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とうとう完結

自作品の物語『奏』が、本日とうとう完結しました。
思えば高校に入る前からノートに書き始めて十年以上経ってしまいました(笑)
主人公たちは高校生で、作者も同じように年を重ねていくかと思いきや、気づけばあっという間に年を追い越して大人になっていました。

ノートに書いていた時に読んでくれていた友達たちとも高校が離れ、大学進学とともにさらに疎遠になり、物語の続きを読んでくれる人もいなくなりました。
小学生、中学生の時は夢中でノートに書き綴り、1日に数ページなんてザラだったのに、いつの間にかそんな時間も減ってしまっていました。
もちろん部活動や学校行事、受験と慌ただしかったせいもあるのですが。
それでも、思い立った時に書いたり(描いたり)することはあって、不定期ではあるものの細々と物語づくりは続けていました。

誰より私自身が物語を見届けたくて。どうしても書きたいシーンがあって、それを迎えるところを見たくて。
ここを書くために今まで書いてきたのよ!そんなところが絶対ある。途中で飛ばしてそこに行くことはできない。
そしてたまに、こんな流れじゃなかったはずなのに!?というのも出てくる。

小学生の時から書いていた物語は、十五年後にようやく完成しとんでもない長さとなりましたが、『奏』もまたその一つに仲間入りとなりました。

執筆もノートからPCへと変化し、丁度Web掲載媒体が広がっていた頃、興味本位で私も何か載せてみようか?と思い立ちました。
新しく創作しようとしたら、きっとそれを考えているうちにまた時間が過ぎていくだろうな……じゃあ今までに作ったのは?
そう考えて、もう読者がいなくなってしまった物語たちを引っ張り出してきました。

また誰かが読んでくれたら嬉しいな。
そう思いながら、未知の世界であったWebに投稿したのを覚えています。
誰か一人でも読んでくれたら私は続きを書ける。自分が読みたいという気持ちも大きいけど、それ以上に書き続ける力になる。

『奏』という作品は、音楽をきっかけに繋がって成長していく高校生たちのお話です。
私自身は習い事として数年ピアノをしていただけなので、お恥ずかしながら音楽に詳しいわけではありません(よくそんな知識がない状態でお話を書き始めたなと思いますが、さすが中学生ですね)。
それまでに書いていた創作はファンタジー色のある戦いものが多かったのですが、こちらは本当にほのぼのした学園ものになりました。
むしろそんな何気ない毎日をだらだらと書きたくて始めた物語とも言えます。

そして掲載から早数年。
だんだんと長くなる話数。さすがに50話を超えた辺りから、このままでは最後は読者がいなくなるのでは?と少し不安にもなりました。
別に劇的な展開が起こるわけもなく、至って平凡な日常物語だったので……。
執筆ペースは基本、月1更新(たまに大遅刻)。長さはまちまちですが、1回の更新で7000文字以上は書いていたような気がします。

でも、アクセス数を見ると誰かが見に来てくれた跡が残っていて。
それを見る度に、これは書かなければ!と気持ちを奮い立たせることができました。
本当にありがとうございました。とても励みになったし、本当に嬉しかったです。

最後の「おわり」という単語を記した時の、達成感と少しの寂しさ。
短編では味わえない、何とも言えない気持ち。
本当にこれで良かったのかという気持ち。
きっと数年後に読み返して、やっと腑に落ちるのでしょう(もしかしたら落ちないかもしれませんが)。

まだ本編にねじ込めなかったエピソードをこれから執筆していくつもりなので主人公たちとお別れというわけではないのですが、とりあえず一区切りです。
ともあれ最後まで書き切れたことに安堵しています。

過去の自作品を読み返す度に、昔の私が書いたやつの方が面白くない?と思ったりちゃんと書いてるな、と思うことがあります。
そしてそれは、今の自分への自信に繋がっています。
きっと私はこれからも書いていくんだろうなと。上手い下手は置いといて。

『奏』もそんな、私を支えてくれる作品の一つになってくれるんだろうなと感じています。

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