通訳キャンプ!
今日は大学のサークルで、通訳キャンプをしてきました!
まあ、今はコロナ禍でキャンプなんてしようものならストップかかるので、本当の意味ではキャンプなどできなかったのですが、9時から15時まで、間休憩や換気を挟みつつ、10名のプレゼンを通訳しました。
その前に大学のサークルで通訳って何?という方もいらっしゃるかもしれません。僕らは神戸市外国語大学で活動している通訳勉強会(ISG)です。2019年、USJの社内通訳をしながら大学院に入学した時に設立した団体で、今年で活動3年目になります。最初は2名しかメンバーがいなかったのに、今では15名ものメンバーがISGのLINEに登録してくれています。
そんな今日は、先日興味がありますときてくれた学部一年生が二人、見学に来てくれました!僕はそれだけでも嬉しくて。んで見学後に「ISGに入りたいです!」と言ってくれたのはもっと嬉しくて。年齢的にはものすごく離れているのですが、それでも学生が興味を持ってくれるコンテンツをISGが提供できていることが僕は嬉しくて、今もこうやって学生と通訳しています。
今回の通訳キャンプでは10名が日本語、英語、そしてスペイン語でプレゼンをし、その後の質疑応答まで全て通訳し切るという、かなりゴリゴリな課外活動です。
そしてスペイン語のプレゼンの時はなんと、スペイン語→英語→日本語に通訳するという、業界でいうところのリレー通訳を練習してみました。これはISG初の試みで、うまくいくか正直不安だったのですが、スペイン語担当の二人が本当によく頑張ってくれて、3言語でプレゼンを楽しむことができました。後で聞いてみると、スペイン語から英語に通訳できるのは二人しかいなかったので通訳が集中してしまい、相当脳に負担がかかったそうです。そうだよね、ごめんね。
通訳キャンプの原形は、神田外語大学の柴原先生による通訳合宿です。僕は学部生の時に神田外語大学と交流する機会に恵まれまして、そこから通訳合宿がある度に呼ばれてもいないのに神戸からわざわざ東京に参加しにいくというくらい、好きな活動でした。
友人から聞くところによれば、今は柴原先生が通訳合宿をしようと思っても参加者がいないのだそう。なんと残念なことだろうと思います。そういう意味で、僕が通訳キャンプをやろうと言ったら10人も集まってくれるのは、人に恵まれたとしか言いようがないですし、学生の皆さんには感謝感謝です。
通訳キャンプのトップバッターは、私でした。35になった今、「20歳の時に知っておきたかったこと3選」(どこかで聞いたことがある題名ですね笑)というお題で日本語でプレゼンしました。私の発言を全て、ISGメンバーが英語に訳していくのです。
そこからは大学のゼミについて、スペイン紹介、英語学習とYouTube、2021年の総括、ヨーロッパ旅行の旅程、オーストリア留学、外国語劇(神戸外大の伝統行事)の体験談、ジャーナリズムの将来像、日独関係の導入など、実に幅広い分野のプレゼンを通訳していきました。
ですがこれらISGメンバーが全て手作りで作ったプレゼンで、お金をかけて外部の講師を呼ぶとかそんなことはしていません。お金を払ったと言えばみんなの集中が切れないようにコーヒーとお菓子を買ったくらいです(笑)。
大学院の修士論文では通訳教育について研究しています。その結論として、やはり通訳するための環境作りが非常に重要だということです。大学生にとって簡単すぎてもいけないし、逆にプロの通訳者がするような専門的な内容はまだ早いかも。そういうことを考えると、学生が興味関心を持っていることをプレゼンしてもらい、それらを通訳するという設定にすれば、全ての学生が何らかの言語活動を行えるし、何より楽しいだろうと思うのです。
9時から昼休憩までは比較的順調に進みました。ですが昼食後は画面が固まったり集中力が切れてきたりして、学生の疲労が目に見えるようでした。僕は「はい、みんな起立!」と言って眠気覚ましに体操してもらいました。うち一人は勝手によさこいを踊り出しましたが(笑)。
最後のプレゼン通訳が終わった時、みんなが「終わったー!」と思ったことでしょう。本当によく頑張りました!というわけで、私からのプレゼントとして歌を一曲お届けしました。
この曲はHoobastankのThe reasonという曲です。今の大学生は2000年代生まれなので、軽音楽部でない限り当時のHoobastankはほとんど知らないかもしれません。ですが世代の違う音楽を知ってもらうことも勉強だと思って、敢えてこの曲を選びました。One Directionとかそういう曲の方が知っている学生は多いのですが、まあそれは次の機会にということで。いずれにしてもこの曲はめちゃめちゃ泣けるので、是非とも聴いてみて下さい!
最高ですよね。「今から歌うよ!」と言ったら「イェーイ!」と盛り上がってくれる学生がいることって。普通はこんなこと滅多にないと思います。30代になると社会人も慣れてきて色々なことに冷めてくるものですが、学生と一緒にいるとそういう冷静な環境から離れて、それこそ10代の気持ちを忘れずにやりたいことができるというか。学生と一緒にいて最高なのはそういうテンションにさせてくれることですよね。
というわけでISGの通訳キャンプ、無事終了しました!
解散後は設立メンバーの同級生と爆盛りラーメンで締めました。それから30分ほど二人で散歩して、学生生活のこと、恋愛のこと、これからのことを好きなだけ語り合いました。コロナ禍の今、同級生とこうして歩きながら当てもなく話すなんていうことは、かなり贅沢な行為になってしまいました。「コロナ前は、ほとんど毎週語り明かしていたのにね」なんて口に出すと寂あの頃が急に恋しくなってしまいました。
ISGの中でも僕たち大学院生メンバーはこの3月で修了(予定!)ですが、これからも繋がっていようねと約束して今日のところは別れました。今日は本当に充実した最高の1日となりました。
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