吉田誠治先生に教わる模写のコツ!イラスト学習者が気になる23個の質問に回答!
京都芸術大学 通信教育部 イラストレーションコースでは毎年pixiv高校生イラコンとのコラボイベントとして夏期特別講習を開催しています。
夏期特別講習には本学イラストレーションコースの講師も参加し、イラスト初学者のさまざまな悩みに応えてくれています。
「どのような講師が本コースに在籍しているのか知りたい」という方に向けて『pixiv高校生イラコン2022夏期特別講習』の様子をまとめました。ぜひ動画と一緒にお楽しみください。
写真からライティングを学ぼう!by 吉田誠治先生(1:15:56〜)
吉田誠治先生ってどんな人?
1999年にゲームのグラフィッカーとしてデビュー。最近はイラストレーターとして本を出版したり、『建築知識』の表紙を描いたりしています。Twitterでは背景のハウツーをメインに発信中。
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今回のワークでは何をやるの?
背景グラフィッカーの吉田誠治先生には、「よりリアルな絵」「伝わる絵」の描き方を教えていただきます。講義のあと写真模写のワークをします。
写真を模写するときのコツを教えて(1:20:07〜)
吉田誠治先生が過去に描いた作品を例に、背景画を描くときのコツを教えてくれました!
【写真のどこを見たらいいかわからない人へのアドバイス】
写真を模写するときのポイントは2点です。この2点を意識して写真を見るようにしましょう。
一部を切り抜いても成立するような絵にすること。
自分の感情や写真から感じ取ったものを絵に表すこと。
吉田誠治先生:第一印象で印象づける絵にするためにはシルエットが大事です!絵は見た瞬間におもしろいと思わせなくてはいけません。見た瞬間にこの絵で何が言いたいのか伝わらない、見た人が迷ってしまうような絵では良さが半減してしまいます。
【「伝わる絵」にするコツ】(1:27:45〜)
以上を踏まえて「伝わる絵」にするコツを教えてくれました。白黒にして比較すると、光をどのように調整したのか、強調したいポイントはどこなのかが、わかりやすくなりました。
吉田誠治先生:この写真の場合、踏切やトンネルのコントラストが強くなっていて、そちらに注目してしまいます。明暗の強い場所には人間の目が自然と向かいがち。そのため、私は意図的に写真の中に見せ場を作り、そこに注目してもらうようにしています。
私の絵の場合は人物にだけ注目してほしいわけではない。なので、あえて背景にも目が行く描き方をしています。ただし、通常は1つの絵に複数の見せ場を作るのは避けるべきです。人物にのみ注目させる描き方が一般的です。
この写真を見ると影が強調されて、どこを見ていいかわからないものになっています。写真では「見えなくていい箇所」(視線がいかなくていいところ)にコントラストが大きくなってるので、私のイラストではその部分のコントラストを抑えています。光の向きや影の濃さを調整することによって人の視線を誘導しましょう。
【明暗のシルエットを考えるコツ】(1:31:04〜)
別のイラストを見ながら、木漏れ日の美しさをどのように表現したのか解説してくれています。
吉田誠治先生:「明るいところと暗いところの対比」と「シルエットが気持ちよく見えるか」が大事です。影のシルエットで絵の印象が大きく左右されます。
光を当ててモノのシルエットを際立たせることで、そのモノが一目で分かるようになりますね。絵を見る人は、「何が描かれているか」ではなく、「何を伝えたいのか」というメッセージに集中できるのです。迷いなくモノを認識できるようにすることで、絵から感情が伝わりやすくなります。「モノが何であるか」に迷わせてしまうと、絵からのメッセージが十分に伝わらない可能性があるので、注意が必要です。
ワーク&質疑応答(1:46:00〜)
実際に吉田誠治先生が模写をしながら背景画のコツを教えてくれました!
【模写するときのコツ】
①ファイルをコピーして、同じものを2つ並べます。
②コピーしたものを塗りつぶします。
③新しいレイヤーを作成し、縦横に約4本ずつのグリッド線を引きます(グリッドの幅は適当で構いません)。
吉田誠治先生:数学的に模写すると、ものごとの動きを捉えることができるようになります。最初の段階では影の色は大事ではありません。光が当たっているところ、当たっていないところを理解することが1番大事です!
