「私はヨーコ JAL17期生」

 CAだけでなく乗員も制服は貸与されたもので退職、あるいは地上職へ移る時には返さなければならない。つまり私物化は不可能だ。
 ところがある時、浅草の古着屋でパイロットの制服が吊るしてあるのを見た、と言う人に会った。
 「本当にJALのだった?」
 「ああ、間違いなく。友達にJALのパイロットがいるからすぐにわかった。質屋だったよ」
 動機はともあれ、制服を入質した後はどうしたんたろう。盗まれた、とでも報告して新しく貸与してもらったんだろうか。
 制服というのは、仕事着だ。
 仕事から自由になると着ていたくない。私物化など考えもつかない。
 だが・・・、JAL CA 時代のエッセイ発刊に際して、発売記念パーティをやろうという話が出版社から出ていて、エンドーさん、当時の制服を着て登場してよ、と言われ、取っておいてもよかったかな、とチラとは思った。体型はほとんど変わっていない。
 
 


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