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機能多くない?Claudeのスタイル・Profile Preferences・Projectsの使い分けを考える

「AIの設定が多すぎて混乱しているKey君です」 生成AIの設定項目が増えすぎて、どう使い分ければいいのか悩んでいませんか?先週、Claudeが新機能をリリースし、モデルの挙動を制御できる箇所が3つまで増えました。混乱するのは当然かもしれません。
以下の表で、それぞれの機能の特徴をまとめてみましょう:

類似機能の違いの整理


今回は似たり寄ったりする三つの機能の使い分けについて、公式ドキュメントと共に解説していきたいと思います。

スタイル指定

スタイル指定については他の記事で詳しく紹介されているため、ここでは私の個人的な使い方を中心に説明させていただきます。
私の場合、箇条書きを使って欲しくない場合は「Explanatory」か「Formal」を選択します。時には「ゆっくり解説」や「2chスレッド風」で気分転換します(笑)

2ch風スタイル

公式ドキュメントでは、以下の場合にスタイル指定を使用することを推奨しています:

  • Adjust the tone and format of Claude's responses(Claudeの応答のトーンと形式を調整する)

  • Switch between different communication styles (e.g., concise for quick answers, explanatory for learning)(簡潔な回答や詳しい説明など、異なるコミュニケーションスタイルを切り替える)

  • Create custom communication patterns based on your own writing(自分の文体に基づいたカスタムのコミュニケーションパターンを作成する)

個人的な理解では、「スタイル指定は内容そのものに影響を与えるべきではない」と考えています。あくまでも口調とフォーマットの調整に留めるべきでしょう。

Profile Preferences

Profile Preferencesは、非常に分かりにくい機能です。
そもそもこの機能の名称をどう訳すべきかが不明です。直訳すると「個人的な好み」や「プロファイル環境設定」となりますが、どちらもしっくりきません。
また、この設定はChoose Styleのところで閉じることも可能です。
公式ドキュメントでは、以下のような情報を記載することを推奨しています:

  • Your preferred approaches or methods(好みのアプローチや手法)

  • Common terms or concepts you use(よく使用する用語やコンセプト)

  • Typical scenarios you encounter(よくある状況や場面)

  • General communication preferences(一般的なコミュニケーションの好み)

これを読んでも、まだ抽象的でわかりにくいですよね(笑)
最も分かりやすい例が「プログラミング言語はTypeScriptが好き」という。
でも、ここが実は生成AIを使うとき最も面白い部分の一つではないかと先ほど気づいたので、後ほどシェア。

Projects

Projectsは、元々ChatGPTのGPTsを参考に作られた機能だけあって、比較的わかりやすい機能です。最近では、GoogleもGemsという類似機能をリリースしており、AIプロダクトがこぞって導入を進めている機能でもあります。 「プロジェクト」という言葉自体が会社でも一般的に使用される用語であり、その定義は「明確な期限や目標に伴う一連の行動」です。ここで重要なのは、期限や目標が明確に定められているという点です。
先ほど解説したスタイル指定やProfile Preferencesとは大きく異なる特徴です。なぜなら、これらの機能には具体的な期限や目標が設定されていないからです。
また、Projectsのもう一つの大きな特徴は、大量のコンテキストファイルをアップロードできる点です。
明確な期限や目標が分かれば、私はProjectsを切ることが多いです。

使い分けはどうすればいい?

三つの機能の使い分けを考える上で最も重要なのは、Profile Preferencesのコンセプトを正しく理解することです。
私の考えでは、この機能はChatGPTのメモリに似ています。ただし、大きな違いがあります:

  • メモリは会話から自動的に学習されます

  • Profile Preferencesは自分で入力する必要があります

この機能を使いこなすには「自己分析」が大事です。就活でやっていたアレですね(笑)
具体的には以下のような点について考える必要があります:

  • 自分はどのように物事を考えているか?具体的?俯瞰的?(世界を理解する方法論)

  • 自分が無意識的にいつもどのような質問を聞くことが多いか?(思考の癖)

  • どんな説明方法が自分にとって理解しやすいか?(情報の受け取りスタイル)

スタイル指定に関しては、誰が使っても違和感がありませんが、Profile Preferencesは注意が必要です。あなた以外の人が使うと「変」な結果になる可能性が高いのです。
例えば、私の場合は:

  • レシピを聞く時、お酒(ワイン中心)とのペアリングを意識する

  • ブレインストーミングする時、簡潔だが大量のアイデアを考える

  • 歴史的なエピソードを伴う説明が好き

  • 哲学的な思考・用語を好む

  • 物事を全体的、構造的に捉える

  • 抽象化し、本質を捉える

例えば、これらの設定で「シチリアの白ワインに合う鶏むね肉のレシピ」を聞くですね。

本質や歴史がついてきた!

どうでしょう?変に思いますか?あなたならどういうのが好き?

終わりに

Claudeが似たような機能を提供することは、一見不親切に感じるかもしれません。しかし、理解してみると方向性が異なり、それぞれに意味があることがわかります:

  • 汎用性:Projects → Profile Preferences → スタイルの順で上がっていく

  • 口調やフォーマットに関する情報は、なるべくスタイルに寄せる。Profile PreferencesとProjectsには基本的に書かない

  • Profile Preferencesには、あなた個人の思考の型を書く。ここの解像度を上げるには日々の自己分析が必要で、逆にこれがしっかり書ける人は自己分析力が高いと言えます

これらの機能を適切に使い分けることで、よりスマートなAIユーザーになれますね(笑)。

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