この段階で画面から少し下がって目を細めて見直してみるのも大事です。色が濃いかな?薄いかな?とチェックしてみましょう。
【背景画を描くときのコツ①】(2:04:06〜)
太めのブラシを使って、スポイトで近くの絵の色を拾って、置く。それを繰り返すと、画面が滑らかになります。色を混ぜながら塗っていくので画面の解像度が上がった感じがしてきます。(動画内ではブラシの不透明度を60〜70くらいを使って塗っています。)
【背景画を描くときのコツ②】(2:07:33〜)
人工物のはっきりしたエッジをラフな段階でも描いておくと、解像度が高まります。そうすることで、モノが何であるかが分かりやすくなり、メリハリが生まれます。
コントラストがはっきりしている部分しか基本的に見られないので、そこだけこだわって描いたらOK!たとえば3箇所くらいの葉っぱを丁寧に描いたらそれ以外が雑でも大丈夫です。
葉っぱを描く際には、明るい箇所ではなく暗い箇所から描くことをおすすめします。そして、最後の仕上げとして1番明るい部分を描いていくと良いでしょう。また、葉っぱの先端の尖った部分を丁寧に描くことが大事ということもお忘れなく!
質問回答(1:15:56〜)
視聴者からの寄せられたたくさんの質問に答えてくれています。普段気になっている質問があればその部分だけでも視聴してみてください。
【質問】この絵はどれくらいの時間をかけて描き上げましたか?(1:30:12〜)
【質問】資料の写真を用意するとき意識していることはありますか?(1:37:06〜)
【質問】おすすめの参考資料は?(1:38:02〜)
【質問】背景画を描くようになった時期と経緯は?(1:39:37〜)
【質問】質感によってペンを使い分けていますか?(1:40:18〜)
【質問】明暗のシルエットはどの段階で決めますか?(1:41:25〜)
【質問】ラフと線画でイメージと違ってしまうことがあります。改善方法を教えてください。(1:42:45〜)
【質問】レイヤーは何枚使っていますか?(1:43:26〜)
【質問】色塗りの際は写真からスポイトは使いますか?(1:44:44〜)
ワーク&質問回答後半(1:46:00〜)
実際に吉田誠治先生がゼロから描きながら背景画のコツを教えてくれました!質問回答は2:24:02〜から始まります。
【質問】植物を描くときは素材ブラシではなく一つひとつ葉っぱを描いた方がいい?(2:24:14〜)
【質問】絵をどこまで書き込めば完成なのか基準が知りたいです(2:24:58〜)
【質問】パースの練習方法は?(2:25:35〜)
【質問】大量の写真をどこに保存してますか?(2:26:05〜)
【質問】彩度と明度の調整にコツはありますか?(2:26:49〜)
【質問】「こういう絵を描きたい」と思ってから写真を撮りますか?(2:27:39〜)
【質問】写真の保存形式は何にしていますか?(2:28:00〜)
【質問】人物と背景の馴染ませ方を知りたい。人と背景どちらを先に描いてますか?(2:28:32〜)
【質問】絶対受賞したいです!どうしたらいいですか?(2:30:41〜)
【質問】ペンやブラシの使い分けのコツはありますか?(2:32:32〜)
【質問】模写は他の人のイラストでもよいのでしょうか?(2:33:25〜)
【質問】建造物を描くときのコツはありますか?(2:34:35〜)
【質問】建物を塗ったときどうしてものっぺりしてしまのですが…。(2:37:36〜)
【質問】他の人と比べて落ち込んでしまいます…。(2:37:56〜)
応援メッセージ(2:43:20〜)
30分〜1時間ずつ、日々模写をするだけでもかなり上達すると思うので、夏休み期間にぜひトライしてみてください。
モノクロでの模写がおすすめです。明暗で捉えてみる、良い練習になりますよ!描き続けてくるとだんだんわかってくると思います。好きなモチーフを使って練習し、他の人の絵を見て分析しましょう。
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