと違ってくるかなとも思っていたので…。

そして昨日の夕方、2回目の通話。
あー、はいはい。そういうことね!!
昨日よりは、だいぶ距離が縮まってセックスライフについても話すことができたし、お互いにどういった交際を望んでいるなどより具体的に話せたのだが、確信できたのはケイタは限りなくASD疑惑がある人だということ。

90分ほど話して電話を切るときに、「はぁ〜っ」とため息をつくので「どうしたの?」と聞くと「もっと(通話で)つながっていたかった」など、可愛らしい一面ものぞかせるのだが、基本はドSらしいので(本人は無自覚かもしれないが)きつい言葉でいじめてくる。3人兄弟の長男で、2人の弟たちからは嫌われているという。理由を聞くと、子供の頃からいじめていたらしい(本人はあまり記憶にないようだが)。
まぁ、そういう人だったんだろうなぁー。

なんていうか…ああ言えばこう言うというか、言葉尻をとらえてひねくれた意見を言ってくるというか…。
あ〜、そうだそうだ、アキヒコもそうだった!すっごくめんどくさかったんだわ、この性格。

顔合わせの日をいつにするか尋ねたら、先方から19日を指定してきた。結構先だなと思ったので、(早く会いたいなという意味で)「ずいぶん先だね〜」と言うと、「なんでそんなに急ぐの?早く会って、査定してダメだったら、次の人にうつるため?」みたいな言い方をしてきた。いやそうじゃなくて、単純に興味のある人には早く会いたいのが普通でしょ?そう説明して初めて納得してくれたのだが、一事が万事こんな感じだ。これはなんていうのか…言葉が通じない…いやいや、想像力の欠如?

そして、ものすごいこだわり。
元カノと別れてからの5年間は風俗も使わなかったそうだが、「俺は絶対風俗なんか行かない、あんな場所は許せない」的な強い発言もあったが…本人も自分で言ってたが0か100の人だ。
具体例はいちいち覚えていないけど、まぁ長年の支援者の直感として、ASDの中でも、かなりめんどくさそうな人だと感じた。

すごく似たようなタイプが身近にいるからよくわかる。28歳になる私の息子だ。0か100、融通がきかない、こだわりが強い、理屈ばっかりこねて、自分を振り返ることなく周りのことばかり非難する。
ケイタはちゃんと自立して一人暮らしして働けているだけすごいなと思うけれど、よくよく考えてみたら、人生で恋愛した経験は1人だけ。
やはりここもネックだ。できればある程度の恋愛経験があって、女性の扱い方もわかっている人の方がいい。

しかも、ものすごいやきもち焼きで、私が少しでも過去のことを言おうものなら「言わなくていい!」みたいな感じで言葉を遮られるし、今、こうして自分と通話やLINEでやりとりしているのに、他にもそういう対象者がいたら、そんな女は許せない的な発言もあった。
まぁ私も同時に2人以上に関心を持つのは難しいのでケイタだけだったけど、そもそもマッチングアプリなんて同時並行で数人とやり取りするのって普通じゃないかなと思うんだけど…。いちいちジャッジが厳しい。
ほかにも、「アプリで知り合ったほかの男に、ひなたぼっこさんの体を触れられるのは嫌だ」みたいなことも言っていた。まだ恋人でも何でもないのにさー。
もし付き合ったら、相当なやきもち焼きで独占欲の強い人なのかもしれない。

顔合わせするにあたって、彼の方から確認があった。自分の左足の膝下にはお絵かき(タトゥー)してあるけど大丈夫かと。
そんなのはフォトグラファー・カツミ(仮名)で免疫ができてるから全然気にならなかったので、「問題ない」と答えた。
ついでに私も性交痛問題を話したが、それに関してはお互いに工夫してやればいいことだし、問題ないと言ってくれた。きたるべき日に備えて私も膣トレーニングをしていると話すと、彼の口から「膣活」というワードが出てきた。なるほど!なかなかいい言葉かも😄活動というと、いろんな人と交わる的な感じだけど…実際は地味に筋トレだから。

