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涙と笑顔

年齢を重ねるとに涙もろくなる人が多い、ということを聞いたことがある。
「クールな姐さん」と呼ばれるほど涙に無縁だったのが、ここ数年ですっかり涙もろくなった。

ニュースを読んではウルっとし、ブログを読んではジワリジワリ目頭が熱くなり、過去の思い出がよみがえって目尻から一筋二筋流れる。楽しく笑って流れる涙、感動して流れる涙、辛い思いで流れる涙、きっかけはいろいろあるけれど。

不意に流した涙のひとつ。何を思い出したのか覚えていないけれど、外を歩いているときに目尻から一筋二筋と涙を流したときがあった。マスクをしているから誰も気がつくはずがない、と勝手に決め込んで目尻をハンカチでそっと拭っただけでそのまま目的地に向かい続けた。その後エレベーターに乗り人の波に流されて奥に立ったので、さり気なくうしろに振り返ってエレベーターについている鏡を見て愕然とした。マスクに涙が流れた筋がついている。しかも、はっきりと。急いで予備で持っていたマスクに変えた。

冷静に考えれば、当然のこと。そのときは思考回路が完全に停止していた、としか思えない。ノーメイクだったから涙が無色だったことが、せめてもの救い。

涙を流すことは決して悪いことではないし、恥ずかしいことでもない。
けれど、涙を流すよりも笑顔でいる時間を多くしたい。。

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