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9回裏2アウト、ランナーなし

9/26、DREAMリリース
早いものであれから1ヶ月半が経った
11/6、今日はいよいよエントリー締め切り日
自分にとって、9回裏の2アウトまできた

甲子園で優勝できるチームにする

マーケリーダーになったとき、僕に与えられたミッションは
東日本でDREAMのエントリー者をより多く集めること
これを甲子園で優勝することとすれば、僕は監督として、東日本支部というチームを甲子園で優勝できるチームにしなければならなかった。甲子園で優勝できるチームにするためにはまずみんなが野球を知らないといけない。DREAM夢来でいえば、DREAMについて知ることだ。
でもこれが大変だった。
なぜなら僕もDREAMをよく分かっていなかったからだ。
甲子園で優勝するようなチームを作ろうとしている監督が野球をやったことがないのだ。
そんなのチームになるわけがない。
だから自分なりにDREAMについて必死に知ろうとした、DRAEMの魅力は何かを考えた。
そしてそれをみんなに伝えようとした。
でもそう上手くはいかなかった。

みんなに野球ってこんなに楽しいんだよ!野球やろうよ!
そういってもみんなが野球に興味を示してくれるわけではない。
元々野球をやっていた人、興味を持ってくれている人もいれば、見るのは好きだけどやるのは嫌な人、全く興味がない人など様々だ。
でもそんなのは当たり前で、そんな中でみんなを一つの方向に、DREAM夢来に向かっていけるようにすることが監督としての僕の役割だった。
そのためにDREAMの良さだったり魅力だったりをみんなに伝え続けた。
そうすれば少しずつでもみんながDREAMに向き合ってくれるようになると思ったから。

毎週の定例ミーティング、山梨の河口湖合宿
「くぼだいのおかげで頑張ってみようと思えた」
そんな言葉が聞こえて嬉しかった。
自分のやってきたことに意味はあったんだと思って。
いける、これはいけるぞ。そんな手ごたえがあった。
みんながDREAM夢来しよう、がんばってみよう
そんな想いを持ってくれるようになったと感じたから。
あとは作戦を練って練習を積めば、試合に勝てるようになる。
そう思っていた。

試合に勝てない苦しみ

合宿直後に感じていた手ごたえや自信みたいなもの、
それはだんだんと薄れていき、やがて焦りに変わっていった。
結果が出ない
数値が伸びない
声かけを頑張ってくれている人がいるのに数値として結果が出ない
それが申し訳なかった。
みんな必死に頑張ってくれている
みんな必死に練習している
それなのに勝たせてやれない
監督としてつらかった。
声かけは正直つらいことの方が多いだろう。
冷たくあしらわれることも、無視されることもあるだろう。
それでも何とかエントリーしてもらおうとみんな頑張ってくれている。
どんなやり方をすれば、どんな戦略を練ればもっと結果がでるのか、
ひたすら壁にぶつかった。

そしてだんだんと、自分がリーダーであることにも自信をなくしていった。
監督である僕より野球を知っている人もいるし、野球が上手い人もいる。
そんな中で自分が監督を務めていていいのか、
自分よりももっとチームを勝たせることのできるような監督がいるんじゃないか、
もっとみんなを引っ張れる、頼りになるリーダーがいるんじゃないか、
そんなことばかり考えるようになった。
考えれば考えるほど動けなくなった。
いくら考えたって数字は伸びない
そんなことは分かってる
だけどどうすればいいのか分からない
頭を動かすよりも手を動かせ
そう自分に言い聞かせても、手が動かない
もう何をやってもうまくいかないような気がした。

それでも、いっさ、ゆい、マーケのコアメン、そしてひがしゅん、よっぴに助けられながら、何とか走り続けた。
毎日LINEを送り続けた
毎日動画を撮り続けた
毎日数字と向き合い続けた

数字とのにらめっこ

想えばこの1カ月半、毎日毎日数字と向き合ってきた
朝起きては数値をチェック、授業中も数値チェック、夜寝る前にも数値チェック、バイト中でさえスプシをこっそりのぞいていた。
頼む、伸びていてくれ
そう思いながら何度も何度もスプシを開いた。
数字が1人でも増えていれば心の中でガッツポーズをして喜び、
変わっていなければ落ち込んだ。
頭の中は常に数値のことでいっぱいだった

なぜそこまでして数字を追い求めるのか
それはこの学生支部の活動がただの遊びじゃなく、本気で取り組んでいることを示したいから。
「目標は達成できなかったけど、俺たち頑張ったよな」
そんなのは学生のおままごとでしかない、それは社会では通用しない。
社会では結果がすべてだ。
TABIPPO学生支部は本気で頑張れる集団だと思う。
だからこそ数値という形で、何としても結果を残したい。
俺たちはただの慣れ合いじゃなく、本気でぶつかり合っていることを証明したい。
そして目標を達成したときの喜びをみんなで味わいたい。
ただその一心だった。

野球は9回2アウトから

この言葉は野球をやっていた人なら誰もが聞いたことがあるだろう。
9回2アウト、あとアウト1つで試合終了
それでも、最後の一人がアウトになるまであきらめるな
そして野球は不思議と9回2アウトからの逆転劇があるものだ。
あと一人アウトになれば負けが決まる
そんな状況からランナーが1人出て、そこからもう一人、また一人と打線がつながり逆転勝利を巻き起こす。

9回裏2アウト、ランナーなし
まさに今の俺たちと同じ状況
絶体絶命のピンチ
でもまだ試合は終わっていない
最後の一人がアウトになるまで、
今日の23:59、日付けが変わるその瞬間まで
何が起こるか分からない
野球の9回裏からの大逆転も、一人のランナーから始まるように
一人のドリカム達成から何かが起こると信じて
さあ、ラスト一日
やらない後悔よりやって後悔


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