この時点では、一度会ってみないとわからないからなと思って会うつもりではいたのだけど…。顔がはっきりわからないから、別の写真を送ってほしいと言って送ってもらったのが決め手だった。
顔全体が見えると…プロフ画像とは全然雰囲気が変わり、 「またしても別人じゃん!」といった感じ。つんくでもなく、もっと粗暴な感じ?それに、とにかく…若いっ!改めて全体像を見ると、、、恋愛対象というより息子にしか見えないなぁー。
会話のたびに彼に責められてるような感じで凹んだり、少し泣きそうになっていたけど、どのみちこの人とは縁がなさそうだと思い、離脱することにした。

もともと2人の間に気持ちの温度差はあったのだが、私も多少なりとも恋愛の可能性も期待していたので、また今回も実らなかったかというがっかり感もある。一番めんどくさいのは、相手にどう断るか。
さほどやりとりしてなかったらそのまま自然消滅でいいんだけれど、どうやって幕切れにするか悩んだ結果、正直な気持ちを書いてLINE送信してブロックした💦
横浜タワマンのHはすぐに電話が来ると思ったのでブロックしなかったけど…そもそもケイタは理想が高いしこだわりは強いしで、めちゃくちゃ攻めてきそうなので悪いけど回避した。

こうしてブログを書きつつ今更ながら気がついたのだが…。
アキヒコって、子供の頃のエピソードを聞いててっきりADHDベースの双極性障害だと思っていたが、ASDだったんだ!
私がこれまで支援に関わってきたADHDの男の子達とか、最近知り合ったアツオやカツミは、女にだらしないところはあるし将来設計とかあまり考えずにふわふわ生きているし、彼氏の対象にはならないけれど、人当たりは悪くない。甘え上手でチャーミングな一面もあるし、ある意味世話は焼けるが憎めない存在だ。

それに引き換えとは言ってはなんだが、ASDは厄介だ。将来設計とか考え方はADHDよりは地に足がついているようでもあるが、そのこだわりの強さ、(人に対しての恨みなど)悪い意味での執着、融通のきかない頑固さ、言葉の強さ、自分の考えを押し通し人を論破しようとするところ、言葉尻をとらえて屁理屈を言うところ…あ〜!!アキヒコは明らかにこっち側だったな。

幼少期の落ち着きのなさとか、協調性のなさのエピソードを聞いて、なんとなくADHDと思ってしまったけど、「自閉症スペクトラム」というだけあって、彼にはいろんな要素が含まれていたのだ。
思い返せば、アキヒコの亡父は国家公務員のキャリアだった。でも歯を磨かない人らしい。この時点でかなりおかしい。
そしてアキヒコ自身も(親に反発して勉強をサボった結果)学歴こそ高卒だが、知識が豊富で物知りで、聞けば何でも答えてくれる歩く百科事典のような人だ。それと、こんなエピソードもあったなぁ。光景が写真のように記憶に残るって。学生の頃のテストも、勉強しなくても教科書をパラパラと見れば、得意科目は大体点数が採れると言っていた。
それにあいにくアキヒコには、ADHD特有の「人懐こさ」とか「可愛げ」はほとんどなかったな。
ドSだったし、俺様だったし…。もちろん頼りにはなったけど。

それに引き換え…とは言ったけど。
こんなアキヒコと19年付き合ってきたわけだし、逆にADHDの男性と長く付き合えるかというと、(もちろん人によるけど)彼らは浮気症だし飽きっぽいし真剣にパートナーと向き合えないし、おそらく無理だろう。どっちもどっちだなー。
メル友さんから「ひなたぼっこさん…もっといい男いますって」とメールに書かれていたけど、ほんとにいるのかなあ〜?

そういえば、日曜日にカフェで顔合わせした38歳の(ADHD疑惑のある)ネガティブくんがこんなことを言っていた。
彼の知り合いの支援者の言葉で、「世の中の人間は、程度に差があるだけで、アスペルガーか自閉症かのどちらかに分かれる」そうだ。
正しくは、アスペルガーと自閉症は被っているから、「ADHDかASDに分かれる」というのが私は正解だと思ってるけど。
なるほどね!!すごくふに落ちた。
だから私が会う人も、ほとんどグレーゾーンとかなんだ〜!
って、そんなことで納得しちゃダメでしょ😅
どっちでもいいんだけど…なるべく程度が薄〜い人であってほしい。

午後3時台の空

続編、作ってみました〜。
内容のつながりはありません💦


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