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SIGMA fp L を1週間使ってみたら

 結論から言うと、最後までなついてくれませんでした。気難しいカメラです。


 あれだけFUJIFILMガーとかX-Pro2ガーとか言ってる僕がなぜfp Lを使うことになったかというと、bird and insectの林さんからありがたいことに貸していただけたからです。あの林さんが使っていたということで、めちゃめちゃ緊張しながらシャッターを切ってました。

 そして気がつきました。「使いづらい…?」Pro2に慣れていたのもあり、ハード面ではやはり手になじまない感じがしました。そのあたりの感想もふくめ、感じたことを書いていきます。[○→メリット、△→デメリット]


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1.○:画素数は選択肢だった

 あくまで僕の考えですが、トリミングはどんどんしていった方がいいと思っています。もちろん、現場でベストの構図をおさえられたら一番ですが、必ずしもそうではないことが多いです。例えるなら、現場で一回目のシャッターを、帰ってきてパソコンに取り込み編集するときにトリミングをして二回目のシャッターを切る感覚でしょうか。その点で、6100万画素のセンサーを持つfp Lはトリミングのできる幅が広がり、よりベターなアウトプットができるようになったと感じました。トリミングの例をあげてみます。


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↑ 撮って出し / 編集後 ↓ 

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 40mm単焦点しかなかったので距離が足りず、撮影の段階では中途半端な構図になってしまいましたが、大胆にトリミングすることで要素を整理できました。


 もう一枚。

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↑ 撮って出し / 編集後 ↓ 

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 見てわかるように道路の向こうを撮っている状況ですが、なにせ40mm。距離が足りません。かといって道路の真ん中で立ち止まるわけにもいかず。これは撮影の段階からトリミング前提でシャッターを切りましたが、壁のディテールなどもちゃんと残っていて感動しました。画素数の多さのメリットです。


2.○:クリアなハイライト、ねばるシャドウ

 個人的な話になりますが、フルサイズ以上のカメラを持ったことがありませんでした。APS-Cでも十分なんじゃないの?そう思っていました。しかし、物理的なセンサーの大きさは、光の条件が悪いときにこそ、効果が発揮されることを学びました。

 編集のビフォーアフターを載せます。

スクリーンショット (1)

 ハイトーンよりの絵作りがしやすい気がしました。ハイライトに嫌味がなく、すっきりしてると感じます。


スクリーンショット (2)
スクリーンショット (3)

 喫茶店の中で難しいミックス光の条件での写真です。ISO800まであげて撮っていますが色乗りもよく、古き良き雰囲気を出すことができました。


スクリーンショット (4)

 日が沈んだあとのブルーアワーでの一枚です。水たまりに写る月にピントを合わせました。周りの暗いところの情報も残っていてお気に入りです。


3.△:わがまま要素はハード面に

 ここまで良いところをあげていきましたが、唯一にして最大の弱点は操作性だと感じました。使っていくうちに慣れてくるのかもしれませんが、たった一週間では慣れるのは厳しそうです。具体的に書くと、


・外付けファインダーのアイセンサーがなく、のぞくたびにスイッチを切り替える必要がある
・カメラの電源が右手では届かない位置にあり、起動に少し手間取る
・電池持ちがわるい
など

 あくまで僕の使い方に合わないというだけで、工夫次第では解決できるのかもしれませんが、操作性抜群のX-Pro2を使っていたのでなおのこと気にかかりました。


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4.総評:すぐ必要ではないけど…

 今すぐ必要かと言われれば、答えはノーです。ただ、出てくる画からは今までには感じたことのない、作風が広がる可能性を感じました。近い将来、お金に余裕が出てきたらいつの間にか手元に…なんてこともありそうです。またfp Lに限らず、フルサイズ以上のカメラに興味を持つようになってしまいました。笑

 使い方次第ではかなり活躍するカメラだと思いますが、僕の力不足です、魅力を引き出しきることができなかったです。


5.作例

 何枚か作例を置いておきます。編集しているので参考までに。

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 最後までご覧いただきありがとうございました!





 浮気してごめんね!Pro2。

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