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オンライン演劇雑感

なんかものすごく久しぶりにnote書きます。
どうしても書きたくなったから。

最近ハマっているものに「オンライン演劇」というものがありまして。
いろいろな試みがなされている中で、私のお気に入りは「劇団ノーミーツ」なので、それしかちゃんとは観ていないので、かなり偏った雑感であることをご了承ください。

劇団ノーミーツはフルリモート演劇をする劇団で、現在までに長編作を二つ世に送り出しています。第1作の「門外不出モラトリアム」があまりにも素晴らしかったので、第2作「むこうのくに」も2公演分のチケットを買い、本日初日の夜公演を観劇いたしました。

ネタバレはありませんが、いろいろ書きますので、観てから読むか、読んでから観るかは各自のご判断で。

まずは私がなぜ「門外不出モラトリアム」をそんなに気に入ったのか、というところから。

いくつかの要素があるのですが、今一番「ここ」って思うのは役者さんがそれぞれの個性を出しつつも演技の質感を揃えてきたところですね。これってリアルの劇場公演でも私にとってはとても大切な要素です。
そしてその質感の揃え方に「フルリモート」「Zoomで演劇をする」という自覚が含まれていたことが驚きだったのです。どうやってやったんだろ。

説明が難しいのですが、全員が物語の設定である「フルリモートの世界に住まざるを得なくなった時代」をちゃんと生きてる感じだったのです。全部がZoom上で進行しているのにそこに違和感が無い。これってすごいことだなと思います。脚本もすごいし、全員がその世界観を理解して演技の質感をちゃんと揃えている。気持ちいいんですよ、本当に。こんなことできるんだ、という驚きしかなかったです。

さて。
なんでこんなにここを力説しているかというと、「むこうのくに」にはそこが無かったからです(涙)。
これもまたリアルの演劇でも起こり得ることなんですよね。

一人一人は誠実にお芝居をされている。味のある演技もそこここにある。でも質感が揃っていない。それは多分世界観の理解が不十分またはばらついている、ということなのだろうと思います。
私は別に演劇のプロでもなんでも無いので、本当に通りすがりの一個人の感想を綴っているだけなんですが。
今までなら理解しやすかった物語の世界観が、「フルリモート」という変数で急に難しくなってしまった感じがします。第1作は奇跡的にそこを超えてきたんです。

実は他のいくつかの「リモート演劇」でもそれが起きているのを見てしまったのです。でも、仕方ない。こんな「ニューノーマル」誰も体験したことないんですから。

リアルで会ってお稽古したら質感揃えるのはフルリモートよりは楽だろうな、と思います。なんでしょうね。空気を共有するって意外と大切。

私はオンラインBarをやっていて、オンラインでも空気を共有できるとは思っていますが、難しいなぁ、と日々感じているので。

「むこうのくに」もう一回観ます。
回を重ねて質感が揃ってくることを期待しつつ。
これからもノーミーツさんが果敢なチャレンジを続けてくださることを願いつつ。

【追記】公演三日目の夜、物凄い角度で進化した舞台を目撃しました。早くネタバレを含む感想が書きたい!





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