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うつ日記 その15

今日はこれからの話を書きます。
このタイミングで私のiPhoneは植木等のスーダラ節を流してきましたwwこんなフワッとした感じじゃないのにな。
まずは春に部署異動です。
行き先は、入院が決まった患者さんのお話を聴く所です。外来で病名や治療を告げられ、入院が決まった後に来ていただく部屋です。
以前にも働いたことがあり、マルチタスクをこなすというよりは、ひたすらお話を聴く所なので、今の心持ちには合っている気がします。上手にできるかは不安ですが、スキルを磨いていくしかないと思っています。
そこは、大きな病院の大所帯の看護職員のライフスタイルの変化に対応する安全弁のような部署でもあります。
具体的には、育休明けや、家族の介護をしている、自分自身の健康上の理由で通常の病棟業務が出来ない、など何らかの理由があって一時的に働く場所として使われています。
そんなわけで、ずっとその部署に留まる人はほぼいない所です。
つまり、私自身も「その次」を考えながら働くことになります。
まずは直近の心の安寧のためにベストの選択であります。ですが、その先をどうしよう、という悩みとセットでもあるわけです。
さて、そんなことを考えながら、今日は子宮頚がんの方の定期生検と診察のため、患者として勤務先に来ています。
まずは採血、と、採血室の前に行ってみると恐ろしい数の人がいて、私は検査室から離れたベンチに移動して順番を待ってました。
すると、目の前を同世代くらいの看護師さんが通りかかりました。
日常的な風景なのでチラリと目の端に留めてすぐ下を向いたのですが、その人が「工藤さん?」と声を発して戻ってきました。
マスクで顔が隠れているのでわかりませんでしたが、以前一緒に働いていた先輩看護師さんでした。
「なんと!こんなところでお会いするなんて!」と、お互いに驚き、夜勤明けという彼女としばらくお話をしました。
彼女は今、精神科の病棟で働いている、と言っています。
私は看護師になった時から精神科看護に興味を持っていました。でも、若いうちに出来る仕事なのだろうか、という不安もあり、外科系に進み、そのまま救急・集中重症ケアの領域で働いてきました。
彼女もそこで知り合ったのですが、数年前に部署を異動したのだと言います。
その彼女に私の現在地を話したところ「精神科で働いてみたら」と言うではありませんか。
確かにその選択肢もうっすらとは考えていました。でも、自分がうつを患った上で、そこで働くことは可能なのだろうか、と、蓋をしていたのです。
そして、もう一つ。
うちの病院の精神科は多分まだまだ旧式の「身体拘束を禁止しない」部署である、という不安です。たぶん、オープンダイアローグなんて遠い遠いところにあるだろうことは容易に想像できます。
働く以上は覚悟を決めなくてはいけない。その旧式に飲み込まれず、変える気持ちを持ち続けて目の前の人に関わることが私に出来るだろうか。
春の異動はほぼ決まったので、今すぐ精神科に行くことは無いのですが、その次の候補として考えていく日々が始まるのだと思います。

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