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なきっつらにくだけねこ

なきっつらにくだけねこ

悲しい事があっても後から嬉しい事もあるのだというたとえ。

*稲村さんの解説*
ある日、山からお腹を空かせたカラスくんが、縄張りにしていた公園に食べ物を探しにやってきました。すると別の意地悪なカラスがその場所を占拠してしまい争いになりました。頭のいいカラスくんは話し合いで解決しようとしましたが、意地悪なカラスは話も聞かず襲いかかってきました。争う気がなかったカラスくんは縄張り争いに敗れ、大切な餌場を失ってしまい、えんえんと泣いてしまいました。

そこにさっきまでお昼寝をしていたくだけねこがあらわれて「どうしてないてるのにゃ?」とたずねました。するとカラスくんは「お前にはまだ分からない。この自然界には、それはそれはとてもとても厳しくてつらい掟があるんだ」と言いました。するとくだけねこは「おきて?おきてってなににゃ?おかきならあるにゃ」といってカラスくんにおかきを差し出しました。カラスくんは「くだけねこって、いつもとぼけているが、ほんとはとても心の優しい奴なんだな」思いました。そしておかきを受け取ってくだけねこに一礼をし、山に帰りました。

カラスくんが最初くやしくて流していた涙は、山に帰る途中くやし涙から嬉し涙に変わったんだとさ。

<本来の使い方>
泣きっつらに蜂
トラブルがあって泣いているところにさらに蜂が飛んできて刺されてしまう様子から、悪いことが立て続けに起きるというたとえ


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