いけにえと雪のセツナをただただ耐えた感想(ネタバレ有)
※この記事は以前筆者がふせったー(fusetter)の追記にこのゲームをクリアしたときのやりきれない思いの丈を綴ったものを一部加筆修正したものです。酷評してます。ネタバレ有注意。あくまで一個人の感想です。ちゃんと自分で定価で買ってエンディングまで見たので許してほしいです。クリアしただけなのでサブイベなどはやっていません。やる気起きません。
――とりもどそう、ぼくたちのRPG。というキャッチコピーに惹かれ、当時特にやりたいゲーム(RPG)がなかったので購入しました。定価のはずなのになんかちょっと安いな?と思いましたがまあいいか!と新しいゲームを買うとき特有のワクワク感の前にそのような違和感はあまりにも無力でした。
プラットフォームはPS4です。Vita版も出ていますがそっちは読み込み地獄らしいですね。
【良かったところ(少ない)】
✽ジュリオン姫様(のデザイン)が超好み。物語中で大活躍してかっこいい~!とかではないです。
✽音楽は好み。
特にラストBGM(公式HPで流れている音楽) 【Eternal Winter】という曲が好きです。itunes storeでも購入できます。全編ピアノでつまらないという意見もありますが雪世界の雰囲気には合っていると思います。合ってはいます。
✽連携技の組み合わせが豊富らしく、色々試したい人には楽しいと思います。戦闘に魅力を感じないので私は試しませんでした。
✽戦闘中のみですがキャラクターはボイス有で喋ります。お声がとっても可愛らしい加隈亜衣さんや、石田彰さん、大川透さん、岡村明美さんなどのとても有名な声優さんも参加されています。
✄---------------ここから以下全部良くなかったところ(多い)----------------✄
✽コピペダンジョンと色違いが多い。多すぎる。
✽ナニハナで心が折れかけました。回廊遺跡ワッカと同じじゃねーか!! …と思ったら最果ての地で色と雰囲気を変えて三度出てきましたね。いい加減にしてください。ちなみに最果ての地入口はウカテイナ(でしたっけ?)にそっくりです。洞窟系ダンジョンも皆同じです。
✽似たような雪景色しかなく、新鮮味も冒険のワクワク感も何もありません。あのころのRPGって何なんでしょうか。 雪世界だから仕方ないでは済まされないレベルではないでしょうか……。
✽モンスターのカラーバリエーションが豊富すぎます。褒めてません。使いまわしすぎではないでしょうか。 色違いモンスターはRPGではお約束ですが、「またこいつかよ!!!」と思うほどに短い周期で出てくるゲームは セツナが初めてです。ついさっき見た気がするんだけど君?
✽また、ダンジョンには桁違いに強いモンスターが配置されています。無対策で戦闘に入れば全滅は必至です。しかしこれらの非常に強いモンスターはそこらへんにいるモンスターの色違いというだけです。一目見ただけで「うわっコイツ強そう、戦闘回避しよう…」と思うような特別なシンボルをしているわけではありません。ちなみにこのゲームの戦闘、逃走用のコマンドはありません。ミストーンというアイテムを使えば逃げられますがそれが無ければ全滅するしかありません。嫌がらせなんでしょうか?
✽RPGでおなじみ、飛空艇が手に入る、が……
✽終盤のあたりで飛空艇(コピペ号と名をつけました)と謎の鍵が手に入ります。さて、これまでの道中のダンジョンにはたくさんの鍵のかかった謎の宝箱が設置されていました。そう、飛空艇が手に入ったら全世界に散らばっている宝箱を開ける旅に出なければなりません。
✽ダンジョンの敵が一新されている訳でもなく、仕掛けが新たに設置されている訳でもなく……本当にただ戻らされているだけです。大変つまらない時間でした。あからさまなプレイ時間稼ぎはやめてほしいです。
✽飛空艇ではもちろん空を飛びまわれます……が、ワールドマップが表示されないのが不便です。ミニマップ表示などはありません。迷います。ちなみに例のコピペダンジョンの中でもマップはありません。似たような景色ばかりです。迷います。
✽それと、世界の端まで行くと謎の壁にぶち当たって進めません。この世界は謎の障壁に包まれているという設定でもあるのでしょうか。記憶にありません。そこはマップ反対側から出てくるようにすれば良いのでは……こういうのって昔のRPGでもありましたよね?
✽また、世界各地にぽつんぽつんと小さな集落などがあります。飛空艇があればこういう行きづらいポイントに訪れることができて、そこからサブイベントが発生して…というのがRPGのひとつの楽しみです。しかし中に入ってみると……人が一人いるだけで他に何もない場所でした。 ほぼ全部それ。サブイベントに関係があるのかもしれませんが……わかりません。このゲームはクリアするまでが苦行なのでサブイベントまでやろうという気力が湧かないのです。
✽よくわからない戦闘や他(ほぼ死んでる)システム達
✽戦闘ではよく言われているようですが死ぬと爆発するアザラシがうざすぎます。やはり嫌がらせなんでしょうか?
✽また、戦闘中に雑魚敵がもぞもぞ動くことでこちらの攻撃が複数の敵に当たったり当たらなかったりしますが、こちらで自分たちのフォーメーションをいじったりすることができないので複数体に当たる当たらないは完全に敵の動きに依存します……このシステム要りますかね?
✽あと味方の補助魔法の効果範囲が全体化したりしなかったりといった条件も、シンギュラリティ(?)の発生条件もよくわかりませんでした。よくわかってなくても強い技や魔法でごり押ししていけば特に問題ないからです。あと戦闘のエフェクトが全体的にショボく、それも戦闘に関心が持てない理由のひとつになっています。 あの頃のRPGリスペクトでしょうか?これPS4のゲームですよね。
✽法器や法石といった装備アイテムがあるのですが、法器を変えるとその分増えたスロットに法石をセットしなおさなければならないのが地味に面倒でした。
✽昇華システムがよくわかりませんでした。ヘルプどこ?
✽既存の武器を強化することができるのですが、結局強化は一度も行いませんでした。次々に強い武器が手に入るのと、強化するために必要な素材が高いのとで死にシステムと化しています。あと戦闘は装備なんぞに拘らなくても強い技や魔法でごり押ししていけば特に問題ないです。
✽RPGではおなじみの宿屋は欲しかったです。料理システムもあったらしいですが……あったっけ?あったような気もしますが利用した記憶がないです。
✽特に面白くもなんともないストーリー(ネタバレ有)
✽FF10に似ているとかいうのは散々言われつくしていると思うので今更言及しません。オマージュなんでしょう(適当)。ちなみに恥ずかしながら私はクロノ・トリガー未プレイの身なのでクロノ・トリガーのオマージュと言われる要素についてはわかりません。
✽ストーリーは所謂ループ物でした。私はループ物かなり好きなんですが……、ループの特異点である主人公:エンドの存在について深く語られないためイマイチ面白みがわかりませんでした。エンドは何者なのでしょうか?そこで絡んでくるのが物語初めのシーン、ロッカスの「いけにえを殺してくれ」という依頼ですが……その点についても語られません。
✽ロッカスがエンドにいけにえを殺すように依頼しました。ですがそれはロッカスの意思ではなく、依頼主の命令であると言いました。その「依頼主」とは誰だったのか?いけにえを殺させる為だとしたら……いけにえ:セツナが存在していると都合の悪いラスボス側の誰か?それともエンドというループの特異点を生み出す為だとしたら……時の審判者(でしたっけ?)側の誰か? これ個人的にはかなり重要なポイントだと思うんですがそこは語られません。サブイベントで消化されるんでしょうか。本編でやれ。
✽物語中盤で、最果ての地までの道が途絶えていた(消えていた)というイベントがありました。何故最果ての地までの道が途絶えていたのか?クオンの驚きっぷりから、エンドの出現や魔物の変化と同様に今回の旅で初めて起こったことであると思われますが何故そんなことが起こったのか?ラスボスのせいでしょうか。なんでもできてすごいですね。
✽さらにその場でクオンが突如消えてしまった……と思ったらすぐに復活した点も疑問です。一体あれは何だったんでしょうか。説明がないので全くわかりません。
✽ジュリオンの変容についてもちょっとモヤモヤします。最初に会ったときのジュリオン姫様はおかしくなると「いけにえ……何故生きている……?」といったような大鎌の男と同じような台詞を言っていたように思います。また、大鎌の男と対峙したときにもジュリオン姫様は「お前はそっち側でいいのか?」と大鎌の男に言われています。後々に姫様の変容の理由は「魔物の血を飲んだから」と語られ、魔物化が進んだ姫様はグルルルルとか言っちゃったりします。これは魔物もラスボスの一部だからというような解釈でいいんでしょうか。理由を聞かされたときに少し疑問に思ったので。これも説明がもうちょっと欲しいですね……。
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✽総評
あの頃のRPGというコピーがただの手抜きの免罪符のようにしか見えないゲームでした。これが某社のSIMPLEシリーズならたぶん許してたと思います。定価より少し安いのは罠だったのです。私は【LOST SPHEAR】もプレイしてませんし、今後発売されるであろう【鬼ノ哭ク邦】も買う予定はありません。公式サイトとか覗くと絵はとても素敵だし雰囲気もバッチリなのですがそれそのままいけにえと雪のセツナにも当てはまるので……。
全力でお勧めしません。虚無感を味わいたい方にはお勧めします。
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